表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
私が私である物語  作者: 黒い狼
3/11

第2話 最初の私

「千華!危ない!」

私が声を発した時、大きな音がした。

私は、すぐに曲がり角を曲がった。

そこには、トラックが電柱ぶつかって半壊し

トラックの通った道には赤い血がまるで線が引かれているように付いていた。

大きなクラクションが鳴り響き、

どこかで悲鳴が聞こえた。

私は、悲鳴が聞こえた所に行った。

行く道のりは足取りは重く、そこに近づくたび行きたくないという思いが強くなる。


やっとの思いで着いた。


そこには、無残な姿になった千華がいた。

制服は、所々破れ、赤く染まっていた。

口から血が出て、身体は、少し震えていた。


「千華…。千…華…」

私は、駆け寄り何度も名前を呼んだ。

涙が溢れ、息は乱れて、千華を抱き寄せた。

「な…ん…て…かお…して……るの?」

千華が少し笑って言ってるように見えた。

「だって。だって、千華が死んじゃう」

抱いている腕に力が入る。

「…ゴメ…ン…やくそ……く…ま…もれ…なくって…」

震えながら千華は、私の腕をゆっくりと掴んだ。

「そんなのいいよ。今は千華が…」

その瞬間、私の腕を掴んでいた力が弱くなり

徐々に離れていた。


私は、泣きながらも千華をゆっくりと降ろした。


周りの音が徐々に聞こえてきた。

風の音、草がなびく音、蝉の鳴き声。

周りを見てみると、先生やクラスメイトが多数いてその中には、泣いている人、

気を失っている人、救急車を呼んでいる人

いろんな人がいた。


この出来事は、夏休みの一日前だった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ