殺し
「悪魔に魂を売ろうが私は殺す。」
引き金を引く。
「そうだった。俺はまだ死ねない。」
引き金が引く直前俺は呟いた。
身体に銃弾が当たる。痛い、苦しい。だがそれはあの時の苦しみよりとても軽かった。
【再生眼】
俺が能力を使うと、体の傷が癒やされていく。
「何をした、、、、」
驚きの表情を見せるセツナ。
「君は一つ間違いを犯した。分かりやすい間違いだ。」
「何が、、」
「それはね」
俺は立ち上がり少し醜く笑う。
「復讐とは、魂を悪魔に売ったりしない。
人を超越し醜くなろうが、何かを成し遂げるのだよ。」
【復讐 昇華滅裂】
何も起こらない。そう外からは見える。
「何をした、、、、」
「終わりだ。」
俺がそういうその瞬間、セツナの脚が華に変わった。華は桜のように見えるがとても切ないキンギョソウにも見えた。
「うわぁぁ」
セツナが叫ぶ。
昇華滅裂はどんどん頭の方へ上がっていく。
「ごめん」
ふと俺の口から溢れた言葉はただ一つの礼だった。それに反応して、セツナはさっきまでの表情とは違う切ない笑顔を見せた。
「うん」
その一言を残してセツナはこの世を去った。
俺の元には罪悪感と喪失感そして達成感が残っている。
「終わったか」
そんな事を考えていると後ろから声が聞こえた。