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バランス 〜自然は時として牙を剥く〜  作者: 水神朱
眠れる獅子よ、いざ吠えろ
13/49

戦う意味 拾

5日目・・・・・・ごめんなさい。流石にちょっとキツくなったんで(リアルも忙しくなったので)、しばしお休みします。


死ぬなよ、海斗ーーーーー!!!!!!

「ゴァァァァァァァ!!!」


「ぐっ!がはっ!・・・・・・くうう!!」


攻撃が・・・止まない・・・!回復する隙が・・・ない・・・!一度流れが向こうにいってしまうと、そこから脱するのは容易じゃない。かろうじて動けなくなるほどの攻撃は避けられてはいるが・・・時間の問題だ。


「ぐっ・・・・・・くそっ!」


「ゴァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!」


先ほどまでの仕返しだとばかりに、蝕食の攻撃が絶え間なく襲ってくる。触手によって吹き飛ばされたかと思えば、尻尾によって薙ぎ払われる。壁に激突して動けなくなったりでもしたら、体をペシャンコにするほどの体当たりが襲ってくるだろう。だから動くしかない。例え動けなくなったとしても、気合いで動かなければ命はない。


「こ、なくそぉ・・・!」


「グルゥァァァ!!!」


「がはっっっっっ!!!!!!」


・・・・・・左腕の感覚がない。今の触手による攻撃で骨が折れたな。右腕もさっきからジンジンしてきている。攻撃を放てたとしても、あと何回が限界だろうか・・・。







で、あるならば。()()()()()()()()()()()()





「ゴァァァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」


「【拳魂武術(けんこんぶじゅつ)】・・・・・・奥義!!・・・・・・【全世壊(ぜんせかい)】!!!!!!!!!!!」





「ゴァァァ!!!!」


「がはっ!!!!」






互いに全力でぶつかり合い、両方ともその反動で吹っ飛ぶ。俺の今出せる全力を乗せた、最後のパンチだ。今ので右腕も完全に感覚が無くなっちまった。もう殴ることはできまい。


















そして、そういう時こそ敵は倒れないものだ。


























「グルゥァァァァァァァァァァァァァァァ・・・・・・・・・・・」















「・・・・・・ハハッ。おいおい、マジかよ。今のを受けてまだ沈まないのか・・・・・・。」



()()()()()()()()()()()()()()()、それでもなお俺の前へと立ち塞がったBランク蝕食(化け物)に、俺は絶望する。


ギラギラと殺意をもったその目は明確に、俺に「終わり」を告げていた・・・・・・。






















「・・・・・・・・・・・流石に限界です!!死んじゃいますよ、あの子!!」



一連の流れを見ていた歌那は、それでも尚動こうとはしない楓に叫ぶ。その焦りは、人が死ぬと感じているからか、はたまた()()()()()()()が着々と差し迫ってきているからか。



「・・・・・・大丈夫さ。」



だが相対す楓は、歌那とは真逆にとても落ち着いている。自身の助けが絶対に間に合うという自信があるのか、あるいは()()()()()()()()を信じているからか。



「大丈夫ではありませんよ!Aランク蝕食も迫ってきています!せめて奴の討伐には行かせてください!」



迫るもう一つの脅威は取り除きたいと主張する歌那。だが・・・・・・



「駄目だってば。Aランク蝕食を討伐するのは、海斗だ。」



楓は許可しない。



「あの子が本当にAランク蝕食を討伐できるとお考えですか!?確かに、Bランク蝕食相手に能力も使わず本当によく頑張っています!そこは認めます!ですが、あの傷ではもう動けないでしょう!?」



最強の一人(Sランク)である歌那から見ても、天音海斗は強い。本来、蝕食に対抗するために必須である能力を使わず、己が身体能力のみで自身の何十倍何百倍もの大きさのBランク蝕食と渡り合っているのだ。学園の生徒の中でも、そんなことができる者はいないだろう。Sランクの人間でさえ、戦闘のほぼ全てをその能力に頼り切っているのだから。


故に、歌那は思う。「あの子をこんなところで死なせてはならない」と。本当に能力が開花するのであれば(当然能力にもよるが)、今後確かな戦力となる可能性は大きい。だから必死で助けようとする。



だが・・・・・・楓はそんな歌那に言葉を返す。



「どんな傷だろうと、動けるかどうかは僕らが決めることじゃないだろう?それは海斗が決めることだ。蝕食に立ち向かう意志、それさえ海斗に残っているのなら、必ず向かっていくさ。」



大事なのは「想い」なのだと。能力を扱うときも、戦うときも、「想い」があればなんだって出来るようになるのだと。そして海斗(弟子)の想いを応援し支えることこそが、自分(師匠)の役割なのだと。そう楓は言葉を紡ぐ。


そして「それにね、」と続けて言った。




「例え両腕が使えなくなったとしても、海斗は戦える。そのために2ヶ月間も、蝕食との実践を通しながら武術を磨いてきたのだから。」



































「【拳魂武術(けんこんぶじゅつ)】・・・・・・【嵐髃足(らんぐそく)】!!!!!!!!」








「ゴギャァァァ!?!?!?!?!?」





それは、腕に頼らない戦い方。殴りではない打撃。



「へっ。想定より早くお披露目することになっちまったが・・・・・・・・



















                    喜べ。パンチができなくなったら・・・・・・・キックだ。」

拳魂武術(けんこんぶじゅつ)】の『足技』。


殴りだけじゃ心もとなかった海斗が特訓に特訓を重ね蹴りでもしっかりとした威力を出せるようになった結果。


しっかりと努力しててえらいネ。






Aランク蝕食さん、もうちょっと出番は先です。スイマセン。

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