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憧れの魔法使い 1
わたしの部屋。
最初に口を開いたのはカードのおばさんだった。
「役者が揃いましたね。では続きお話ししましょう」
「おい! ちょっと待て! なんでカードがしれっと喋ってんだよ!」
雪丸は驚愕している。
因みに雪丸は白いモフモフのワンちゃんでわたしのペットなの。
「え! 雪丸、カードの中におばさんがいるって知らなかったの?」
「美人のお姉さんです」
「ああ。まさかカードが喋るとは……」
「こほん……そろそろ宜しいでしょうか?」
カードのおばさんがしびれを切らしている。
「あ、ごめんね。美人のお姉さん」
「カードのおばさんです。あ、間違えました。美人のお姉さんです。さて、みかんさんが知りたがっているのは魔法少女のことでしたよね?」
「そう! わたしには憧れの魔法少女がいるの」
でも思い出そうとすると記憶に靄が掛かったみたいになる。
「それはきっと、前に私を所持していた者のことでしょう。彼女の名前は日向柚希。みかんさん……あなたのお姉さんです」
それは驚愕の真実だった。




