プロローグ
初投稿です...見てやってください...
少年は役目を終えるように倒れた。
親友と...元彼女が目の前から消える、今まで見たことがない顔をしていた。
似合わないぞ、そんな顔。そう言おうと、口を動かす、しかし自分の口は、顔は、身体は動かない。まるで鉛のようだ、なんてありきたりな表現しかできない自分に心の中で苦笑する。
少年の脳内に走馬灯のように今までの人生が流れ始める。
何故、こんなことになったのだろうか、つい最近までは、いつも通り親友と馬鹿な話をしながら顔色ひとつ変えない愛しい彼女...今となっては元、とつくが、そんな彼女の笑顔を見ようと躍起になっていたというのに。
後悔だらけの脳内がまるで溶けかけのアイスのようにグズグズになっていく。
あぁ、自分はここで死ぬのだろう。そう確信しつつ受け入れ難い現実に恐怖している。
少年は苦渋の表情を浮かべる、痛みに耐えかねるように。
嫌だ、嫌だ、嫌だ、そんな言葉が未だ溶けかけの脳内に反響する。諦めの悪い男だ。
もう既に両腕は消し飛び塵になっている。どれだけの幸運が舞い降り、ここから生存出来たとしても一生物を掴むことは不可能だろう。
少年は自分の両腕を見て再び苦笑した。全てを諦めたように。
そもそも生存したとして、元の世界に帰れたとしても俺にはもう大切な人はいない。
俺に愛想を尽かし、親友と付き合い始めただろう、元彼女。
街で親友と歩いてるところを見かけたときに見たことのないような笑顔を浮かべていた。
そりゃそうだ、何もかも平凡で天涯孤独でお人好しなところぐらいしか取り柄のない俺と、全てを持っている親友とではどちらを選ぶかなど明白だろう?
何を勘違いしてやがったんだ俺は。
少年は独白する、酷く寂しそうに。
俺は、元から一人だったのか?親友だ、なんて言ってくれたあの言葉は嘘だったのか?元彼女と裏で俺のことを笑っていたのか?ふつふつと怒りが湧いてくる、我ながら理不尽な怒りだと自覚している、冷静に考えたらおかしいと気づいただろう。だが止まらない、抑えても抑えても感情の波が、怒りの波が収まらない。
少年の顔に怒りと悲しみが混じる、理不尽を嘆くように。
なんで、なんで、いつも俺ばかりがこんな目にあうんだ?両親が目の前で死んだときも、彼女を奪われた時もいつもいつもいつもいつもいつも!なんで!心の中で自分に問い続ける、意味の無い言葉を、この世の恨み、憎み、妬み、全てを注ぎ込んだ言葉を。
そして、少年は怨嗟の声を紡ぎ始めた。
「ろ...や...る」
「こ...してやる」
「ころして...やる」
「殺してやる!全てを!幸福を!笑顔を!あいつらを!俺が!必ず!」
蝿の王が産声を上げる。
少年は、その日憎しみの化身となった。
勘違いによって。
説明回は次です…読んで頂きありがとうございます。




