小さくなったみかん エピローグ
吹き飛ばされ、地面に叩きつけられたシンク。
「がはああああ!!」
口から何かを吐き出した。
それは蜘蛛のようなムカデのような……とにかく気色の悪い蟲だった。
しばらくうごめいていたが、やがて消滅した。
間も無く。
辺りがピカ―っと光ると……。
皆が元の大きさに戻った。
全身丸焦げ姿のシンクは地面に横たわっている。
ピクピクと身体を痙攣させて……。
「ヨシ! 今こそトドメを刺さなくちゃ!!」
わたしはどうしてもこの変態に打撃技をお見舞いしたくて仕方がないのだ。
魔法で金属バットを作ると。
「どりゃあああああああ!!」
カキーン!!
シンクは大空の遥か向こうへ飛んでいく。
やがて空でキラーンと光って消えた。
さすが、絶対にホームランが撃てる最強バットだね☆彡
◇ ◇ ◇
一週間後。
登校すると、何やら保健室の方が騒がしい。
「あ! みかん。ちょっと聞いてよー」
クラスメイトで大親友のかやちゃんが駆け寄って来た。
「どうしたのかやちゃん? は、まさか怪我を!? わたしが傷口をペロペロして消毒を――」
「やめろ! バッチぃ! そうじゃなくて、今日から新しい保健室の先生が来たらしいんだけど、やたら超イケメンだって話なのよ!」
「なるほど、それでこんなに女子たちがわちゃわちゃしてるんだね」
「みかんはもう会った?」
「まだだよ」
わたしとかやちゃんは女子たちをかきわけて保健室の中を覗き込む。
すると中にいたのは……。
「げ! シンク!!」
いつぞやの変態顔だけ男だった。
目と目が合ってしまった。
「やあ、プリンセス。また会ったね」
ウィンクされた。
「「「!?」」」
周囲の女子たちが一斉にわたしをギロリと睨みつけた。
「みかん、もしかして新しい保健室の先生と知り合いだったの?」
「う……。し、知らないもん! そんな変態男なんてー!!」
わたしは保健室を飛び出した。
時には逃げる事も必要だ。




