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ただのネタ帳  作者: 燈花
3/6

Missing Castle

 薄暗い廊下に破裂音が響く。古びた名も無い銃から放たれた弾丸は、目の前の化け物の頭へと吸い込まれ、深紅の華を咲かせた。人とゾンビと犬を掛け合わせて三で割ったような屍は、後から押し寄せる同属に無残にもj踏み潰されていった。その様をバリケード越しに眺め、銃を構える。こいつらとて無限に湧いてくるわけではない。ここにいる奴らを殲滅すれば一息つけるだろう。そう自分を奮い立たせ、意識を研ぎ澄ませた。

 こんな訳の分からないサバイバルを続けて、もう何日経っただろうか。時間の感覚になど彼方に捨てて、ただひたすら目の前の敵を屠る機会に成り果てて。それでも自棄にならないのは、きっと生きて帰れると信じているから。

 僕は手に力を込め、引き金を引き絞る。脳内ではとある言葉が繰り返されていた。


『この城の謎を解き明かせ』――――と。






 様々な事情により、とある古城に集まった人々によるサバイバル。古城に秘められた謎を解き明かすまで脱出は不可能。人々は自前の武器や知識と、城に散らばる道具などを使い、探索および戦闘を行うことに。

 最初は単独行動が目立ち、人対人の争いが多かった。死人が出ることもあり、探索は遅々として進まない。このままではいけないと考えた一人が生き残っている人々を集め、情報の共有を行おうと考える。当然のことながらそれに呼応する人と、自由にやっていくと考える人とに別れることとなる。最初に声を上げた一人は納得がいかなかったが、それでも呼応してくれた人々と情報を公開し合おうとした矢先、突如として化け物が彼らを襲った。

 ゾンビのような風体のものもいれば、狼のようなものも、蝙蝠や巨大な蜥蜴、はたまた昆虫と爬虫類を足して二で割ったようなものもいて、場は一気に混乱状態となる。一応はそこそこの腕前の人間が揃っていたために生き残ることはできたが、重軽傷者は避けられなかった。

 それまで欠片もいなかった存在の登場に、大半は集会を開いたからだと考え、個人で行動することに決める。残ったのは最初に声をかけた人物と数人、主人公のみ。

 主人公は一人で城の探索と謎解きをするのは無理だと思っているが、信用できない人間と組んでも意味が無いと考え、情報を交換するだけしたら個人行動に移るつもりだったが、化け物の襲来により、それでは生存率が低いと考え直し、この集団と共に動くことを決める。

 化け物を倒しながら城を進んでいくうちに、主人公はとある通路に迷い込む。食料や物資確保のために単独行動をしていた主人公は進むかどうか迷うが、すぐに進むことを決断する。通路を進んでいくと、開けた部屋に辿り着いた。そこには戦場となった古城には似つかわしくない少女が静かに座っていた。

 主人公は面食らうも、少女に話しかけ、情報を得ようと画策する。結果、少女はずっと開けた部屋におり、一度も外に出たことが無いと言う。主人公はその言葉を怪しむが、少女が城の謎に一番近いと判断。少女の下へと通じる道を覚え、通うことにする。無論、共に行動している人には教えていない。

 単独行動の時に何度か少女の下を訪れ、着実に信頼を築くと共に情報を集めていく。そうして少女のために城が建てられ、様々な化け物が造りだされたらしいという結論を出す。化け物は一定の時間、少女以外の人間が城に滞在すると現れるが、無限ではない。どこから現れているのかを突き止め、少女の存在を言い当てることが謎を解き明かしたことになると考えた主人公は少女を部屋の外に出し、景色や化け物を見せることで曖昧な部分を明確にさせようとする。少女も特に抵抗せず、大人しく外に連れ出される。

 少女を連れて外に出た途端、化け物の強さが跳ね上がり、苦戦を強いられてしまうことになる。主人公は同行している人たちから責められるが、それどころではないと一蹴し、まずは化け物を倒してからだと説得する。ちょうどその時、個人で動くべきだと主張した人々と鉢合わせる。彼らもまた化け物の強さに圧されていたため、共同戦線を持ちかけに来たと聞き、主人公はすぐさまその話を受ける。


 思いついている流れはここまで。落ちとしては主人公組生存ルート、共同戦線組生存ルート、主人公と少女のみ生存ルート、主人公のみ生存ルート、全滅ルート辺りだろうか。

 少女は化け物の生みの親が連れてきた孤児。化け物は少女を頂点と仰ぎ、彼女のいる部屋を守るために動いている。少女を外に連れ出すと、化け物たちは激昂し、力を増す。少女に特別な力はなく、ただ不老不死と化け物たちの実験台にされただけ。本人の記憶は実験のせいで欠けているが、必要な情報の断片は覚えている。断片を正しく繋げることが謎を解くことに繋がる。

 ここでの謎を解くとは、城の成り立ちを探り、明らかにすることである。一応化け物を全て殺し、少女を外に連れ出すことでも生きて脱出できるが、可能性は限りなくゼロに近い。一番いい方法は少女を部屋から出さず、情報を繋ぎ合わせながら化け物を殲滅し、城の成り立ちを明らかにして少女に確認を取ること。それにより少女の記憶が確かなものになり、城の正史が分かる。

 主人公、化け物、城の正史、その他の登場人物についてはまだ煮詰めていない。主人公は童顔二十代後半で、顔に似合わず冷酷。団体行動派のトップは気の強い女性、個人行動派のトップはがたいがよく、冷酷な見た目の割に気さくな男性というイメージはある。

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