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絶対に許せない相手 5

 男はわたしの頭を踏みつけて嘲笑う。


「分かるか? 俺は選ばれたんだ……神に! この世界に! この力は素晴らしいぜ。ムカつく奴らは全員ぶっ潰してやれば良いんだからな。さっきみたいな憂さ晴らしも出来る」


「酷い……」


「ああ? 酷いだあ? てめえに言われる筋合いはねーなあ。てめえは俺と同類だ。どうせその力でやりたい放題やっていた口だろ?」


 違う……。


「どうだった? その力で舐め腐った奴らを痛めつけた気分は……弱い奴らを支配した優越感は…………てめえのようなクソガキにとやかく言われる筋合いはねーんだよ!!」


「違う! わたしはあなたとは違う!!」


 とは言っても、受けたダメージが大きい。わたしは両手で掴んだ男の足を必死にどかそうと力を込めるが今は頭を踏み潰されないように堪えることで精いっぱいって感じだ。


 とにかく今は考えるんだ、この男に勝つ方法を……一発逆転の方法を。


 わたしが使える魔法は2つ。


 1つ目は必殺伎のジューシー柑橘スプラッシュ。


 でもこれは一日一回しか撃てないという制限があるらしく、さっきもう使ってしまった。


 そして2つ目は絵を描いてそれを立体にすること。


 これはまず絵を描かなければならない。



 さっきから鼻血も止まらず地面が赤く染まっていく。


 絶対絶命……


 …………そういえば、この前図書館で戦った時……わたしは本の表紙から魔法少女を出した。


 だとすると、何か近くに絵さえあればわたしは魔法を使うことが出来るかもしれない。


 絵を探すんだ。


 でも頭を踏まれ、わたしはうつ伏せの状態。


 視界は限られている。


 でもきっと何かあるずだ。わたしの近くに……


 わたしを逆転に導く、絵になり得る物が……。



 ――!!



「これだ!!」



 地面に滴るわたしの鼻血よ! スライムに変われ!

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