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本の魔法使い 2

 学校帰り、わたしは借りた本を返すために図書館へ寄った。


 因みに本は土日の間に読み終えてしまった。


 探していた物とは違ったけど、主人公に共感は持てたかな。わたしも一応魔法少女やってるからね。


「お姉さーん! この本なかなか面白かったよー!」


 …………。


「お姉さーん! この本なかなか面白かったよー!」


 …………。


 図書館をくまなく探したけど司書のお姉さんがいない。……っていうか誰もいない。


「どういうこと? 今日って定休日だったっけ?」


 よし!


「お姉さーん!!!! 男とまともに付き合ったこと無いお姉さーん!!!! 本、返しに来たよー!!!!」


 …………。


 おかしい……。図書館で大声を出しても完全スルーなんて。


 そんなことを考えながら辺りを見渡すと、さらにおかしいことに気付いた。


 周囲の床に本が散らばっていることに……。



 どこもかしこも無造作に本が散らばっている。


「どういうこと?」


 試しに拾ってみた本のページをめくってみる。なんか所々ページが破れている。


 とにかく今日の図書館は変だ。こういう時は早くおうちへ帰るに限る。


 わたしは出口に向かって駆け出そうとした、その時――。


「待ちな!」


 背後から声を掛けられた。


 わたしはピタッと立ち止まる。


「…………」


 そしてまた走る!!


「おおお! 待て待て待て!!」


 また声を掛けられた。


「何? わたしに用?」


「用があるから声かけたんじゃねーか! っつーかなんでこっちを見ねえんだ。普通はすぐ振り向くだろ?」


「だって、怖い話で読んだことがある。背後からいきなり話しかけられたら絶対に振り向いちゃいけないって。あなたも怖い系のヤツなんでしょ? どうせ振り向いた瞬間に魂とか奪っちゃうやつなんでしょ? 怖い。だから逃げる」


「いや、ちげーから! オレそういう感じの怖いヤツじゃねーから。そうだ! もうこの際、一瞬! ホントもう一瞬だけでいいから……とりあえず振り向いてみよ? な?」


「本当に? ……振り向いた瞬間に魂とか刈り取ったりしない?」


「取らない取らない」


「じゃあ、とりあえず一瞬だからね。取ろうとしてきたらすぐ振り戻すからね」


 チラッ。


 ん? なんか背が低いのがいる。


 チラチラッ。


 子供だ。それも……わたしより遥かに年下の男の子だ。


 わたしは改めて振り返ると、男の子に向けて指を差す。


「なんだよー! ただのガキじゃん!!」


「ガキって言うな―!!」


 怖がって損した。

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