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絶対に許せない相手 4

 結構なダメージを負っているはずだけど、まだ意識があるのはわたしが身にまとっている魔法の力のお陰だろう。


 この前もそうだけど、変身してなかったらもう死んじゃってるかもしれない……。


 わたしは地面に突っ伏したが、すぐに立ち上がると男を睨みつけた。


「なんだその目は? ガキの分際で生意気な目だ」


「あなたこそ、良い歳した大人のくせに子供みたい。わたしよりもよっぽどガキよ!!」


「なんだと、てめえ!」


「!?」


 瞬時に男が雪丸に変わる。


 気付くと男はわたしのすぐ傍にいた。


 わたしは頭部を蹴られ、突っ伏した瞬間に頭を踏み潰された。


「あーあーあーあー!! うぜえうぜえうぜえうぜえうぜえうぜえうぜえ――」


 凄い圧で踏み潰されている。痛い。激痛だ。


 でも意識はまだある。


 この男を絶対に倒すという強い思いがわたしの意識をまだ繋ぎとめてくれている。


「てめえも、あのクソ共と同じだ。俺はなあ、この力を手に入れた時からぶっ潰すって決めてんだよ! 俺を舐め腐った奴らをなあ!!」


 男は自分の過去を喋り始めた――。





 男は就職活動で挫折し、フリーターだったそうだ。


 ある日、インターネットの記事で読んだ『トラックに跳ねられたら異世界に転生して幸せになれる』という話を真に受け、自殺を試みた。


 でも男は生き残った。そして多額の治療費を抱えることになった。


 裁判では男が所謂いわゆる当たり屋だったということで決着がつき、敗訴同然だったらしい。


「俺はトラックに跳ねられた被害者なんだよ! なぜ被害者であるこの俺が負けなきゃなんねえんだ!」


 そんな不満を抱えながら入院生活を送っていたある日――。


 なんとも不気味な人物が現れた。


 その人物は不思議なカードを取り出すと、男に言った。


「私はあなたのことを肯定します。あなたは正しい。間違っているのは世界だ。魔法の力で世界に仕返しをしてやろうじゃありませんか……」


 カードが強く光ったかと思うと、そこから気色の悪い蟲が現れて男の体内に入っていく。


「ぐあああああ!!」


 それは物凄い激痛だったらしい。


 やがて痛みが治まった時、力がみなぎって来るのが分かった。


 不気味な人物の姿はもう無かったが、男は直観的に魔法が使えるようになったことを理解した……。

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