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セブンスターズの印刻使い  作者: 白河黒船/涼暮皐
第二章 陰謀の迷宮区
47/308

2-25『挿話/頂の名』

 そのまま数分ほど、俺はピトスから治癒魔術を受けていた。

 さすがに体勢は変えている。いつまでも押し倒したままでいられない。

 俺は壁に背を預け、座った状態になった。左隣にはピトスが座り、逆側にはシルヴィアを座らせている。周辺の警戒は、一応だがフェオが務めてくれていた。俺たちの正面の壁に背を預け、立ったまま無言を貫いている。


 治療の間、俺の左腕はなぜかピトスの胸元に抱かれたままだった。

 無論、俺の意思でやっているわけではないのだが、こんなことをされて意識しないわけもなく、正直ものすごいどきどきしていた。

 痛覚が薄れ、その向こう側に触覚が戻ってくるに連れ、ピトスの柔らかな胸の感触が感じられるようになってくる。

 ……アカン。やめて。なんだこれ心臓痛い。別の部分にダメージ入ってる。

 ひたすら真顔を作り続ける自分が、なんだか酷く滑稽だった。

 やがて、無我の境地を探し求めていた俺の耳に、ふとピトスの声が届く。


「とりあえず、今できる治療はひと通り施しました。といっても全快には程遠いですが……さすがに一度の治療では」

「いや、大丈夫。助かったよ、さすがに腕いいな。痛み自体はかなり取れた」

「麻酔をしただけです。治ったわけではないので絶対に無理はしないでください。……二度と動かせなくなる可能性だってあるんですから」

 ピトスが痛ましげに顔を伏せる。俺が狙ってのこととはいえ、傷を負わせたの自体は彼女だ。俺は気にしていないのだが、彼女の側はそう簡単に割り切れないのだろう。

 どうにも上手くない。いつだって、俺はこんな方法しか採れない。


「いや、実際本当に助かったよ。お世辞じゃなく、治癒魔術も上手なんだな」

「……治癒魔術というと、なんでも治せると誤解されがちですけど」伏せた目を上げるピトス。「アスタさんは知っているみたいですね。そういえば、お知り合いにも治癒魔術を使う方がいらっしゃるとか」

「ああ。……七星に、ひとりだけいたんだ」

 だから俺も、治癒魔術というものの性質は知っている。ピトスが言う通り、結構勘違いされがちなのだが、どんな傷でも瞬時に治せるような都合のいい術式など存在しない。

 治癒魔術はあくまで魔術――つまり術式による統御がなければなんの効果も発揮しないのだ。

 たとえるなら、魔術で外科手術を施しているようなものなのだから。人の手で行うよりも多くのことができるとはいえ、人の手で行う以上、やはり限界は存在する。

 単純な大怪我よりも、こういった複雑にべきぼき折れた腕のほうが治癒魔術では治しにくい。切傷や打ち身など患部がわかりやすい負傷はまだしも、病気や骨折のような患部の見えない傷だと、どこをどう治療するべきか魔術で指定するのが難しいということ。

 治癒魔術の習得に、医学の知識が必要とされるのもそれが理由だ。だからこそ、数ある魔術の中でも特に高難度の技法とされているわけだが。


 ……治せるかな、これ。

 ここまで無惨に腕を痛めつけると、下手したら神経辺りを傷つけている可能性もある。負傷や一部の病ならば治療できる魔術も、神経を傷めては手を施せない。

 確かに自分から犠牲にしたのだが、さすがに動かなくなるのは避けたかった。

 あのときは、ちょっとばかり脳内麻薬が出すぎていたのである。なんだかテンション上がりすぎていた。


「あとは固定しておきたいところなんですけど……何か、添え木代わりになるようなものはありませんでしょうか?」

「……と、言ってもな」

 迷宮の中で、その手のものを期待するのはさすがに難しいか。

 と、そこまで考えたところで、フェオがふと声を発する。

「これ、使えないかな?」

「……剣?」

 フェオが差し出したのは、折れ曲がった銀剣だった。例のエイラ作のアレだ。

「これじゃもう剣としては使い物にならないし。でも柄を折れば、添え木くらいにはなるんじゃない?」

「いいん……ですか?」

 ピトスが恐る恐るといった風に訊ねる。

 状況を見るに、おそらくだがこの剣を折り曲げたのはピトスなのだと思う。

 量産品とはいえ、名高いエイラ=フルスティ謹製の銀剣を折り曲げるピトスを褒めるべきか、あるいはピトスの一撃を受けてなお曲がるだけで折れないエイラの剣が凄いのか。

 まあ、どっちもおかしいという結論にしておく。

「いいも悪いも。ほかにないでしょ」

 つっけんどんに言い放ち、フェオは刃の根元へ魔力を強引に注ぎ込む。

 許容量を超えた魔力はやがて元の物質を破壊しながら散逸する。剣がびきりと、音を立てて折れた。


「ん」

「……ありがとうございます」

「別にいい。新しい剣は――勝手にだけど、姉さんのを借りていくから」

 そう言って、フェオはシルヴィアが佩いていた剣を借りて、自身のものをピトスへ渡した。

 手渡された剣の柄を受け取ると、ピトスは自身の外套の袖を千切る。それを包帯の代わりにして、俺の手に添え木をつけると彼女は簡易的なギプスを作った。

 それから今度は反対の袖を千切り、布を腕と首に回して三角巾スリングとする。

 非常に手慣れた動きだった。治癒魔術以前に、看護そのものの知識が深い。


「……すみませんでした。言い訳にしかなりませんが、本当に後遺症が残るような傷を負わせるつもりはなかったんです」

 殊勝に頭を下げるピトス。この治療も、贖罪の意味を込めているのだろう。

 とはいえ、彼女に攻撃されたというより、アレはむしろ意味合い的には自傷行為だ。謝られる筋合いはない。

「わかってるよ」だからやったわけだし。「俺が自爆だから気にするな」

「でも、もし後遺症が残ったら……」

「別に片腕なくなったからって魔術師廃業にはならんさ」

「もう少し上手くぼこぼこにするつもりだったんですけど」

「いやまあ、そう表現されるとアレだけどね?」

「――そんなことより!」

 と、謝り続けるピトスをフェオが遮る。

 先ほどから、彼女は別のことを気にしていた。


「姉さんに、いったい何があったの」

 ピトス曰く、シルヴィアは怪我を負ったものの魔術で治療できる範疇だったらしい。

 気絶しているのは、意図的に休ませているせいだとか。たぶん魔術によって眠らされている。

「……襲われたんです」ピトスは、はっきりと言った。「攻略パーティの皆さんに、いきなり」

 この上層で死んでいた、ふたりを除いた五人のことだろう。

 実際、彼らが裏切った可能性はあると踏んでいた。ピトスに持たせた護石おまもりが壊れたのは、たぶんそのときだろう。

 ――いや。あるいは、これは裏切りではなく。

 初めから仕組まれていたことなのかもしれない。


「――嘘……」

 フェオは口許を手で覆った。

 彼女にとっては同じクランの仲間だ。信じられなくて当然だろう。

 だがピトスは静かに首を振る。

「本当です。この階層まで来たとき、彼らは突然わたしたちに襲いかかってきました」

「どう、して……」

 訊ねた、というよりは単に零れただけのようなフェオの言葉。

 ピトスは問いには答えず、しかし言葉を続ける。

「もちろん応戦はしたのですが、やはりシルヴィアさんはわたしよりショックが大きいようで、途中で負傷してしまいました。このままでは不味いと思ったので、悪いとは思いましたが、わたしが彼女を気絶させて、背負って逃げました。……そのほうが、逃げやすいと思ったので」

「お前、意外とやること豪快だよな……」俺は肩を竦めて、問う。「で、そいつらは?」

 別に鎌をかけたつもりはない。俺はピトスたちが彼らを殺したとは思っていなかった。

 とはいえ、殺していても構わないとは思っていたが。襲う側にだって、覚悟くらいはあっただろう。

 俺の問いに、ピトスはやはり首を振って答えた。

「わかりません。不意打ちに失敗したと見るや、彼らは追ってくることもなかったので」

「……そうか」

「たぶん、追う必要がないと知っていたのでしょう。彼らは初めから、わたしたちをここで殺すつもりで策を練っていたみたいですから」


 その五人が死んでいたことに関して、俺はしばらく伏せておくことにした。

 おそらく、彼らは騙され、裏切られて殺されたのだろう。

 ――七曜教団を名乗る、あの連中に。

 裏切りを行った彼らが裏切られて殺された。そこに、同情の余地は、きっとない。


 そこで俺は立ち上がった。左腕にわずかな痛みや、バランスの取りにくさを感じるが、そんなことで立ち止まっていられる場合でもない。

 誰の手も借りず立ち上がり、それからふたりに向けていう。


「話の続きは、移動しながらにしよう。俺たちじゃ、メロにはそう簡単に追いつけない」

「……シャルさんとメロさんは、無事ですか?」

 と、ピトスが俺に問うた。俺は頷いて答える。

「大丈夫だろ。メロは本物だ――俺とは違う。ならシャルも無事さ」

 もし仮に何かあれば、メロが俺にそれを伝えるだろう。

 連絡手段もなく、迷宮で別行動するわけもない。

「そう、ですか……」

「……そういえば、それも訊かなきゃいけなかったな」

 俺は歩き出しながら、彼女に向けて訊ねる。ああ、でもその前にシルヴィアどうするかな。連れて行くも置いて行くのも両方問題ではあろう。

 いやまあ、それはいい。最悪、背負っていけばいい。

 そう、問題はこのあとだ。

 襲われて、逃げ出したあと、なぜピトスが自らの死を受け入れようとしたのか。

 いったいこの先に誰が待ち受けているのか。

 それを、俺は訊かなければならない。

「なぜ、お前は死のうと思ったんだ? この先にはいったい誰がいるんだ?」


 ピトスは、静かにその答えを口にする。


「それは――」



     ※



 ――バケモノだ。

 そう、シャルは思った。目の前の、自分よりさらに小柄な少女を見て。

 シャルは、少女が自分とは完全に別の論理の中に生きる存在であることを知る。


「ほいさー」

 などと軽い口調で、メロ=メテオヴェルヌが指を弾く。

 途端、円柱型の門扉ゲートが降り注いで、壁を通して道を作る。

 ――意味が微塵もわからない。

 その術式の末端さえも、シャルには読み解くことができない。

 自身の才覚というものを信じていないシャルではあるが、それでも術式の解析に関してはそれなりの能力を持っているという自負らしきものはあった。

 だが今、目の前の《天災》が何をしているのか、シャルには欠片も理解できない。そもそも、目の前のそれが魔術なのかどうかさえ意味不明なほどだった。

 いったい何をどうすれば、こんな魔術を構築できるというのだろう。なんの媒介も、詠唱も、補助さえ必要とせず、メロはこの世で彼女しか使えない術式を連発する。しかも一度に消費する魔力量は、下手な大魔術より多いのではないだろうか。

 メロは、息さえ乱してはいなかった。


 理解できるのは、こんなものはほかの誰にだって真似ができないということだけ。

 そんなものはもはや魔術と呼ばない。いっそ異能とでも呼ぶべきだ。

 魔術という一個の技術系等に類するモノではない、メロのみが生物として備えた機能の一種。

 それを才能と呼ぶのなら、なるほど確かに、自分など物の数にも入るまい。

 自嘲するでもなく、単純な認識としてシャルは思った。そして同時に、そのことを知るであろうひとりの男についても思う。


 ――アスタは、これ(丶丶)と一緒にいて何も思わなかったのだろうか。


 兄弟子、とは言うものの、彼と違ってシャルは魔法使い(イプシシマス)から直接の指導を受けたことなどない。

 彼女は単に、廃棄された魔法使いの研究室へと入り込み、その蔵書や研究成果から独学で魔術を習得したに過ぎなかった。だから厳密に言えば、シャルは魔法使いの弟子ではない。

 アスタと初めて言葉を交わした際、彼に向けて「お義兄にいちゃん」などと呼びかけてみたのも、ともすればそんな環境の差を諧謔する代わりの、意趣返しだったのかもしれない。


「ほら行こう、シャル」

 唐突に声をかけられて、シャルは思索の海から浮上した。

 ――さすがに気を抜きすぎている。

 結界のお陰で、魔物と遭遇することがないとはいえ。警戒を怠りすぎていた。

「……どーかした?」

 首を傾げるメロ。その様子だけを見れば普通の女の子だ。

 シャルは首を振り、それから答える。

「別に。それより、そろそろ最下層だよね」

「そうだね。次の次……かな、たぶん」

 言いながらひょいっと魔術のゲートに身を踊らせるメロ。

 シャルもそれに続いて降りた。


 降りる先から、メロは索敵の魔術を周囲に走らせる。

 これもまた異常だ。

 彼女の魔術は、広く瘴気の濃い迷宮の一層分ワンフロア全体を網羅する。

 初め、メロはシャルに対し「索敵、やる?」と訊ねていた。

 問われた理由はわからないが、彼女が求めるのは降りた地点から一歩も動かないまま全体を捜索することだろう。それも魔物ではなく人を。シャルの技術でそれは難しい。

 そのことを告げると、メロはあっさり頷いて「そっか。んじゃあたしがやるよ」と言った。

 続けて、

「あたしも苦手なんだけどねー……」

 などと悪夢みたいなことを呟きながら、彼女は索敵魔術を起動する。

 その術式も、やはりシャルには理解のできないものだった。


「こういうのは、本当はアスタがいちばん得意なんだけど……」

 呟くように言うメロ。

 ――アスタでなくて悪かったな。

 などと思いつつも一応、彼女の独り言に答えてみる。

 どうせ他意はないのだろうから。

 自分が気にしすぎているだけだということくらい、シャルにだってわかっていた。

「そう、なんだ?」

「七星でもアスタくらいのものだったね、迷宮のほかの層にまで索敵を延ばせるのは」

「…………」

 ――さらっととんでもない情報を聞いた気がする。

 とシャルは思ったが、メロがあまりにも普通に言ったため表情には出さなかった。


 アスタ=セイエル。魔法使いの弟子。

 メロと旧知なのはわかっていたが、まさか七星旅団セブンスターズの一員だったとは。

 ――その割には、この《天災》から感じるような凄さみたいなのがないけど……。

 学院では確かに強いほうだが、かといって伝説になるほどのレベルだとは思えなかった。まだしもレヴィやピトスのほうが、その域に近いという気さえする。

 とはいえ、当のメロ本人が言っているのだから、事実ではあるのだろう。アスタが自分で言っていてた《呪詛のろい》とやらが影響しているのかもしれない。

 実際、迷宮の層を超えて魔術を起動させるなど、並大抵の魔術師にできることではないのだから。疑おうとまでは思わなかった。


「――、あれ」


 そのとき、メロが突如に首を傾げた。

 呟きに、シャルは少女へと視線を向ける。メロは言った。


「術式を……妨害された」

「妨害……? 誰かに邪魔されたってこと?」

「うん。誰かいるね。しかも、わたしの索敵に、掴まる前に気づいて消すような奴が」

「さ、索敵に気づかれる前に術式に気づいて、しかもそれを消すって……」

 いったいどんなレベルの魔術師なら、そんな離れ業が可能なのか。シャルにはもう見当さえつかない領域の話になっている。

 メロは愉快そうにお腹を押さえた。そんな反応になる意味が、やはりシャルにはわからない。

「あははっ、意味ねー! 消した時点でいるってわかるのに、いらない手間踏むなあ」

「なら、どうして……」

「決まってんじゃん」メロは酷薄な笑みで言う。「喧嘩売ってんだよ、これ」


「――いや、喧嘩なんて売るわけねえだろ。それこそ意味ねえよ」


 突然だった。突然すぎるほどだった。

 唐突に舞い込んだ第三者の声。誰が発したのかちっともわからない。

 咄嗟に身を硬くするシャル。そして驚いたことに、視線の先ではメロもまた驚愕を表情に浮かべていた。

 ――《天災》でさえ気づけなかった……!?

 その事実に思い至るや否や、戦慄が悪寒となって背筋を貫く。

 感覚ではない。実際に、現実的な影響として、シャルの身体を怖気が襲ったのだ。

 それほどに濃密な魔力の気配があった。

 一度認識してしまえば、その異常にこれまで気がついていなかった自分が信じられないほどの魔力。

 質も、量も、何もかもが異常だった。

 圧倒的な気配を持つ誰かが、通路の先からこちらを見据えていた。

 その姿を確認して、シャルは完全に凍りつく。

 ――知っている。

 自分は、そこに立つ男を知っている。きっと誰より焦がれた相手だから。


「……うは、あり得ねー。バケモノじゃん」

 メロが、静かにそう呟いた。彼女の頬には、ひと筋の汗が伝っている。

 本能と理性が、同時に最大限の警鐘をかき鳴らしていた。

 圧倒的なまでの存在気配。感じられる濃密な魔力。その強さを、ひと目で理解させられる異常性。

 メロは悟っていた。

 目の前の男が、自らの人生で出会った中でも最上位に位置する怪物であるということを。

 その男が、ふと口角を歪めて笑う。

「いや、それはお前、自分のこと棚に上げて言うもんじゃねえよ。心配するな、お前も充分に怪物だ」

「貴方には負けるよ。この圧力……尋常じゃない。はは、なんなのさコレ? おじさん、本当に人間?」

「生憎と人間だよ。何、気に病むな。お前だって、もう少し修行すりゃ俺の遊び相手くらいにはなれるさ」

「嫌だな、そんなつれないこと言わないでほしいんだけど。せっかく会ったんだからさ、今から遊んでくれたっていいじゃんか」

「あー、悪ぃな。生憎とオレは、運命から追放されちまってる身だからよ。同じトコまで来てくれねえと、手を出すこともできねえのさ。互いにな。高いか低いからならともかく、お前は中途半端だからなあ。そこだけはどうしようもねえんだ」

「……本当につれないなあ。じゃあせめて、名前くらい教えてくれてもいいんじゃない?」

「名前……名前か。そんなもん久々に訊かれたな。なるほど、たまには魔術師らしく、名乗ってみるのも悪くないか。初心忘るるべからず、ってな」


 そして。男は名乗った。



     ※



 それは、歴史にただ三名のみが名乗ることを許された称号。

 全ての魔術師の頂点に君臨する存在。

 あらゆる魔術を極め終わり、世に不可能を失い神の領域に至ったとまで言われるいただきの名。

 冒険者アスタ=プレイアスに魔術を教えた師であり。

 そして、魔術師シャルロット=クリスファウストの父親であり。


 そして同時に、史上最悪の犯罪者(丶丶丶丶丶丶丶丶)と呼ばれた男――。



     ※



「――《魔法使い(イプシシマス)》アーサー=クリスファウスト」

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