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絶対に許せない相手 プロローグ
学校から帰宅するや否や、わたしは犬の雪丸と散歩へ出かけた。
「さ、雪丸! よろしくね」
「…………は?」
キョトン顔の雪丸。
「もうー、察しが悪いなあ。あと4枚のカードを探さないといけないんだよ。さ、キミの鼻が頼りだ」
わたしはウインクを飛ばす。
「いや、そんな変に期待されても……」
「え? できないの? 犬なのに?」
「好きで犬になったんじゃねーよ! 犬ハラで訴えるぞ」
「ところで雪丸には叶えたい願いってある?」
今までわたしを襲ってきた人たちはみんなカードを欲していた。
きっとみんな叶えたい願いがあるに違いない。
「オレは当然――」
「あ、待って当てるから。分かった! わたしと毎日お散歩に行きたい、そうでしょ?」
「違えよ」
「うんうん、平和な日常を求めるその気持ち……分かるなあ」
「だから違えって、オレは元の姿に戻りたいんだ」
そういえば忘れてたな。雪丸が元は人間だったっていう設定。
「いつか戻れるといいね。個人的に応援してるよ」
「社交辞令が露骨すぎる」
雪丸にはお見通しの様だ。




