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バランス 〜自然は時として牙を剥く〜  作者: 水神朱
内なる力は高きを仰ぎ、外なる力は高きに顕れる
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相見える拳能、吹き荒れる新風 伍

「Q8の答えは『出力調整室』っと。」


「・・・良さそうだな。文字数も、小文字の部分もピッタリだ。」


「そうだねー。それじゃ、約束だから一つ共有しよっか。」


・・・ん?()()


「ちょっと待て。」


「?どうしたの?知りたくないの?」


「宮・・・隠し立ては無しでお願いしたいんだが、お前は現時点であと何個の答えを知ってるんだ?」


いや、まあ最初の受け答えから複数個知ってるんだな・・・とは思っていたが、こうもあっさり開示できるってことは相当知ってるのか?もしそうなら本当に何が目的なんだ?冷静に考えてみると、やっぱり俺と一緒に行動するメリットはデメリットに対して釣り合ってない気がするんだよなぁ・・・。


「んー・・・まあいっか、それぐらいなら教えてあげるよ。4つ・・・かな?」


4つ・・・?待てよ、整理しよう。恐らく確実に知っているであろうものは、Q4とQ12。楓さんが、中等部では蝕食の生態についても学ぶって言ってたから恐らく絶対に知ってるだろう。次に高いのは、Q2、Q3、Q5、Q7あたりか。いや、まだ確定するのは早い。そもそも4つと言うのが本当かも分からないんだ。


「それで・・・知りたく無いの?」


「ああいや、すまん。教えてくれ。」


「Q3・・・あるよね?Q3の答えは『秋葉原の悲劇』だよ。」


秋葉原の悲劇、ね。ってことは②は「は」ってことだ。ご丁寧に濁点部分までしっかりと数字が振られてるよ。


「それじゃ・・・次はどうするか。」


「んー・・・。Q2とQ6は4階にある資料室に向かうべきかもね。確かあそこにはこの学園が設立されてからの記録が残っていたハズだから。まあでも、その前にQ1は多分わかるかなー。」


Q2とQ6については知らない・・・と。それからQ1も知らないんだな。Q1・・・。



「最も地位の高い教室だろ?校長室とかかと思ったが文字数は合わないし悩んでたんだが。」


「普通の学校じゃ、校長室で正解かもねー。だけどここは普通の学校じゃない。能力者のヒエラルキーの最上位にSランクが位置することからも分かるように・・・。」


待てよ、楓さんがこの学園にいるSランクについて何か言っていたような・・・


「・・・生徒会室、いや小文字の部分が合わない・・・。()()()、か。」


「正解、かなー。多分そうだと思うよ。確証はないけど。」


「会長室なんてあるんだな。」


「私も最初に知った時は驚いたよ。生徒会室とは別枠であるみたいねー。ただ、会長さんは滅多にそこにはいないみたいだけど。」


ふーん。進学式の日といい、やはり会長ともなると忙しいんだろうか。


と、その時



『Aー1クラス諸君に伝達する。粕壁(かすかべ)舞亜(まいあ)、目的地到着。勝ち抜けだ。』



はっや!?嘘だろ、まだ始まって30分も経ってないぞ。


「俺らも行くぞ!」


「オッケー。」




———————————————————————————————————————————————————


「ここか、資料室ってのは。・・・『五期録』これか?あったぞ、五期生のAランク階級長は『猿渡愛佳(さるわたり あいか)』さんだ。」


なになに?


【水を操る天力(エーテルギフト)をもち、それを駆使して当時の能力者の中でも最強と謳われた一人。卒業間近にSランクに繰り上げ認定されるも、Aランク階級長は兼任。五期生は彼女を中心に固い結束で結ばれていた。卒業後は各地を巡り蝕食討伐の旅を続けるも、卒業してから2ヶ月後に突如として音信不通。以後行方不明。】


・・・と。蝕食に殺されてしまったんだろうか・・・?


「こっちも見つけたよー。『七期録』から、Bー1クラスは文化祭で、それぞれの天力を用いて教室一部屋を真夏のビーチに変えたんだってさー。この学園の文化祭は秋に行われるし、寮生活の生徒たちにとって海を体験できるのはとってもウケたみたいね。それで、彼らのコンセプトは『海はないけど、B−1(ビーチ)はある』だって。」


ダジャレ?うーん、多分聞いた人たちはせっかくの夏コンセプトの場所なのに寒くなったんじゃないかな。


「良いね良いね。だいぶ埋まってきたんじゃない?それじゃ、こっちも二つ教えよっか。まず一つ、蝕食の外骨格は『細胞壁』によって異常な強度を誇ってるらしいよ。外骨格を構成している細胞にだけ細胞壁があって、それがすごい硬いみたい。」


「細胞壁だって?でも蝕食は植物じゃないんだろう?」


「そうだねー。まあ、蝕食を地球の生命体の枠に当てはめて考えちゃ、ダメってことだよ。」


()()()()()()()()・・・。


「それから二つ目、過去に蝕食を殺したことが確認された最小の生物は『猿』だね。」


「・・・はぁ!?猿がどうやって蝕食を殺すんだ!?」


「蝕食と言っても生まれたてのEランク蝕食、だね。Eランク蝕食なんて一般人でも簡単に殺せる存在だからさ、まあぶっちゃけ弱いんだよねー。で、そんな蝕食相手にお猿さんたちは群れでタコ殴りにしたんだって。そりゃ勝てるし殺せるよ。」


・・・そう考えると、AランクとかBランクの蝕食の成長性って半端ないな。



「・・・なあ、宮。教えてくれるのはありがたいんだが、良いのか?そんな簡単に情報を教えて。」


「んー・・・私は約束は守る主義なんだよねー。君には、協力してくれるなら知っていることを教えるっていう約束で組んでるから、こうやって私も知らない情報を探すのに協力してくれている以上、こっちも誠意は見せなきゃね。」


「ふーん・・・そっか。」



いやー・・・やっぱ怪しいよなぁ・・・。



———————————————————————————————————————————————————


「あっ!春!!」


「・・・やあ・・・海斗・・・順調・・・か?」


「そこそこ、だな。春は?どんな感じ?」


「・・・そこそこ・・・だ。・・・そういえば・・・Q9の・・・答えが・・・分かった・・・ぞ。」


「Q9・・・?えっまじ!?」


「・・・ああ・・・誰かが・・・先生に・・・聞いた・・・らしい。・・・答えは・・・『ネギトロ海苔巻き』・・・だ。」


「ネギトロ海苔巻き・・・イメージできないな。」


「・・・じゃあ・・・がんばれ・・・。」


「おう、春もな。」


———————————————————————————————————————————————————


「さて、ほとんど埋まってきたね。あと3つのうち、私が知っているのは一つなんだけど残念ながら残り二つは知らないんだよねー。ヒントの在処の目星もついてないんだー。どうしよっか。」


・・・ん?ちょっと待てよ、俺が一番最初から答えれる2つは残ってるんだが。もし宮が知ってるのが俺が知らない1つだった場合、コンプリートってことになるが・・・。


「そうなのか。ちなみに、宮が知ってる一つってのは?」


「んー・・・まあ、手詰まりだしもういっか。Q12だよ。蝕食は『地球外生命体』に分類される生き物なんだ。地球に現れるときには『ゲート』と呼ばれるものを通って来るらしいね。なんで地球に現れるのか、どこの星の生命体なのか、そもそもこの次元の生命体なのかすら分かってないんだよ。」


へー・・・地球外生命体、ねぇ。宇宙人ならぬ()()()ってか?



いやいや、そんなことよりも。


どうしよう、まじで俺が知らない一つを宮が教えてくれた。正直このまま逃げることもできる・・・が。



「・・・はあ、分かった。宮が言う通り、誠意を見せることも大切だわな。」


「・・・?何か知ってるの?」


「今まで黙ってて悪かった。あと二つ、多分知ってると思う。」


「・・・え!?」


「時間もないから手短に言う。」


今までの時間で、粕壁・・・さん?の他にも何人かゴールに辿り着いてたみたいだしな。


「Bクラスの正式名称は『実践許可クラス』だ。あー・・・知り合いに教えてもらってたまたま知ってた。それから、この学園に隣接する敷地の通称は『神楽邸』だ。・・・これも訳あって()()()()()()()()()()()()。」


「君・・・なかなか強かだね。知らんふりしてゴールしちゃうことも出来た訳だね?」


「良いだろ、教えたんだから。これでイーブンだ。」


「まあ、それについては感謝しておくよー。それじゃ、ゴールする場所を導き出すとしよっか?」


うーん。やっぱり教えずにしれっとゴールしに行ったほうがよかったか?何か企みがありそうだし。

いや、協力している以上そんな不義理なことはしてはいけないだろう。


「あー数字通りに並び替えると・・・『ちはさいだいのちからなる』か?」


・・・なんか言葉おかしくない?


「ち・・・内容的に考えると『知識』として考えるのが妥当かなー?そうすると・・・」


「『知は最大の力なる』・・・か。知識に関係する場所・・・」



このとき、俺たちの言葉は重なった。


「「図書館か」」








「・・・じゃ、協力はここまでだな。」


「そうだねー。そういう約束だったし。」


「どうする?よーいどんでもするか?」


しかし、何を考えている?走りに相当な自信でもあるのか?もしくは俊足になる天力だったり?だが俺も【拳魂武術(けんこんぶじゅつ)】を交えた走りなら負ける気はさらさら無いが。


「んー・・・そうだねー。でもその前に一つ。最後までしっかりと協力してくれた君に、教えなきゃいけないことがあるの。約束だからね。」


「・・・なんだ?」


ほら来た。流石に光速で走りますとかはキツいし絶対に勝てないだろうが、そんなに強力な天力ならSランクに認定されてるだろう・・・。だから少なくとも、そこまで強力な天力じゃ無いはず・・・。






「私の天力『彼方への窓(シュルテンブラン)』はね、私が知ってる場所へどんなモノでも転送できる力なの。・・・当然、人も転送できるんだー。」



・・・は、おいちょっと待て



「ごめんねー。これは相性の問題だったかなー。じゃ、そういうことで。お先にー。」



そう言った宮の左目が白い輝きを放ったかと思うと、次の瞬間に宮の姿は消えていた。

全部の答えまとめ

Q1;当学園において、最も地位の高い場所の名は?

A;⑧◯◯⚪︎◯◯◯→かいちょうしつ(会長室)


Q2;5期生のAランク階級長の名は?

M;◯◯◯◯◯ ◯④◯→さるわたり あいか(猿渡愛佳)


Q3;Aランク蝕食一体が東京にて引き起こした、史上最大規模の事件の名は?

J;◯◯②②゛◯◯◯◯◯→あきはばらのひげき(秋葉原の悲劇)


Q4;蝕食の外骨格の硬さは何に由来する?

J;③◯◯◯◯◯→さいぼうへき(細胞壁)


Q5;Bクラスの正式名称は?

A;◯⚪︎◯◯◯⚪︎◯◯⑩◯→じっせんきょかくらす(実践許可クラス)


Q6;7期生B−1クラスが文化祭にて出した出し物のコンセプトは?

S;◯◯◯⑪◯◯◯、◯◯◯◯◯◯→うみはないけど、びいちはある(海は無いけど、Bー1はある)


Q7;過去、蝕食を殺したことが確認されている最小の生物は?

O;◯⑫→さる(猿)


Q8;本校高等部校舎3Fの最も東側に位置する部屋の名は?

N;◯⚪︎◯◯⚪︎◯①⚪︎◯◯◯◯◯→しゅつりょくちょうせいしつ(出力調整室)


Q9;大川京子の最も好きな食べ物は?

D;◯◯◯◯⑦◯◯◯→ねぎとろのりまき(ネギトロ海苔巻き)


Q10;本校中等部校舎1Fのロビーに飾られている絵画(複製)の元々の作者は誰?

J;◯◯◯◯◯・⑤・◯⚪︎◯◯→れおなるど・だ・ゔぃんち(レオナルド・ダ・ヴィンチ)


Q11;本校の横に立地する広大な敷地の通称は?

F;◯◯◯◯⑥→かぐらてい(神楽邸)


Q12;蝕食は通常、どんな枠に分類される生命体?

M;⑧◯⚪︎◯◯◯◯◯◯◯◯◯→ちきゅうがいせいめいたい(地球外生命体)

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