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26-7

 それから俺たちは依頼された遺跡の調査へと乗り出した。

 今回調査する遺跡は、水路を隔てた先にある二つの塔。

 これまでは深い水路に囲まれていて進入出来なかったのだが、あるとき突然、遺跡の機能が復活し、水路に橋が架かったのだという。


 俺たちは橋を渡り、水路の向こうの塔へ行く。

 そして二つの塔の入り口近くまで来た。

 窓が無数についた、四角形の灰色の塔が二つ、天高く伸びている。


「おっきな塔ですねー。なにがあるのでしょう」

「それをこれからワシらが調べるのじゃ」

「塔は二つある。二組に分かれてそれぞれの塔を調査するぞ」


 ネネが言った。

 マリアが「よろしいかしら」とそれに意見する。


「戦力を分散するのは危険ではありませんこと?」

「五人もぞろぞろ固まっていたら、かえって動きづらい。お前たちの中から一人、アタシと組んで調査するぞ。アタシは地図を描けるから、地図描き以外をよこせ」

「それなら俺がネネと組もう」

「アッシュか。わかった」


 そういうわけで、遺跡調査は二組に分かれることになった。

 俺とネネ。

 プリシラ、マリア、スセリ。


「アッシュさま、どうかご無事で」

「プリシラたちも、危なくなったらすぐ逃げるんだぞ」


 それから探索を終える時間を決める。


「長い間待っても片方が戻ってこなかった場合、救援に行くんだぞ」

「承知しましたっ」

「それとマリア。無茶はするなよ」

「な、なんでわたくしを名指ししますのよ……」


 そうして俺とネネはプリシラたちと別れ、塔に入った。



 塔の中は直角に折れ曲がる狭い通路と、その途中途中に少し広い正方形の広間があった。

 俺とネネは慎重に歩を進めながら通路を進む。

 俺が先頭に立って歩き、ネネは地図とペンを手にして後に続く。


「ネネは普段から単独で依頼をこなしてるのか?」

「ああ。アタシは一人で行動するほうが(しょう)に合ってるからな。今回みたいに誰かと組むことなんてめったにない」

「だから俺たちの実力を試すためにケンカをふっかけてきたのか」

「ははっ。まあな」


 四角い窓から日差しが差し込んできて、朽ち果てた遺跡の内部を照らしている。

 通路を抜けて、正方形の空間に出る。

 もう何度も同じような光景を目にしている。


 古代の人間はこの塔でなにをしていたのだろうか。

 気の遠くなるような年月が経った今、彼らの生活の痕跡はほとんど残っていない。

 家庭教師に習った話だと、古代人は魔法を使えず、代わりに科学という力に頼って生活していたのだという。

 遺跡をうろつく機械人形も、その科学によって生み出されたものらしい。

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