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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

神町ひよかは嫌われたい

作者: コナカ

神町かんまちひよかは嫌われたい

 今日もひよかは死んでしまった。


 明道くん、これ遅めのバレンタインチョコ。溶かして型に流し込んで固めてトッピングするだけなのにすごく時間がかかっちゃった。

 そう言ってハート型のチョコレートを渡してくれた。水色のラッピングシートに赤いリボンがついたそれは、不器用な彼女の一生懸命さに胸が締め付けられて愛に溺れて死ぬかと思った。

 美味しいはずのチョコを無感情に口に運びながら、血に汚れたベッドに横たわらせたひよかを眺める。黒いトレーナーと白いパンツ。肩までの茶色の髪はいつもさらさらで、気付けばいつも指に巻き付けるのが癖になっていた。いつも数十秒で止めさせられてしまうのが惜しくて惜しくて。


「ごちそうさま」


 量も重さもあったチョコは一時間足らずで胃の中へと消える。相変わらず目線はベッドへ注いだままで、冷蔵庫に入れていた冷えたビールを流し込んだ。ひよかが見たら「チョコとビールなんて合わないよ」と笑うだろうな。今は酔えるならなんでもいい。

 綺麗にビニールを畳み、ラッピングシートも端を合わせて折る。彼女からの贈られたものでなければこんなことしない。狭い居間のあちら側とこちら側で本当に死んでいる彼女と死んだような顔の俺と、ピンと張り詰めたように音のない世界を共有しているはずなのに、どうしてこうも交わらないんだろう。


 缶ビールをローテーブルに置き、座椅子に後頭部を預ける。左手側の窓の上につけた時計を見るともうすぐ午後十時を回る頃だった。

「煙草吸ったら起きるかな」

 俺が吸うの、嫌いだったもんな。早死にするからやめてって。ベランダまで出てきて寒空に晒された。

 腕を伸ばしてテレビラックの隅に追いやられていた煙草を取り、一本くわえて火をつけた。吸い終わるまでに起きたらガムも嚙まずにキスしてやる。

 チョコの過剰摂取に飲み合わせ最悪のアルコール、キツい煙草とくれば不健康のオンパレードだぜ。


 ◇


「明道くん、くさい」

「煙草吸った」

 ひよかは俺の下で茶色の髪を広げ、起き上がろうにも起き上がれない体勢で唇を尖らせた。さっきまで死んでいたようには全く見えない。顔色だっていつものように血色がいい。

「私のこと嫌いになれた?」

 狭い居間と同じ、うちの台所は狭い。靴が数足も集まれば埋まってしまう玄関を上がってすぐのそこで、帰宅したばかりの俺を待っていたのは拳銃とチョコレートを持った彼女だった。

 固まる俺に笑いかけ、遅めのバレンタインチョコだと言ったすぐあとひよかはこめかみに向かって引金を引いた。ドン、と映画で観るより遙かに鋭い発砲音が鼓膜を傷つけたが、そんなことはどうでもいい。

「もう一回キスしたいかな」

「煙草臭いからいやだ」

「銃はどこで? 前のところ?」

「ベレッタナノっていうんだって。ねえ、所長が来る前にそれどうにかしてよ」

 それ、と言われて膝で大事なところをつつかれる。気付かれてないと思ったのに、短パンの前がテントを張っていたことはとうに知られていたようだ。

 そりゃそうだろう、好きな女を押し倒してんだからさ。キスもしたんだからさ。胸だって触っちゃったんだからさ。

「かわいそうだね、明道くん。血まみれの私に欲情しちゃって」

「俺かわいそうかな」

「とってもかわいそう。偽物の恋心だよ、それは」

 

 偽物の恋。


 ひよかは俺の感情をそう位置づけて頑なだ。

 何度愛を囁こうと、愛を込めて抱きしめようと、いつかは心が変わってしまうに違いないから――そう悲しげに微笑むばかり。

 だから俺はこんなとき考える。もしも彼女がこの特殊体質を持っていなければ、同じように偽物の恋だと言われただろうかと。

 大体彼女がベレッタナノとかいう銃で頭をぶっ放したのも、今朝仕事の支度前に「離れたくない。きみのそばにずっといたい」と俺がベッドでぐずぐず言ったからだと思い返す。その時彼女は「明道くんがいかないと回らないんでしょ、ブラック企業だもんね」と茶化していた。


 神町ひよかは――俺の恋人は、「俺からの愛」とやらを感じると、死にたくなってしまうのだ。


 何となく無言になったのでキスしてもいいのかと顔を近付けると、ひよかはふいに唇を逸らす。ペタ、と血で固まった髪がシーツに擦れる音がする。何だよ、結局お預けされるんじゃないか。

「明道くんが何で私を嫌いにならないか分からないなぁ。こんなに死んでるのに」

「ひよかが考える嫌われる方法ってさ、目の前で死ぬことくらいしかないの?」

「他にもあるけど……それだと私のダメージが大きいから」

 死ぬことより大きいダメージとは。

 ひよかは顔を正面に向け、少し顔を上げて不意打ちでちゅっと小さくキスをしてきた。あ、可愛い。このまま雪崩れ込みたい。

 しかし俺の煙草の煙くらいに儚い望みは一瞬で蹴散らされた。血のせいでシーツとくっついてしまった髪を多少強引に剥がし、彼女は俺を押しのけてバスルームへと行ってしまう。惨殺現場のようなベッドに残された生殺しの俺は今度こそ自分で思う。俺ってかわいそう。


 ◇


 台所の血を綺麗さっぱりクリーニングし、一部を検体として持ち帰るという研究員および所長にひよかはシーツもあると言い出した。所長は遠慮無くベッドから剥ぎ取り、数回頷いたあとアタッシュケースに大事そうにしまいこむ。研究とはいえ正直いい気はしないが、だからといって持って帰るなとも言えない。

「傷口の撮影終了です」

「弾は?」

「台所の壁に。薬莢も台所にありました。回収済みです」

「詳しい検査はまた水曜にね、ひよか」

 三十代の後半あたりだと思われる善田ぜんだ所長は、一回り以上年上の研究員に次々指示を出して到着から僅か三十分足らずで引き上げていく。慣れた様子で傷口を診させていたひよかは、研究員が違うアタッシュケースに入れた拳銃にだけ「それ持っていくんですか」とやや名残惜しさを見せていた。


 ここに銃刀法違反が成立するかは不明だが、あんなものない方がいいに決まっている。そこについては所長達も同意見。しかしこっちとは別の理由からだと俺は知っている。しかもクソったれに、悪質な理由で。


「佐藤くん、五分いいかな」

「はあ」

「煙草も持ってきて。私も久々に吸いたい気分でね」

 自分で買えよ、金持ちだろという言葉は飲み込んだ。狭い部屋に男数人もいればかなりむさくるしくなるわけで、俺はさっさとテーブルの煙草を取ってポケットに突っ込む。先に研究員が検体を入れたアタッシュケースを大事そうに抱えて出て行き、続いて所長が、最後に俺が玄関へと進んだ。

「すぐ戻るから」

 台所と居間とを隔てるドアに手をかけ言うと、ベッドに座ったひよかは頷いた。つい一時間前まで死んでいたなんて信じられない綺麗な顔で。今俺が足っているこの場所で、彼女は確かに頭を撃ち抜いたってのに。


 一番恐怖なのは、ますます彼女への執着が強くなっている自分がいること、だな。


 玄関を出て、ド深夜の外に出る。

 白い息を吐きながら重たいドアを閉めポケットから煙草を取り出すと、研究員はさっさと下に止めたワゴン車に向かっていった。靴底が安普請の鉄の階段を踏む音が寒空に響く。

 善田所長に煙草を一本渡し、手で風よけを作ったところで火をつけてやった。もうすぐ使えなくなる百円ライター。これを買ったのは去年のはじめのことなので、ここ一年は本当に本数が減ったらしい。前は二ヶ月そこらで使い切っていた。

 俺が煙草をくわえると、同じように火をつけた所長と共にしばらく煙をふかした。冬の喫煙は寒さとの戦いだ。ジャケット持ってくればよかった。トレーナー一枚と短パンなんて、かなりアホっぽい。

「前回ひよかが死んでから三週間だ。少し期間が空いたね」

「そうですね」

「セックスは? したのかい?」

 このクソ野郎め。知ってるくせに言わせようとする底意地の悪さに反吐が出る。

「しましたよ」

「いつ?」

「土曜の夜に。セーフセックスで」

 それは賢明だね、と腹立つ声が聞こえたが無視した。所長が言いたいのはつまりこういうことだ。


 ひよかが死にたくなることを、俺が「ちゃんと」したのか――。


 それが、こいつらが拳銃を持ち帰りたい悪質な理由。

 この日本において女性が望んだだけで手に入れられるはずもない武器を、自分達だと悟られずにひよかに渡し、俺に”愛されて死にたくなる”瞬間を虎視眈々と待っている。


 要はこのクソ野郎どもは、研究のためひよかの自死を望んでいるのだ。


 それも毎回違う形で。拳銃は前にもあった。その前は扱い辛いデカい銃で、時には毒だった時もある。奴らはその度どの道具でどんな傷が出来て、どう回復したのか全部を記録していった。

 彼女の体に埋め込んだ装置を通して常に監視し、肉体の変化をつぶさに研究している。本当に、血管がブチ切れる程、怒りに震えさせられる連中だった。

「次は刃物がいいね。出来れば心臓を一突きが望ましい。台所にそれとなく刃渡りの長い包丁を置いておいた。彼女は見つけるだろう」

「……」

「分かっているとは思うが、きみがどうこう出来る問題じゃない。これはひいては人類の未来のためでもあるのを承知してもらいたいね。だがまあ、研究所も国もきみに感謝しているんだよ」

 所長は煙を吐き出して片腕を組んだ。白衣の間から見えるスーツは玄関先の薄明かりですら分かる高級品で、これだけヤニ臭さを吸わせているのに全く意に介さない。

「ひよかを無理矢理死に追いやることは実に簡単だ。以前実証されている」

「……」

「しかし自死とそれ以外では傷の治癒速度があまりに違う。これは大いなる神秘だよ。死に方の選択で速度が変化するなんて、どんな物理法則だ? これ以上無い研究対象だ」


「黙れよ」


 気付けば煙草を吐き出し、白衣ごとスーツの襟に掴みかかっていた。瞬時に目の前の壁に赤いレーザーポイントが見える。前にも見たさ、俺を殺す拳銃なんて優しいものじゃない得物の光だ。

 身長差もなく目線がまっすぐぶつかる。所長は煙草をくわえたまま無表情で目を細めてみせた。

「きみの戦いは孤独だ」

 赤い光がどんどん集まる。撃ってみろよ、ただの男がひとり減るだけだ。

「そうやっていくら愛を紡いでも、ひよかはそれを永遠と思えない。いつか終わりの来る夢物語だとしか思えないんだよ」

「黙れって言ってんだろ」

「大丈夫、撃たせたりしない。私がいるからじゃないよ? 代わりはいくらでもいるからね。このアパートを追い出したりもしない。むしろ代えがきかないのはそっちの方さ。実に稀有な存在だよ。ひよかという神にも等しい存在の最も近くにいながらにしてその感性。普通の男じゃない。きみの研究論文を書く予定の学者もいるくらいだ、ハハ」

 この減らない口の歯という歯全部折ってやろうか。

 少しは静かになって世の中のためになるだろ。いや俺のためになるだろ。しかし俺は無感情の目玉を睨み付けながら必死に怒りを押さえつけていた。襟を掴む手がぶるぶる震えている。アドレナリンがこれでもかと溢れているのを感じる。


 ひよか。


 俺を愛してくれているのに、自分が愛されることを望まない女。死なない体を何度も何度も傷つけて、俺に嫌われるのを待っている。死ぬこと以外は苦しくて出来ない――そんな無茶を容易く口にする。

 それでもきみを愛してるんだ。孤独な戦いだって? 知ってるよ馬鹿野郎が。そんなの自分が一番分かってる。


「ひよかはこの世の宝だ。そして大いなる犠牲者だ。哀れに思うしこの研究は非人道的だと勿論理解しているが、人類は彼女のおかげで何万年とかけるはずの進化を数十年に縮められる。きみもその恩恵にあずかるひとりかもしれないんだよ?」

 ゴツッ、と俺の拳がめりこんだ。

 ――玄関横の壁に。痛みなんか感じなかった。


 ◇


 冷え切った体に巻き付いてくるひよかの腕は柔らかかった。

 腕だけじゃない、ひよかはどこもかしこも柔らかい。好きだ、触っていたい、キスがしたい。


「明道くん」

 

 離れたいなんて思わない。嫌いになんてなれるわけがない。死なない体でもそうでなくても、好きになるに決まってる。

 髪の中に手を入れて、銃弾が突き抜けた場所に触れる。そこにはもう普通の人間と何ら変わらない頭皮があるばかりで、傷口すらなくなっていた。しかしもうどうでもいい、どうでもいいんだよ、ひよか。


「明道くん、ねえ、泣かないでよ。私まで泣けてきちゃうじゃん」

「ふっ、く……うぅっ」

「大丈夫だよ。いつか傷は癒えるから。だからね」


 早く私のこと、嫌いになって。

 お願いだから。


 ぎゅっと抱きしめられながらそんなことを言う。苦しい、胸が痛い。愛を紡げばきみは死ぬ。どうしたって死んでしまう。俺がすべて飲み込んで、きみを嫌いなふりをして、ここからすぐに消えれば恐らく拳銃に手は向かない。

 でもそれじゃ、俺の心が死んでしまう。愛を囁きたい、愛を持って触れたい、優しくしたい、大事にしたい、同時に噛みついて全部食べてしまいたい。危うさを孕んだこの感情を抑え付けて蓋をするには、あまりにもきみが好きすぎた。

 無理だよ。お願いされても嫌いになれない。これはまさしく戦いだ。俺と、きみの運命との。

「ひよかは大丈夫なのかよ」

「私?」

「このままじゃ……俺は絶対きみより先に死んじまう。そのときまで一緒にいなくていいのかよ。俺を好きなんだろ。愛してるんだろ。俺と同じくらい。だったら最後の最後まで一緒に」

 顔面をぐしゃぐしゃにして泣きながら必死に言う。意気地なしで不甲斐ない卑怯な言葉を並べたてて、強く強く抱きしめた。胸元に感じる彼女の鼓動が確かに物言う、肯定の証のような高鳴り。


「だから、だよ」


 どうか信じてくれ。

「だから嫌われたいんだよ。私、わたし、覚悟は出来てる。ひとりぼっちの世界で生きていくこと。研究したってさ、私の体質が他の誰かに応用できるかなんて分かんないじゃん。明道くんと半分こ出来たらどんなにいいか、夢にみるほど、想像したよ」

 俺と同じくらい必死になって涙声で語るひよかからは、もう何千何万と孤独と絶望の世界に恐怖したのが垣間見えた。死ねないままでひとりで生きるその永遠は、俺と過ごした時間を忘れてしまうくらいにひよかを壊してしまうかもしれない。

「明道くんの思い出だけ持っていきたいの。それだけに縋りたいの。楽しかった思い出だけ」

「……」


「悲しい思い出なんかいらないの」


 そう言ってひよかは俺の顎にゴンと頭を打ち付けたあと、ただ鼻をすするだけで一言も喋らなかった。

 悲しい思い出を作らないため、楽しいと感じているうちに――嫌われたい。分かるようで、結局本質のすべてを理解するのはきっとまだ時間がかかる。

 涙は止まらないまま、俺は朝まで彼女をひたすら抱きしめていた。


 ◇


 ネットニュースにでかでかと載っている神町ひよかの名にうんざりする。

 規制線が引かれ、このアパートの半径一キロ以内には誰も入れない。一キロ圏内ぎりぎりに研究所があり、その他はまるで住民がごっそり消えてしまった不気味さがあった。

「卵焼き綺麗に焼けた!」

「塩味?」

「砂糖醤油味」

「すげぇうまそう」

 朝ご飯に出すからね、と台所で楽しそうに言うひよかに、先週の涙は微塵もなかった。テレビはもうだいぶ前に捨てた。毎日毎日、ひよかの研究の進捗具合が報告されるから。


 目下人類にとっての希望が、この卵焼きが綺麗に焼けたことで喜んでいるただの女となっている。有名な独裁者も四千年だか五千年だかの歴史ある国の皇帝も目指し叶わず終わった、不死の夢。きっと俺以外の全員がその夢の実現に胸躍らせているのだろう。


「お弁当箱、もうちょっと大きくてもいいんじゃない? 足りてる?」

「正直ちょっと足りないかも。もらったパン食ったし」

「じゃあ今日買い物行くから新しいお弁当箱買ってくるね」

「うん。ありがとう。研究所に護衛の電話するから」

 本当は俺が護ってやりたいが、何かあったとき太刀打ち出来ずに死にでもしたら元も子もない。俺は生きて、足掻いて、一緒に年を取って、きっと最後には彼女とあの世に行ってみたい。人類の夢なんざクソだ。

「……またふたりで買い物とかしたいなぁ」

「できるよ。所長に言って一キロ内に商業施設を建設させればいいんだ」

「ふふっ、所長にそんな権力あるの?」

「従わせればいい。きみにはその力がある」

 ひよかは俺の言葉に少し動きを止めたあと、柔らかく微笑んで卵焼きを切り出した。そのうち切った端っこの二つとパリパリに焼いたソーセージ、ミートボールの余りに野菜、それからご飯と味噌汁を持ってきてくれた。

 俺達の食卓は毎朝和食と洋食が入れ替わる。明日は俺がホットサンドを作る番だ。最初の頃は全然うまそうにみえなかったが、今やプロのホットサンド職人。おいしいと感じてほしくて。

 

 こうして少しずつ、俺に愛されてもいいんだときみが理解すればいい。自分も幸せになってもいいんだと気付けばいい。この先悲しい思い出なんかひとつもないと思えるくらい、俺に愛されて愛されて離れられなくなればいい。

 きみが残酷だと言うのなら、そうだな、銀河鉄道でアンドロメダ星雲にでも行こう。機械の体をタダでくれる星があるらしいから。


 ふたりで食卓につき、いただきますと手を合わせて食べる。非日常にちりばめる日常の尊さは何物にも代えられない。

「ひよか」

「うん?」


「愛してる」


 俺はきみの運命に勝つ。

 大丈夫、生憎俺は普通の男じゃないらしいから。




 おわり


読んで下さいまして本当にありがとうございました。

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