100年後に行きたいと軽く願ったら、異世界へ飛ばされたんだが！

　誰でも、なんか嫌になっちゃうことぐらいあるだろう。

　俺、山田介もそうだった。現実逃避して「100年後に飛んじゃいたい！」って軽い気持ちで思った。
　
　そうしたら、謎の声が聞こえて、目の前に変なボタンが現れたんだ。

　それを押してみたら、いつの間にか青空広がる草原で寝っ転がっていた。

　そう。そこは100年後だった！と言いたいところだがそんなワケない。

　そこは100年後の異世界であり、転移させた張本人の天使から"悪の根源"を倒せと言われてしまう。

　つまり、世界を跨いだ上に、未来に来てしまったらしいのだ。

　病弱なのに戦闘狂いの女剣士、せっかちすぎてろくに詠唱できない未来の日本星人？のおじさん魔法使い、凶悪な魔物と契約して封じ込めてる、少女？......そんなよく分からん仲間とともに、俺は目的を果たして、元の日本に戻るため旅をする。

　......ただ、"100年前の"日本に戻れることを祈る。