とりあえず技能を使ってみる
目を開けるとそこは先ほどの真っ白な部屋ではなく緑が生い茂る草原だった。
「異世界転生か....はぁまともな技能がねぇ。」
すると頭のなかで何かに呼び掛けられた。
「本当にすみません、この失態のお詫びとして貴方に二つの技能を女神からの餞別として送りますね....鑑定技能とステータス閲覧技能、それと護身用のメイスを送くります。」
お、この声はさっきのポンコツ女神様。
鑑定技能とステータス閲覧技能それに護身用の武器ですか、なかなかに太っ腹な餞別っすね。
「いえ、ちゃんとした対応を出来なくて申し訳ないですのでそれくらいは」
助かります、で、技能はどうやって使えば良いんでしょうか?
「技能の使い方ですか、技能は基本パッシブ系とアクティブ系があります。
たまにこれらには類しない特殊な技能がありますが基本この二つだけで良いでしょう。
パッシブ系は無意識下で発動する技能です、この発動は意識すればオフにする事も可能です。
上峰さんの言語翻訳技能はこれに当たりますね。」
えー、ならアクティブ系は意識的に使わないと発動しないものですか。
「はいそうですね、発動する場合は声に出すか、思考のなかで意識して発動します。
意識して発動される場合はかなりの訓練をするか、強固なイメージがないと発動しないので使い初めの頃は声に出して使う方が賢明です。」
言語翻訳技能以外の技能がアクティブ系ですか?
「その通りです」
そうですか、ありがとうございます。
「これくらいしか出来なくて本当に申し訳ないです、では私は仕事に戻ります、本当にすみません。」
女神がそう言うと一瞬頭の中からなにかが抜けたような感覚になった。
「行ったか、さてと、どうすっかなこれから...まずは技能でも使ってステータスでも見てみるか。」
先程女神に教えてもらったようにおれは、ステータス閲覧と声に出してみる、すると目の前に自分のステータスとおぼしきものが表示される。それは半透明の液晶のような物だった。
「おー、これが技能か、どれどれ....筋力C、魔力量S、魔力効率E....うわ、魔力とんでもない量だけど効率わっる!これ魔法使えんのか....持久C、敏捷B、全体的に高めなステータスだな、これも恩恵か、おっこれ技能も見れるのか!えー言語翻訳に自動書記....んー、なんだ最後のこれは│(???)なんだこれ、バグか?」
上峰のステータスはこうなっていた。
ネーム
上峰聡良19歳
ステータス
筋力C
魔力量S
魔力効率E
持久力C
敏捷性B
技能
言語翻訳 自動書記 鑑定 ステータス閲覧 ???
「ほんと(???)ってなんだこれ」