狙われた親友 エピローグ
仕事帰りのパパと買い物帰りのママが偶然揃って帰ってきた。
「みかん!! ちょっとなんなの! ひどい傷だらけじゃない! っていうかこの石膏像は何!?」
ママはひどく困惑していた。
「遅くなってごめんなさい。それからこれはね、わたしが図工で作ったんだよ」
「ええ!! これみかんが作ったのかい! 凄いじゃないか!?」
「ちょっと、パパ! 今はそんなことどうでもいいのよ! みかんがいったい何をしてたのかってことを――」
その時、カードが光った。
するとパパとママは急に脱力して眠ってしまった。
「お困りのようですね」
カードから声が聞こえた。
「あ! お節介なおばさん!」
「美人のお姉さんです」
「パパとママに何をしたの!?」
「そう目くじらを立てないでください。わたしはただ、あなたにお礼をしたかっただけなのですよ」
「お礼?」
「そうです。私を死守してくれたお礼です。あなたの両親を眠らせて、ほんの少し記憶をいじりました。あなたの都合と合致するように。……あ! それから、かやさん? でしたっけ? あなたの大親友の……」
「かやちゃんがどうしたの?」
「彼女も元に戻しましょう」
カードに宿るお姉さんの言う通り、かやちゃんは元の姿に戻った。
「あれ? みかんどうしたの? そういえば、わたしなんか変な物を拾おうとして……」
「がや゛ぢゃ゛ーん゛!!」
「どうしたんだよ! って、なんなの!? このカオスな状況……まあ、よく分からないけど、よしよし」
わたしは緊張の糸がぷつんと切れた――。
その後、なんやかんやでカードのお姉さんは次々と魔法の痕跡を消していった。
「こんなものでどうですか?」
「すごい! あなたって便利なおばさんなんだね」
「美人のお姉さんです」
翌朝――。
「行ってきまーす!」
玄関のドアを開けると、犬の形をした石膏像があった。
わたしはそれを見てハッとした。
「あ! ごめん雪丸…………すっかり忘れてた」




