表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
時を超えし者  作者: 高遠 真也
第一章(仮)
24/28

第二十三話 訓練

筆者は軍事に関してはニワカなのでネットや文献を読んで書いております。

 軍事演習らしきことをしていたのは何やら武装した人だ。軍事演習だから武装しているのは当然といえば当然であろう。


「そろそろ終わるはずだ。」


 端末の時間を見ていると今は昼の三時を迎えようとしている。それまでこの演習を見物する。見ていて驚いたのがレーザー兵器があることだ。銃口から放たれる光の龍は標的物めがけて直線上に走った。しかもその細さというものは針の穴を通ってしまうのではないかと思われるほどであった。しかし、威力に関していえばそこまで強力なものではなく、寧ろ弱々しいところがあった。


「打ち方やめぃ!」


 隊長と思われる人がドスの効いた声を発した事により射撃演習は終わりを迎えたようだ。それに伴い集合したようだ。


「一五〇〇を持って休憩に入る!一五三〇を持って再度演習に入る!では解散!」


 その声に伴い隊員は敬礼をした。各自が解散したので佐原さんが隊長に声をかけた。


「これはこれは大変素晴らしい練度なようで。」

「いえ、これもあなた方特技研のおかげであり、隊員が弱音を吐かないので当然だ。」


 隊長は短機関銃の銃口を下に向けながら表情一つ変えず応対した。隊長はこちらに気がついたのか視線をこちらに向けた。


「申し遅れた。私は国防陸軍特殊作戦群長の信濃大佐だ。」

「自分は大空誠一と申します。ご丁寧に有難うございます。」

「ほう、君があの大空誠一か。」


 信濃大佐はあたかも自分のことを既に知っていたような口調だった。それに困惑しつつも信濃大佐の差し出された右手に自分の右手で握手した。見た所背丈は自分より十センチ高いといったところか。どことなく杉並さんと同じニオイがしたが気のせいであろう。


「大佐なのに隊員と殆ど同じような武装をしているのは何故ですか?基本はデスクワークとかですが。」


 ふと気になった疑問点をぶつけてみた。すると思わぬ答えが返ってきたのであった。


「大佐であっても初心を忘れずに、そしていつまでも前線にいたいからな。前線はいいぞ!」


 信濃大佐を哀れみの目で見ることしかできなかった。何故この国の人たちの頭のネジはこうも外れているのであろう。


「何故こんなところに来たんだ?」


 信濃大佐の質問に応えようとした矢先に佐原さんが応対してしまった。


「彼が銃器類を扱いたいと言っていたんでここに来たんだ。」


 その言葉に信濃大佐の表情が緩んだように見えた。しかしそれは偽りの者ではないのかという位に不気味なものでもあった。だが、それは杞憂であった。


「そういうことなら短い間だが教えてやろう。但し、全力で来い。」


 この言葉に自分は安堵すると同時に新たな猜疑心を生み出した。何故大佐という階級が高い人が自ら教えようとするのであろうか。それも自分が異世界人だから?自分は異世界人としては見て欲しくない。大空誠一として見て欲しいのだ。力を失った今はありきたりな男子高校生としてこの国にいる。


 そして、足早に射撃訓練場に移動した。距離にして十メートルほど先か、よく見かける同心円状の目標物があった。五輪の射撃競技でよく見かけるアレだ。信濃大佐が右手に拳銃を収めこちらに歩いてきた。そして、重厚感あふれるその拳銃を自分の両手に置いた。いや、正確には置く直前にてを止めた。信濃大佐を見上げるとこう問いをかけてきた。


「大空誠一、アンタが銃を握る理由を聞こうか。」


 その質問とはあまりにも単純で、そしてとても答え難い内容であった。銃を握る理由?それは。


「自分の身を守るのに必要だから。」


 単純な質問には単純な回答が一番ではあるが、この時は全くそのようなことは考えずに、自分の本心から出た一言であった。その回答に満足したのか今度はしっかりと自分の両手に置いた。されどその両目からはあくまで冷徹な視線しか感じられなかった。初めて銃を触ることができたことには喜びを爆発させたいが、そのようなことをしてしまうと没収されかねないので、心の中に留めておく。それを両手で持ったまま射撃の立ち位置と思われる所に立った。すると信濃大佐が近づいてきた。そして自分が持っている拳銃の説明があった。まずこの拳銃の制式名称は一四式拳銃というらしい。名前の由来は制式化されたのがジーメイル暦七一四年というのから来ているらしい。


 説明は短くも明瞭であったためすぐに終わった。次に拳銃の正しい持ち方を教えてもらった。この一四式拳銃はそれなりに重いらしく、素人が片手で持って撃つことなどは到底できないことが理解できた。そして、実弾を使った演習に入る。いきなり素人が実弾を使うのには流石に困惑したが、周りは防弾仕様がされてあるので誤射しても問題ないらしい。が、鬼のような形相をした信濃大佐の前で誤射なんて到底できることではなかった。先ほど教えてもらった持ち方で銃口を目標物に向ける。そして引き金を引いた。鉛の弾丸は目標物にまっすぐ一筋の影を引きながら進んでいった。それと同時に銃撃の反動で肩が僅かに動いてしまった。弾丸は目標物には当たりはしたものの直径50cmあるそれの中心から右20cm離れる所に着弾した。この瞬間自分は心の中で雄叫びをあげた。初めての実弾演習で命中したのである。素人の集弾性とかはあまりわからなかったせいでその感情は半減してしまったが。後ろを咄嗟に振り向いてみると信濃大佐の表情は何一つ変わっていなかった。


「あと11発弾丸がある。それを全弾撃つんだ。」


 その言葉に促されて構え直す。乾いた銃声が部屋に鳴り響いた後、信濃大佐はこう呟いた。


「命中は3発か…素人にしては上出来だな。」


 この言葉は褒められたとみて良さそうだ。安堵した自分がそこにはいた。それを見てかこう付け加えた。


「これは伸びそうだな…まだ射撃はできるがどうする?」

「是非、お願い致します大佐。」


 そういうと信濃大佐は決まりの悪そうな顔をした。


「できないことはないが、時間がないんで他の者に教えて貰ってくれないか?」

「そういうことならお構いなく。」


 信濃大佐はそれを聞いて、一歩下がって敬礼した。その後に綺麗な回れ右をして去っていった。他のものとは誰だろう…しばらく待っている。

今回初登場の一四式拳銃のスペックを後日専用のページに表したいと思います。

あまりインフレを起こさないようにしないとパワーバランスがとんでもないことになりそうなので大変です。

軍事演習はまだまだ続きますよ?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ