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独白

作者: 吉良飛鳥

ドンドンドン…

幼稚園のグラウンドから太鼓の音聞こえる。

その音は固く、断片的な輪になり腹部が圧迫され、気持ち悪くなる。

俺はこの音が嫌いだ。理由は、今記述したとおりだ。

「せんせぇ~きもちわるい」

と、近くにいた先生を呼び止め、太鼓の音が聞こえなくなると頃にくると、気持ち悪さはなくなる。

「どこも悪そうには見えないけど、どうしたの?」

「んっとね、たいこのおとがドンっドンっ!ってなるとねまあるいものがおなかのなかにはいってきてね、きもちわるくなったの」

拙いながらも必死に、言葉を探し、先生に伝えようとするも、

「そっかぁ~でも、もう少しだから頑張ってみようか?」

と、嘘つきの子供を見る目になったが、もう少しということなので、一応行くことにした。

後日、両親には嘘をつくと報告された。


他にも、

ひらがな、カタカナを勉強している時のこと

「ひらがなはやわらかくてカタカナはかたいね」

と、いろんな人に言ってみるが、

「え~、全然そんな感じしないよ~?」

と、かわいそうな子を見る目で大人は見てきた。

「○○ちゃん、きのういいことあったの?」

「うん。あたらしいおもちゃ買ってもらったんだ~。どうしてわかったの?」

「いいなぁ~。だって○○ちゃん、きょうはカラフルだもん」

「おもしろいねーあっくんは」


と、こんな感じである。他にも色々あるが、面倒くさいので割愛


次は小学校になるのだが、

音が感覚になったり、人に色があったり、文字が柔らかかったり固かったり、物語ならば情景が見えたり、手紙とかならば、人の声が聞こえたりといったことも全て否定されイジメの対称となった。無視することや、物を隠したり、暴力、暴言etcそこで初めて、自分は普通の人とは違うことを知った。その小学校は廃校になるため小4のときに、転校した。その学校では、自分は普通の人だと装おうかと思ったが、うまく隠しきれるわけがなく、またイジメの対象になった。大人の言い方曰く自分の世界に入ってるとまで言われた。


中学に入ると、もう自分から話しかけることは無くなった。根暗の烙印を押され、教師や生徒からいない物扱いされた。精神的には苦痛であったが、悪くはないと思った。この時同時にもう、何もかもが面倒くさく感じ、死のうとも考えたが、高いところから地面を見たときにやたらと全身が痛く感じ、刃物で首をさそうとしても、痛みという感覚がそれを邪魔した。覚悟が無いと言えばそれまでだが、死ぬことに恐怖心を感じ生きるしかないとこの時思った。



家が近いという理由で工業高校に入り、このまま根暗で行こうと考えたが、神はそれを許さなかったらしい。周りの人間は今まで見たことのない色を醸し出していた。自分が変わった人間だと知っても、それが、細かいこととなった。つまり自分は受け入れてくれたわけだと思うと、少し嬉しくなった。が、またいつかイジメられるのではないかと思うと怖かったので最小限の人間にしか知られないように隠し通した。


高校を卒業し、会社に入ったが、色々あり辞めて今に至る。

暇潰しにCANAANというアニメを見たときに共感覚がどうこうと言うことだったので調べてみたら、自分がその共感覚者であることがわかり、ホッとした。




これが、吉良飛鳥の独白である。この文に付き合ってくれた人には礼をいいます。ありがとう。また、この文に共感出きるという方、自分も共感覚者であると言う人はコメント欄にお願いします

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