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天使と悪魔  作者: ピーコ
19/35

魔界 2


「なんなんだここは?」


地底を探検するかのような、真っ暗な闇の中を、あたりを見回し、恐る恐る歩く悠真と蓮、そして悪魔の女子の姿があった。


「この道を真っ直ぐに行くと、わたしの友達の悪魔のお城があるのよー♪」


楽しげに前にズンズン進んでいく悪魔の女子。


「ぜんぜんっっ!見えないよぉー!」


悠真は、真っ暗な中、何にも見えなくて、叫んでいる。


「大丈夫だ。悠真、俺は見えているから、俺の手を握っていろ。」


この暗闇の中に入ってから、蓮は、悠真の手を掴んで、離さない。


悪魔の女子は、当然、周りが見えているらしく。


「まあー!お二人とも、お熱いことですわねぇー!!」


冷やかしと嫌味を込めて言う悪魔の女子に

ムカっと頭にきた悠真は、言い返す。


「なんだと!さっきから、俺らの事、色眼鏡でばかり見てさ!俺はここに来てから、何にも見えてないんだぞ!蓮は親切なヤツだから、気が利いて、俺のために手を握ってくれてるだけで、なんで、そんな、そ、そんなホ、ホモみたいな事、言われなきゃならないんだよ!」


「蓮に、謝れ!」


と、途中しどろもどろになりながら、悠真は怒った。


怒れば、怒りまくる程に、肯定しているかのようで、悠真は顔を真っ赤にし、その思いを掻き消すように、頭をブンブン振った。


悪魔の女子は、悠真に向けて子供みたいに、口に指を入れて歯を食いしばりいいーっっだ!として見せたのだが、当の悠真は、怒ってはいるが、真っ暗で、何も見えないので、自分が何をしているのか、わからないままだという事にやっと気づいた。


「………。」


自分の幼稚さに恥ずかしさを、感じた悪魔の女子は咳払いし。


「あー、やだやだ!私の品位が下がっちゃうわ!だから、嫌なのよねー、人間なんて。品が無いから困っちゃう!」


悪魔の女子は、自分の幼稚さを隠すように言った。


「お前に、品位なんて、かけらもないじゃないか!」


「な、何ですってぇぇー!!」


そうこう、悠真と悪魔の女子は、たまにケンカになりつつも、歩いていると。


そんな二人を黙って見ていた、蓮の足が止まった。


「???蓮?どうしたんだ?」


「何かいる。」


「へっ?なんだって?」


悠真は、見えなくてキョトンとしている。


悪魔の女子が、周囲を見渡すと、岩陰に見知った悪魔を見つけた。


「あらー!やだわ!」


嬉しそうに悪魔の女子は、声を上げた。


その悪魔に近づいて行く、悪魔の女子は、顔見知りなのか、無防備に近寄って行った。




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