アメリカン?そんな次元じゃない。
はぁ…。俺、本当にタイムスリップしないといけないのか。俺、戻ってこれるのか?考えれば考えるほど憂鬱になる。
「なんか、暗くねえ?」
ジョンが俺の様子に気付いたようだ。
『いや、何でもない。』
助けてくれと言いたいが、巻き込むわけにもいかない。
「いやいや、絶対何かあるだろ!いつもテンション低いけど、今日はいつもの数倍暗いぞ!?この世の終わりみたいな顔してるぞ!」
『いやいやいや。そんなことないって…。……………………………………はぁ。』
「何も無いなら明らかに何かあるような溜め息をつくなよ!」
『まあ、色々な……。』
「えー、濁すなよ~。なんかあるなら相談乗るぜ?」
うう…、ジョンの優しさが心に染みる…。
「まあ、あれだろ?今回もお前のじいちゃん関係なんだろ?」
俺はそんなにジョンにじいちゃんの愚痴でも言っていたのか。
『実は…そうなんだ。じいちゃんの不注意でタイムスリップしないといけなくなったんだ。けど、戻ってこれるのかとか心配でさ…。』
「「タイムスリップ!?」」
、おお。だよな、そうなるよな。俺もそうなったよ。今まで終始無言だったキャシーも目を丸くしている。
「なんだよ、それ!めちゃくちゃ楽しそうじゃないか!それ、俺もできる!?すっげえしたいんだけど!」
…………え?
「水くせえじゃん!そんな楽しそうなこと黙ってるなんて!」
「ま、まあ、どうしてもって言うなら私も付き合ってあげてもいいわよ?タ、タイムスリップ……!」
え?え?
どうして二人ともそんなキラキラした目を向けてくるんだ?
危ないだろ、どう考えても。
これがアメリカンな考え方なのか?