5-36『奪還作戦Ⅱ』
――実際問題として。
この戦いに意味があるかと問われれば、現時点でその答えは圧倒的に否だ。
無論、ピトスもフェオも、その事実を認識した上で《水星》との戦いに臨んでいる。
その役割に、この局面において、自らの全霊を擲つことを了解している。
おそらくは対する《水星》側も理解しているのだろう。
少なくともピトスは、脳裏のどこか冷静な部分でそう判断していた。
――魔競祭の事件を通じて、《水星》の主人格は変わっている。
もっとも今の《水星》は主も副もないほど群として完成されてしまっているが。そのほうがかつてよりむしろ安定しているのだから、皮肉と言えるかもしれない。
いずれにせよ、《水星》がこの場に出てきた理由は単純だ。
彼女は、街の魔物を討伐されること自体を止めにきたわけではない。
むしろそれは望むところ。
魔物の数は、減らなければ困るのだ。
当然。それが教団の計画に不可欠な事態だから。
これは殲滅でも虐殺でもない。教団に一般市民を殺す意図など微塵もない。
ただ、結果的にそうなったらそれで、と割り切っているだけだった。
これは単に、手間を省くための行為でしかない。
迷宮から喚起した魔物を、自分たちで減らすのは面倒だ。だから街の住人に肩代わりしてもらおうという――省略手順の一手でしかない。
住人たちは反攻しなければ殺されることはわかっているし、街を魔物で埋め尽くすという行為自体が、結果的に教団への反抗を防ぐ役割も伴っている。一石二鳥というわけだ。
この街をユゲル=ティラコニアが訪れていなければ、その事実すら誰も気づくことなく全てが終わっていたことだろう。
――そこに、ズレが生じたのだ。
七曜教団の計画に、この段階でまぎれを含ませることができた唯一の存在。
それが、七星旅団だった。
※
「――魔人化。鍵はそこだ」
別れしなにユゲルが語った言葉だった。
七星旅団はかつて一度、五大迷宮の踏破に成功している。
言い換えるなら――教団以外で唯一《世界の姿》を知っているということだ。
「整理しておくぞ。どうあれ連中を止める意思が統一された以上、考えることは決まってくる――共有しておけ。いざというとき、正しく動けるように」
無論、そんなものを見たところで何がわかるわけでもない。
これはやはり、ユゲルがいたからこそ知り得たものだったと言えるだろう。
「自分たちだけ魔人化したところで、この世が滅んでは意味がない。魔人化した程度のことで止められるわけでもないしな」
「……世界が滅ぶ、ってのはもう前提なん、ですか?」
フェオの問いにユゲルはあっさり、
「知るか。だが現実、奴らはそれを前提に動いている――なら滅ぶかどうかなどこの際もう二の次だろう。興味がない――滅ぶなら、それは滅ぶということだ」
「そんな簡単に……」
「そもそも世界が滅ぶという言葉に具体性がないからな。滅亡なんて、個々人の認識によって大きく変わるだろう。人類の滅亡を世界の滅亡と思う者もいれば、人類が滅んだところで世界は続くと見做す人間だっている。考えるだけ無駄だ」
もちろんユゲルは、実際に可能性としてこの世界が滅び得る事実を知っている。
それ自体が、七星旅団がゲノムス迷宮から持ち帰った世界の真実だからだ。
そこで言う滅びとはすなわち《世界の魔力化》。生命どころか大地も、天も――その全てを含有する《一個世界》という概念そのものが遍く《魔力》に変わる。
そうなっては確かに、世界が滅ぶと言って差し支えないだろう。
ただ現実、そうなるまでの猶予は遥か世代を重ねた未来のはずだ。実際、《火星》という未来人がいる実在する以上、少なくともその時点まで世界は滅ばないということが立証されたに等しい。
と、いうよりも。
「――そもそも。世界はひとつなら滅ばない」
「はい……?」
「ひとつの世界が崩壊する、という考え方そのものがな。世界が複数あるという前提に沿っているからだよ」
「意味がまったくわからないんですけど……」
「そうか。悪い頭だ」
「…………」
フェオは喋る気をなくした。
「だが気にするな。大した問題じゃない」
「なんなんですかこの人」
「論点を戻そう――要は連中の目的だ。ポイントは三つ。ひとつ、《なぜオーステリアだったのか》。ひとつ、《なぜ魔人化したのか》。ひとつ、《その上で何をするつもりなのか》」
聞いちゃいないユゲル。
だが推論を立てることができる人間が彼しかいない以上、口は挟めなかった。
「さっそくだがひとつ目は無視する。今は関係がない」
ならなぜ言った、というツッコミをする者はなく。
ユゲルは指先に魔力を集めると、その光で虚空に絵柄をなぞった。
彼が描いたのは円だ。ただの輪っか。
「これが世界だ。そういう概念――この惑星を、それを覆う空を、その先に続く宇宙を――その外側まですべて含んだ、観念としての《世界》。そう認識しろ」
続けてユゲルはさらに輪を増やしていく。
二つ、三つ――多くの輪を、わざわざ最初とは違う色で描いていく。
無駄に高度な技術を見せながら、彼は続けた。
「それはひとつではない。こうしていくつも存在している――これも前提として飲み込め」
「多世界論ですか。旧い魔術の理論にはそういうものもあったと聞きますが、しかし壮大な話になってきましたね」
小さく言ったウェリウス。たぶん、周りが噛み砕く時間を作ったのだろう。
それに頷きを返し、ユゲルはさらに説明を――否、推論を続けた。
「ああ。さらに言えば――」
と、ユゲルは今度、最初に描いた円の奥に、並行するように円を増やしていく。
平面だった見方を立体にするように。
「こうして、この世界にも並行世界解釈があるわけだが」
「もうわけわかんない……」
頭から煙を出しそうなフェオ。
吸血鬼化すれば実際に赤い魔力煙を纏うので、やろうとすれば本当に出る。
という事実はこの際ともかくとして。
「まあ、これは今回は関係ないから棄てる」
ユゲルは今し方描いた円を、すぐそのまま消し去った。
当然、フェオは叫ぶ。
「じゃあなんで描いたんですかあっ!!」
「いや。何もわかっていなさそうな姿が面白かったわけじゃない」
「本当に!?」
「――と思っておいたほうが気が楽だ、と聞いたことがある」
「本当じゃなかった! 面白かったんだ、この人、私のコト面白がってたんだ!!」
「さすが姉妹だな。実によく似ているじゃないか」
「何ひとつ嬉しくない文脈で言った!! というかじゃあ、さっきの言ったの姉さんだ――!?」
姉から間接伝授された自己暗示でフェオは考えることをやめた。
話を戻すユゲル。
彼は最初に描いた円の内側に、もうひとつ小さな円を描く。
形で言うなら、二重丸ができたということだ。
「この内側の円がこの惑星。ヒトが普通に生きるメインの土地と思え。この場合、外側の円の内側と被らない部分が魔力の渦だ。そこでは人は生きられない。人間が、生命が生存できるのはこの内側の円の部分のみ。――元素魔術師、お前なら実感もあるだろう」
「そうですね」ウェリウスは頷く。「根本的に元素魔術は、内側の円の中から、外側の円の場所にいる精霊に力を借りる行いですから。こちらに呼び出すことはできても、向こうに行くことは通常、できない」
「だが例外はある。厳密には違うが、限りなくこの外側の円に近い場所――その接続口となる空間が、内側に残っている。わかるな?」
「――迷宮、ですね」
ウェリウスの言葉に、頷いて答えるユゲル。
「そうだ。三次元的な位置関係はともかく、迷宮とは世界の外側――正確に言えば一種の異界なのさ。そして魔人とは、人間個人がこの外側の空間に接続している状態を言う。迷宮の人間版と言って、実のところそう間違いではないわけだ」
「逆にわかりにくくないですか、それ?」
「なら人間の内側に迷宮があると思えばいい。それが魔人だ」
――さて、と。
「世界のカタチは理解したな? なら続いて考えるべきは――」
そこで一度、ユゲルは言葉を切って。
聞く四人に向き直ると、こんな風に言った。
「――この世界は、どうなったら滅んだと言える? 教団の想定する滅びとはどういう状態だと仮定できる?」
そう言われても考えづらい話ではあろう。
フェオはしばし迷ってから、ごく単純にこう言った。
単に、違うときって捨てられても構わない。そういう前提があったのだろう。
「普通に考えるなら――こういうことじゃないですかね」
フェオの延ばした手。その指先が、ユゲルの描いた円を切った。
二重の円が崩れ、内と外の区別が喪われる。確かに、それは滅びの一種と定義できる。
実際、ユゲルはこう言った。
「そうだ。いい考えじゃないか、フェオ。姉より賢いぞお前は」
「ぜんぜん嬉しくない……」
「世界という枠組みの崩壊――内と外の定義がなくなった状態。これは確かに世界が滅んだと言って間違いないだろう」
円が世界ならば、円に含まれない外側は《世界》の定義から外れる。
ごく単純な話ではあるが、単純ゆえに正解だ。
「まあ認識上の《世界》は内側の円だからな。この場合、外側の円が壊れずとも内側の円さえ崩れれば滅亡と表現して差し支えあるまい」
「それが現実に起き得ると――教団はそう考えているってことですか」
問うたのはピトスだ。ユゲルは頷いて、
「ああ。さて、そして続けて連中の目的は《世界を救う》ことだという。思考だ。世界を守るには、さて、人間はここからどうすればいい?」
「訊かれても……壊れないようにする、ってことでしょう。ほかにありますか」
「ひとつの考え方だな。だが実際どうやって?」
「いや、わかりませんよ、そんなこと」ピトスは首を振った。「正直、話についていくだけで面倒ってのもありますが――それ以前。どうして壊れるかもわからないのに、壊れない方法を考えるほうが無理じゃないですか」
「ああ」と、ユゲルは答えた。「それで合ってるよ」
「は、はい……?」
「だから、教団にだってそんなことわからないということだ。俺が知らないのに、俺以下の魔術師にわかるわけないだろう」
「あまりに暴論すぎる……」
「まあ察しというか、推論はあるんだが」
「しかも前提が崩れた!」
「人間如きに世界なんて巨大なものをどうこうできると考えるほうが暴論というものだ――相手が一番目の魔法使いだとしても、な。いいか、《世界》という言葉上の定義と、人間が認識する《世界》は違うんだ。この円のように。どんな英雄譚を紐解いたところで、英雄が守るのは認識上の世界でしかない、ということだよ」
「そりゃそうですけど……だから、それで、という話なのでは」
「逆に考えればいい。お前らだってさっき頷いただろう。人間の滅びと世界の滅びは別だと」
ユゲルは。
端的に言った。
「――世界の滅びが避けられないのなら、世界が滅んでも人間が生存できるようにすればいいという話だ」
んな無茶苦茶な。
壮大を通り越して、もはや夢物語の世界に足を突っ込んでいる。
――しかし、わからない話ではない。
最初に気づいたのはウェリウスだった。
「……それが魔人化ですか」
「そういうことだ」ユゲルは頷く。「異界に適応する生命の実在は元素魔術が――精霊という存在が証明している。ならば、魔力の渦の中でも個を保てる存在に人間が進化すれば、世界が滅んでも人間は――正確には魔人は生存可能ということだ。ほら、なんの問題もない」
世界が滅ぶ。だから世界を救う。
かねてから教団はそのように言っていた。
だから勘違いしたのだ。
そこで二度言われている《世界》という言葉の定義が、一度目と二度目で違っていると。
概念としての《世界》が滅んでも。
認識上の《世界が》――それを認識する存在としての人間が滅亡しなければ。
結果論、認識としての世界は救われている。
「――そして俺たちは、世界を、ひいてはヒトを救おうという七曜教団に敵対している」
「なんだか、むしろわたしたちのほうが悪役じみてないですか、それ……?」
「方法論にも考え方にも相容れないんだろう? なら敵対するしかない――救った先の世界がどうなるかも、知れたものではない以上な」
「……まだあるだろう」
と。そこで初めて口を開いたのは珈琲屋――指宿錬だった。
ここまでの話を、おそらく最も理解していたのは彼なのだろう。地球出身であるからこそ、近い考え方を知っていたから。
「それだけなら。それだけなら連中は、明らかに不必要なことをやっている。なら、それだけじゃないってことだ」
「……どう見る、レン?」
「ひとつ、お前の考えを聞かせろ――魔導師」
と、レンはさきほどからユゲルが描いている空中の図面を指差し。
そして、こんなことを言った。
「この円が世界だと、お前は言ったな」
「ああ。あくまでわかりやすく示したに過ぎないがな」
「それはわかってるさ。だが、これだけじゃ定義が足りてない」
「そうだな」
「――円の外側。世界ではない、何もない空間は、ならこの場合、いったいどう定義される?」
いくつも描かれた円。
そのひとつひとつが世界ならば。
その円を内包する外側の虚空は何か。
レンはそう訊ねていた。
問いに、ユゲルはニヤリと笑みを浮かべていった。
「――さあな。着眼点はいい、が……そんなことは俺にもわからん」
「お前が知っていると思って訊いてねえよ、俺も。お前はどう考えるのかと聞いている」
「さて。まあこれが宇宙で、世界のひとつひとつを星々にたとえるのなら」
――何もない、無。
そう定義するのがいちばん近いだろう。
と、ユゲルは語った。
その話とさきほどまでの話に、どういう関連性があるのか。
ピトスやフェオどころか、ウェリウスにすらそれはわからなかった。
そして、これもそう関係のある話ではなかったのか。それきりレンは黙り、ユゲルはまた別の話を続けて始めた。
「……さて。前提は共有したな? では現実問題に話を移そう。あの町で連中は何をしようとしているのか。決まっている――外側の世界に、魔力の渦にこの世界を結びつけようとしているわけだ。それを制御下に置かなければタイミングが計れないからな」
「どうせ滅ぶから、自分たちの手で時間を決めて滅ぼそうとしているってことですか!?」
「今さら驚くことか、ピトス。さもなければオーステリアは選ばんだろう」
「そんな……身勝手な」
「ああ。このままだと近く、この世界は、世界を救おうとしている連中の手によって滅ぼされる。さて――その邪魔をするには当然、世界を滅ぼす手立てを防ぐことだ」
すなわち。
「――魔物を狩り殺せばいい。ごく単純で簡単な話だろう?」
※
戦線の魔物は着実に減少しつつあった。
学生会副会長ミル=ミラージオは、学生たちの指揮を執りながらそれを認識していた。
同時。同じ戦いの場に立っている会計シュエット=ページが、自身に持ち前の拡声魔術を用いて全域に叫ぶ。
『――予定数を下回りました! F地点、魔力濃度上昇中! 本命が出ます!!』
「近いぞ、全員退避しろ――デカいのはあのふたりに任せておけ!!」
ほぼ同時だった。
――そこに、神が顕現する。
いや。それを神と認識することは、ヒトの本能が忌避するだろう。
なにせそれはごく小さく、そしてカタチがヒトとそう大差ない。
何より脅威であることは明らかだった。
――ひと言でたとえるなら、それは黒いヒトガタだ。
全長は二メートルあるかどうか。人間にしては大きいが、あり得ないほどではない。
頭があり、四肢があり、二足で立っていることが見て取れる。
ただ、その輪郭はどこまでも朧げだった。ノイズが走るようにブレていて、正確なカタチを酷く掴みづらい。
けれど。
それがヒトを殺すモノであることは、あまりに明白で。
「――勝てるのか。あんな、あんな怪物に……?」
ミルが疑うのも無理ない話だった。
神と認めるのは難しくとも、それに近い脅威であることは疑う余地なく。
なるほど。これが認識世界の外側から呼び出された存在だということをよく理解できる。
――鬼。
ヒトのカタチを取ったヒトではないモノ。
クロノスともフェオとも違う。
肉体などなく、ただ魔力だけによって構成させる純粋架空生命。
魔物としての――鬼。
鬼神。
これが、それだった。
それは悠然と歩き始める。ただ目の前の魔力を喰うためだけに。
理屈などなく。
理由などなく。
それは、そういうモノだから、そういう風に動くのだろう。
――教団によって街に撒かれた魔物。
それが殺されることで瘴気に還元され、やがて濃度を増したそれが異界に接続される。
そうして呼び出された、精霊と同じ原初の生命模型。
それが鬼神だ。
いるだけで世界を変えていくからこその神。
これが続くことで――この場所の異界化は進み、やがてオーステリアという街は文字通りに滅ぶ。ヒトが消えるのではなく、ヒトではないモノが住まう世界に変貌して。
それがわかっていてもなお、魔物を討伐しない選択はなかった。
賭ける手はひとつ。
防ぐには、そうして現れたこの怪物すら倒すことが求められていた。
だが。
学生にも、冒険者にも――こんな埒外を相手に戦いを成立させる者などいるはずがない。
だからこそ教団の作戦は完璧だったのだ。
相手はなにせ、文字通りに神に近い。
たとえその全能が発揮されるには至らずとも、わずか一割にも満たない権限だけで、人間を殺し尽くすに足る。
はずだった。
本来なら。
けれど鬼神は――その進む足を瞬間、停止する。
「ああ。よかった、ちゃんと見えてるみたいじゃないか。何よりだね、光栄だよ」
「余裕あるなあ。何さ、そんな感じならひとりでやってもいいんだけど?」
「まさか。光栄というなら何より、君と肩を並べて戦えることのほうだと僕は思うよ」
「どの口で言うのか――ってトコだけど。ま、そだね。あたしも、アンタとは遊んでみたいと思ってたんだ」
足を止めた理由は単純。
脅威が。
鬼神にとってさえ脅威となり得る埒外が。
その目の前に現れたから。
「――さて。神殺しは久々だなあ」
「おや経験がおありで。いやあ、心強いなあ」
「あんときは七対一だったんだけどねー。そっちは経験あったりするの?」
「あるんだよねえ、これが。魔法使いの悪戯で、数え切れいないほど殺された経験が」
「いやそれ、神殺しじゃなくて神殺されになってるけど大丈夫?」
「大丈夫。最後は相討ちまで持ってったよ」
「ふーん……ならいいか」
「あれ? ツッコミはなしかな?」
「うっさいよ。アスタの知り合いってみんなこうなの?」
「この評価を嘆くべきなのか、いもしないのに引き合いに出される彼を憐れむべきか……」
――それが最善手だった。
唯一解にして、同時に最適解。
これ以上は望めない。
天災と天才のタッグこそ――今のオーステリアで最大の戦力だ。
他に類を見ない、それがあり得ざる神域の才の競演。
対するは鬼。破滅の象徴たるヒトガタの神。
神域から下りてきたモノと、神域に至ろうとする若きふたりの人間との。
「――行くよ、天才。ついて来られないなら置いてくからね」
「構わないよ、天災。君こそ、遅れないようにしてほしいね」
メロ=メテオヴェルヌ。
ウェリウス=ギルヴァージル。
vs鬼神。
――それは文字通り、世界の命運を賭けた戦いの始まりだった。
アスタ「いや主人公の出番は――っ!?」




