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 月すらも顔を見せない夜は、新たに恋に落ちたものはなく。

 前日に一斉に術の解除を行ったのが効いたかと、二人は喜び合った。しかし。

 翌日まだ陽も登りきらぬうちに、蝋梅の部屋の扉が叩かれた。寝衣に上着を羽織って出ると、冷気の向こうに望と、腕を引かれるようにして水仙が立っていた。

 視線はどろりとして定まっていない。まさか、と蝋梅は袖を掴んで揺すぶった。

「水仙、どうしたんです?」

「とんでもないイケメンだわ……」

「会ったんですか? どうやって」

「文人系イケメンよ」

 虚ろな返答は、噛みあう様子がない。

 横で望がかぶりを振った。

「ダメだ。何を聞いてもこうだ。女官の部屋の並びの廊下で、ふらふらしているところを警護の兵が見つけて知らせてくれたんだ。先に星守補佐に祓っていただいた方がいい。それから」

 望は懐から包みを取り出す。中から、数本の細い毛のようなものをつまみ出した。

「何です?」

「水仙に付いていた。手掛かりになるかもしてないから、これも調べてもらってくれ」

 蝋梅は水仙の手を強引に引いて、塔の奥へと走った。



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