戦う意味 漆
連続更新?なにそれオイシイノ?
2日目ですが、もう疲れた。気力尽きそう・・・・・・。
「【拳魂武術】・・・・・・【虎王】!!」
「グルルルルルルル・・・・・・ゴアアアアアアアアアア!!!!」
ちっ。やっぱり、装甲が硬過ぎる!横っ腹にクリーンヒットしたんだぞ!?なのに、全く意に介してない様子を取られると、こっちも結構精神にくる。薙ぎ払いの触手を避けつつ、一旦距離をとる。
「ゴァァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!」
だが距離を取ると、すかさず触手と尻尾による広範囲大質量攻撃の畳みかけ。そして、怯んだところに本体が突っ込んでくるというクソコンボが待ち受ける。
「【拳魂武術】・・・・・・【連連強兇】!!」
【連連強兇】は【乱武乱武】の派生技だ。【乱武乱武】よりも連打数が少ない分、威力を上げている。数の多い触手を対処するにしても、【乱武乱武】の威力じゃあこっちが弾き飛ばされてしまう。【連連強兇】の威力があって、やっと相殺できるほどだ。分かっていたことだが・・・やはりこの蝕食は、今まで相対してきた蝕食共とは格が違う。
「ゴオオオオォォォォォォ・・・・・・・ゴァァァァァァァ!!!!!!」
「【拳魂武術】・・・・・・【壊弾】!!!」
「ゴガァ!」
「どわぁ!」
俺に正面から突っ込んできた蝕食と、迎え撃って【壊弾】を放った俺。その威力の反動で両方ともそれぞれ逆方向に吹っ飛ぶ。・・・・・・が、ここへ来てスペックの違いが差をつける。
「ゴアアアアアア!!!」
そう。奴は体が大きい分、俺よりも衝撃に対する免疫がある。体が大きいから衝撃を全体に分散できるやつとは違い、体の小さい俺は同じ衝撃でも一点に集中して受けなければならず、必然的に先に動けるようになるのは奴である。
「くっ!!」
ひどい衝撃だ。振るわれた超特大の尻尾に真正面から当たった俺は、木々をバキボキと薙ぎ倒しながら吹っ飛ばされていく。いかに身体を鍛えたとはいえ、結構な衝撃に意識は吹っ飛びそうだ。
ビュンビュン!!
「ちっ!」
なんとか這いずり出した俺を待ち構える触手。そのムチのような攻撃をなんとか避ける。
「【拳魂武術】・・・・・・【飛脚】。」
地面を蹴って猛攻撃から脱出。蝕食から再度距離を取る。
嫌な話だ。こちらと向こうの攻撃力は良くて同等。だがほとんどの場合、向こうの方に軍配が上がる。そして、衝撃に対する免疫も向こうが上。手数はこちらが圧倒的に負けているせいで、一度受けに回るとひたすら攻撃が続く。かろうじて攻撃したとしても・・・・・・
「【拳魂武術】・・・・・・【獅王】!!」
「ギッ・・・・・・ギャァァァァァァ!!!」
「くっ!」
ほとんど効かず、逆に接近した俺は蜂の巣にされる。まったく・・・・・・ここまで効かないとなると、本当に何もかも嫌になって投げ出したくなってくる。だが目の前の相手がそれを許すはずもない。見ろ。殺意満々の瞳をしている。ただ山に立ち入っただけだったらワンチャン逃げ切れたかもしれないが、今のこいつは地の果てまでも俺のことを追ってくるだろう。
無理もない。気持ちよく眠っているところを二度も起こされて、一度目は取り逃したからただでさえ殺す気満々だったのに、二度目の今回はちょこまかと動き回って攻撃しているのだ。もはや怒りを通りこしたその感情は、俺の身をぐちゃぐちゃにするまで収まることはないだろうな。
「だけど・・・俺も負ける訳にはいかねーんだよ。」
「ゴァァァァァァァァァァ!!!」
「【拳魂武術】・・・・・・【武雷】!!」
「ゴァァ!!!」
くそっ。やっぱり、良くて怯ませる程度だ。とてもまともなダメージは通らない。あっちに切り替えるか?いや、まだ早いだろう。畳みかけるなら、もう少しダメージを与えてからだ。
だが・・・。
「隙を誘うんだ。」
「・・・えっ?」
どこからか、楓さんの声が?今回も楓さんは姿が見えない。でもまあ恐らく、どっかの木の上で観戦してるに違いない。そんな楓さんからのアドバイス?・・・・・・いや、違う。俺は今の言葉を知っている。
———それは、遠い遠い記憶の話。今は亡き、父親の言葉。
「隙を誘うんだ。相手がどうしても強いとき、自分は絶対に勝てないと思うだろう。だけど、相手は逆に、自分は絶対勝てると思い込んでいる。そんなとき、必ず隙が生まれるんだ。必勝への油断。弱者はそれを誘い、そこを突くんだ。」
いつだったか。将棋だかオセロだかを父とやった時に言われた言葉。父はとても強くて・・・・・・いや、俺が弱くて、父に勝てないと泣いたときに言われた言葉。当然、殺し合いを想定した言葉じゃない。だけど、戦いという枠でいうならば、同じことだ。
「・・・・・・隙、ね。・・・・・・父さん、信じるよ。・・・・・・やってみる。」
父の言葉を思い出し、新たな戦略を立て始めた海斗。そして同じ時刻、別の三箇所では、海斗とBランク蝕食の戦いに関係する、または今後影響を与えることになる3つのアクションがそれぞれ起こっていた。
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「えーこんな高い山登るの?お母さん。」
「文句言わないの。それにここの山はね、頂上からの景色が全国でも有数の絶景に数えられる名所なんだよ。せっかく長野に来たんだったら、登っておきたいじゃない?」
「相変わらずどこまでいっても登山家の思考してる・・・・・・。」
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奥地で死闘が繰り広げられているとはつゆ知らず。親子は死地へと足を踏み入れる。
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ビキビキ・・・・・・パキパキ
「ねーねー。おとーさん。」
「んん?なんだい?」
「おそらが、われてるよー?」
「え・・・・・・。」
畑を耕す父親が見上げた空。そこには大きな、大きなヒビが入っていた。
「あなた!空を見て!」
「・・・・・・ああ、見えているよ・・・!今すぐ逃げる準備をするんだ。それから・・・・・・あの学園に連絡を・・・・!早く!!!」
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それは、人喰らう蟲が地球に現れる扉。そしてその大きさは、稀に見る非常事態を告げる。
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「教頭先生!長野県の例の山で、Bランク蝕食の反応が!」
「何!?」
デスクワークをこなしていた朝霧は、その報告に勢いよく立ち上がる。長野県の例の山・・・およそ2ヶ月前に報告のあった山だ。そして・・・『彼』がいたとされる山・・・。
「どうされますか!?」
「・・・Aクラスの生徒を二人呼んで!!」
「教頭!!長野県の中央上空に、蝕食の扉の反応を確認!」
「次から次に!!そっちは自衛隊に要請して対処してもらって!」
「それが・・・!恐らく、Aランク蝕食レベルの扉の反応が検出されています!!」
「な・・・!・・・・・・・くっ。Aクラスの生徒を5人呼ぶんだ!三人を出現すると思われるAランク蝕食の対処に、二人を山へ向かわせて!」
「三人もですか!?」
「念には念を込めてだ!急げ!」
「その必要はありませんよ。朝霧先生。私が向かいます。」
「・・・!星降様!?」
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最強の9人、その一角が動き出す。
すいません。本当は海斗の技をまとめたいのですが、一旦待ってください。大方一区切りついたところで、全部まとめて出します。
海斗ファイトーーー!!!!
みんなにもファイトーーーー!!!!
連続更新するとか言ってしまった自分にもファイトーーーー!!!!!




