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2.男女比

この小説を選んでくださり、ありがとうございます。


今回は、話が全く進みませんが、楽しんでくれると、幸いです。

部屋の小窓から明るい日差しが浩二を照らし、

「ん、んんーー。」

と目を覚まさせた。


「知らない天井だ。」


どこかで聞いたことのあるセリフを呟き、周りを見渡す。


部屋の中央には大きなシャンデリアがあり、壁一面には大きな絵画が何枚も飾られている。


そして、浩二は今フッカフカのダブルベットで寝転がっている。


(あれ。なんで俺生きてんの。そして何処ここ。)


浩二は困惑していた。それも無理もない話である。銃で撃たれて生きてる事なんて稀なのだから。


「よいしょっ!」


浩二は、ベットから、身を起こした。

すると、何やら違和感を感じる。


そう、浩二の布団の中、ちょうど股間あたりに、謎の膨らみがあったのだ。


(朝立ちでもしたか?)と思っていたのもつかの間その膨らみから

「ふぁー。」

と言うあくびの様な声がしたのだ。


「!?なっ!なにぃー!俺の陰部から声がしたぞ!まるで、あくびをする様な声が聞こえたぞ!スタンドか!?荒手のスタンド使いの仕業なのか!?」


浩二は、自分の陰部を指差し大声をあげる。

心なしか、浩二の背後に、"バァーーーーーン"という文字が見える。

気のせいだろうか。いや、気のせいでありたい。

浩二は今混乱中(ゆえ)にテンションがおかしくなっている。


浩二の大きな声に反応して布団のモッコリはモゾモゾと動き出した。


「!?何か………何かいる!確実にいる!

仕方ない。めくるぞ!俺はこの布団をめくるぞ!」


浩二は、そのセリフとともに布団に手をかけて、"バァッ!"と布団をまくりあげた。


(!?)


布団をまくりあげた刹那。

浩二は、目をまん丸にして驚いた。


なんとそこには、白スーツの女がいたのだ。


それも浩二の陰部。つまりち●こに顔を擦り付けて、

(ふにゃ〜。もう食べられないよ〜。)

と意味深な寝言を言っていた。


「ぺ、ペチャパイ白スーツ!」


浩二が、その言葉を発した途端その女は"はっ!"と目を覚まし浩二に反論した。


「ペチャパイじゃなーい!」


どうやらコンプレックスだったらしい。寝ている最中にでもペチャパイという単語を聞けば目がさめるほどに。


白スーツの女はそう言うと再び顔を陰部に擦り付けてきた。


浩二は童貞だ。だから、条件反射的にその白スーツの女の肩をガシッと掴み陰部から引き剥がした。


「おい、ペチャ子!いや、ペチャン子!なーにやってんだー!

親父にだって擦られたこともないのに!」


「いや、親父さんに擦られたことがあったら、ダメでしょ!……てゆーか、ペチャン子って、何!?」


「ペチャン子は、ペチャン子だ。

お前の事だ。お前以外ありえねーだろ?」


浩二は、笑顔で言った。


「ンンーーーー!!??私には、

部茶ぺちや恋紀このりって言う立派な名前があるんですぅ!」


白スーツつまり恋紀は虚無の胸を突き出して誇らしげに言った。


「ぺちや このり……かぁ。

ぺちやこ のり…………………………

ぺちやこ…………………………………

ペチャ子!!!やっぱ、ペチャ子じゃん!」


「ば、ばかぁーーー!!」


恋紀つまりペチャ子は顔を真っ赤にしてポカポカと浩二叩いた。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

ペチャ子を収めるのに何分かたった。


「ごめんごめん。さっきのは俺が悪かったよ。ペチャ子。」


浩二は全く反省をしていないようだ。


「あぁー!また言った!もう、乙女心を何だと思ってるの!」


「紙かなんかか?」


これこそが、真の童貞の答えである。


「そんな薄っぺらいもんじゃないよ!」


「あはは、冗談だ。厚紙にくらいには、思ってるから。」


「はあ、もういい。何となくあなたの事が分かってきたよ。」


その言葉を最後に部屋に沈黙が訪れた。


「あ、そう言えば。自己紹介がまただったな。」


浩二が、沈黙を破る。


「そうだったね。まだだったね。それじゃあ、私からするよ。私の名前は部茶恋紀。将来の夢は、お・よ・め・さ・ん。」


ペチャ子が、ウリウリと浩二に近寄っていく。


「おっし、分かった。 ペチャ子これからよろしくな!」


浩二はそれを引き離し単調に答えた。

真の童貞とは女心をも理解する事が出来ないのだ。


当のペチャ子は"むぅー"とポッペを膨らまして怒っている。リスみたいだ。


「んじゃ、今度は俺が自己紹介するぜ!」


ペチャ子の気持ちを無視してベットの上に、立ち上がり自己紹介を始めた。


「俺の名前は山寺浩二!

えーと、身長は175センチ。

好きな食べ物はハンバーグだ。」


「へ、へぇ。ハンバーグ好きなんだぁ〜。こ、これからも、よろしくね…

……その………浩二 ///」


「おう!」


2人の自己紹介が、終わり窓の外から、スズメの声が聞こえた。


そして。その日以来ペチャ子が自分でハンバーグを作る練習を始めるのはまた別の話である。



〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


「そう言えば。なぁ、ペチャ子。

何で俺、死んでないんだ?」


浩二はベットに横たわり気だるげな態勢でペチャ子に尋ねた。


「私の名前、ペチャ子って呼ばないでよ。」


ペチャ子も浩二と同じ様な態勢である。


「おけおけ。んで?どうなんだ?」


「はあ、まあ、いいわ。結論から言うとあなたは無傷。ただ眠ってただけ。」


ペチャ子は腑に落ちていない様子だがちゃんと説明してくれる。


「どゆこと?俺、撃たれたんだぞ?拳銃で。」


「そう。あなたは撃たれた。でも、撃たれたのは睡眠薬。弾丸じゃない。」


「ほー。なるほど。んじゃ、何であんなことしたんだ?」


「それは……………ごめん。」


ペチャ子は顔を伏せて謝った。

意外と素直なところがある。


「ん?いや。それはいいんだ。別に怒ってない。俺、死んでないし。」


浩二はあっけらかんと答えた。


「怒らないの?私、撃ったんだよ?浩二は痛い思いをしたんだよ?」


ペチャ子は今にも泣きそうな顔をしている。

相当、人を撃つことが怖かったのだろう。

健全な人間である証拠だ。


「大丈夫だ。俺はそんなにちんこのチッセェやつじゃねえ。」


浩二は、ペチャ子に笑顔を向ける。


「ふふふ。それを言うなら、器だよ。」


ペチャ子は、一粒だけ涙を流して笑い出した。これは安堵の笑みだ。


「ん。分かった。それじゃ。私、浩二を撃ったのは気にしない様にしておくよ。」


ペチャ子は吹っ切れた様に答えた。


「え?いや、ちょ、ちょっとは、気にした方がいいんじゃない?」


浩二は、ペチャ子に意見した。


しかし、

「何で撃ったか?だったね。いいよ。答えてあげる。」

とペチャ子はその言葉を無視して話を続けた。


「それは、あなたが男だからよ。」


「………………………?全く話が読めないんだか?」


「浩二は、本当に何も知らないのね。

この世界のこと。」


「あははは。ごめんねー。」


「まぁ。いいけど。……浩二。

あなたは、この世界の男女比は、知ってる?」


「ん?1:1じゃねーの?」


「はぁ、もう無知にもほどがあるよ。

いい?この世界の男女比は、だいたい

1000000000:0よ!でも、あなたが、発見されたから、1000000000:1になったわね。」


「!?1000000000:1だと!?」


ペチャ子の言葉に浩二は絶叫した。


「そう。1000000000:1。だから、男が発見されたって言う情報が入った時は未確認生物か何かだと思ったよ。……まぁ、一部の女性は既に男の事をUMA認定してるけど。…………つまりね、あなたを無事に確保する為に浩二に睡眠薬を撃ったの。分かってくれた?」


浩二の空いた口、塞がらない。


再び沈黙が訪れたこの空間で唖然としていた。





あのー。以前から、書いている"カースト最上位がカースト最下位の少年に恋したら"というのも書いているので、そちらの小説も読んでくれると嬉しいです!?

なにとぞ!なにとぞ、よろしくおねがいしますぅ〜〜!

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