恐ろしいイベント…!?
ゆうすけの父が眠っているベッドにポリンが置いてあった。
ゆうすけの父にとっては、ポリンが眠っているという感覚だった。
「ポリン…」ふいに自分が子供だった時の頃を思い出し、優しく毛並みが黒く古くなったクマのぬいぐるみを撫でて、ちゅーをした。
ハッと我に返り、ポリンを抱き、ゆうすけの部屋に行った。
「ゆうすけ、ポリンをいらないのか、パパに返しにきたのか」
ゆうすけの父はポリンをいらなくなって、父である自分に古くなったぬいぐるみを返しにきたと思ったのだった。誰もポリンが自分で歩いてゆうすけの父のベッドに行ったことは知らない。
「僕じゃないよ。」ゆうすけは答えた。パリンはゆうすけのベッドに寝ている。
ゆうすけの父は何となく、ポリンをないがしろにされたと思って、
「じゃあ今日からパパがポリンと寝るぞ」
と言った。しかし、ゆうすけ父は仕事で忙しく、ポリンがこの後、どう動いたのか知らない。ポリンの位置が移動しても、ゆうすけや、遊びにきたゆうすけの友達や、ゆうすけの母が動かしたのだと思うのだ。
ゆうすけの母は、その二人の親子の様子を見て、自分用に淡いピンクのクマのぬいぐるみを買ってきた。ポリンやパリンよりも、ひとまわり小さなぬいぐるみだ。そして、自分のベッドにそのクマのぬいぐるみを置いた。
ゆうすけは、パパとママと僕にはそれぞれ、専用のクマがいる、とちょっと嬉しくなって喜んだ。ピンクのクマの名前はマリンだ。ピンクのクマなのだが、水兵さんの格好をしていたので水色のセーラーのえりと、それに合わせた可愛らしい水兵さんの帽子がクマの頭の右側にちょこんとかぶせてあった。
その夜、ポリンを祖母の幽霊があの世から迎えにきた。しかし、ポリンは行かなかった。
パリンもいるし、マリンもいるからだというのだ。
怖いイベントを少ししてから、帰るのだと、祖母の幽霊も、パリンも色々いたずらを考えていたのだが…
当のポリンは帰る気をなくしてしまったのだ。
マリン・ワン・フィッシュ・サマー
と、ポリンは考えたらしく、またゆうすけの画用紙にクレヨンで書いた。
今後、ポリンとパリンとマリンがどうなったかは、みなさんの想像におまかせします。
どうか、幸せになっていますように。




