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15 デートなんて無縁だったから

 「さて、まず最初にレア家本家領内のRARE-108星系、その第3惑星観光ステーションに向かうよ」

 「お父様の領内ね……あそこって何かあったかしら」


 まあ、確かに108って過疎化しつつある星系らしいけどね? ちゃんと行き先は決まっている、というか艦隊指揮AIに教えてもらった。


 「目的地は着いてからのお楽しみってことで。もうそろそろドロップアウトするよ」

 「わかったわ」


 ドオオオォォォン! と、空間共振波を出しながら通常航行へと移行。よしよし、ちゃんと目の前に観光ステーションがあるね。


 コンソールをぽちぽちして、ドッキングリクエスト……承認。手動航行にて着陸・ドッキング作業をする。


 「よくこの大きさの船をぶつけずに着陸できるわよね」

 「車の運転と一緒だよ、感覚をつかんでおけば問題なく操縦できる。まあ慣れる必要はあるけど、そこまで特別難しくはないんじゃないかな」


 うん、ゲーム時代には僕なんかよりもすっごく上手に操船する人がたくさんいたからねー。手動でのドッキング作業なんか、プレイヤーの半数くらいはやってたんじゃないかな?

 というか注意すべきはドッキングそのものよりもステーション入口の渋滞なんだよねー。他の船の自動制御ネットワークとは別だから、ポケーっとしてると追突される。


 まあそれはともかく、降りて目的地へ向かおう。

 後ろのロッカーから荷物を取り出して……僕はショルダーバッグ1つでいいけど、レミはこの大きなカバン必要? あ、必要ない?






 「というわけで、目的地はここだよ」

 「何がというわけで、なにか分からないけれど……ここって」

 「恋人の聖地、らしいからね」

 「……っ」


 息を飲むレミ。察したかな?

 そう、僕は、ここで――


 告白を。


 「好きだよ、レミ」

 「あ、う、え……」

 「まあ、立場上おおっぴらに付き合うことは、できないかもしれないけど。でも艦隊指揮AIは応援してくれたから、大丈夫だよ」


 ……あれ、レミがフリーズした?

 なんか驚いた表情で棒立ちしたまま、微動だにしないんだけど。大丈夫かなこれ?


 「あれ? 大丈夫? ……おーい」


 だめだこりゃ、完全にカチコチに固まっちゃってる。再起動まで時間がかかるかな……。

 と、思ったらフラフラとこっちまで歩いてきて。


 ぎゅっ、と抱きしめられて、そのまま崩れ落ちた。

 ちょっとぉ! ちゃんと足腰に力入れてぇ!?


 「ちょ、レミ!?」

 「ご、ごめんなさい、なんだか力が抜けちゃって……恋人、とか、デート、とか、無縁だったから。もうしばらく、このままで」


 え、え、え。どうしよこれ。結構目立ってるよ。

 まあ、仕方がない……しばらくこのまま抱きしめて、というか支えておこう。

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