狙われた親友 7
「キャー! 来ないで変態ー!!」
わたしはバットで再び男を叩く。
男は腕でガードする。
「――ッ!?」
なんとバットが簡単に折れてしまった。
よく見ると、バットが石膏になっている。
「な、なんで?」
困惑しているわたしに男は張り手をした。
「このくそガキがあああ!!」
「きゃあああ!!」
わたしは地面に突っ伏した。
ダメ! このままじゃやられる!
もう力が入らない……。必殺技を叫ぶ声も出ない……。
わたしの目には落ちている弾丸が映った。
そういえば、これはさっき男が落としたものだ。確か装填するときに弾丸を数発落としていた。
気付けば、男の周りには弾丸が落ちている。
そうか……手袋をしているせいで上手くつかめなかったんだ。
だったら、なんで手袋を外さないの?
…………。
違う、外さないんじゃない。外せないんだ。
そうか! そうだったんだ!
かやちゃんは撃たれたんじゃない。落ちていた弾丸を拾おうとして触れたんだ。そして石膏化した。
金属バットも、地面を引きずった時に落ちている弾丸に触れた。
このダサダサファッションの男だって、直に弾丸に触ると石膏化するんだ!
つまり、なんでも石膏化させる魔法の持ち主は、男じゃない。そして銃でもない……そう、弾丸なんだ!!
わたしは男の足元を確認する……。
「あった!!」
わたしは勝利の糸口を見つけた。
男はわたしのこめかみに銃口を突き付け、引き金を引こうとしていた――。




