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第七話 特待生を目指して

「私がセレクディエ学園にですか!?」


 エルヴィン様の突然の申し出に驚いて、思わず立ち上がってしまった。

 そのせいで、周りの人達の視線が一気に私に向いてしまった。うぅ、恥ずかしい……。


「とりあえず、席について」


「は、はい……お見苦しいところを見せてしまって、申し訳ないです……」


「大丈夫だよ。それで、僕も別に考えなしに提案しているわけじゃないんだ。君が学園に入りたいのも、家庭の事情も、それなりに把握しているからね」


 エルヴィン様に話している内容には、私の家があまり裕福じゃないということも含まれている。

 だから、彼が考えなしに言ってるわけではないのは、ちゃんとわかっているつもりだ。


「セレクディエ学園には、特待生という制度があるのは知っているかい?」


「聞いたことがあります。毎年一人、入試試験が優秀だった人がなれるんですよね?」


「そうだ。新入生、編入生問わず、特待生の試験を受けられる。特待生になれると、多額の学費が免除されるんだ。お金の心配がなければ、何の不安もなく夢のために勉強が出来るだろう?」


 エルヴィン様が言いたいことはよくわかるけど、特待生になるには、とてつもない学力と魔法の腕が必要とされるだろう。


 勉強に関しては、婚約者になった時に、寝る間も惜しんでやらされたことや、自主的に空いた時間に屋敷で勉強したり、図書館に来てエルヴィン様に教えてもらっていたから、それなりに自信はあるけど……。


「無理ですよ。私は魔法が使えませんから。エルヴィン様もご存知ですよね?」


「出会って間もない頃に、僕に教えてくれたから覚えているよ」


 私は生まれてから一度も、魔法を成功させたことがない。

 魔力自体は持ち合わせているから、才能が無いというわけではないのだけど、いくら練習を重ねても、何故か使うことが出来ないの。


 元魔法使いのママに教えてもらいたいけど、ママは病気だから、それも叶わないしね。


「僕の見立てでは、アイリーンの魔力自体は、かなりのものだと思う。練習して形に出来れば、可能性は十分ある」


「そ、そうでしょうか……」


「ああ、僕が保証する! 君なら大丈夫!」


「……エルヴィン様がそう言うなら……でも、まずは両親に相談してから決めようと思います」


「うん、それが一番だね。君がどのような選択をしても、僕は君の選択を尊重するよ」


「エルヴィン様……いつも本当にありがとうございます。あなたという心の支えがなければ、今日まで過ごせていませんでした」


 大げさに聞こえるかもしれないけど、この気持ちには嘘偽りはない。

 エルヴィン様と会って、勉強して、お話して、たまに食事に行って……それが私にとって、とても支えになっていた。


 そして……今もエルヴィン様という存在は、とても頼もしくて、信頼できる人なんだよ。


「礼には及ばないさ。そうだ、ご両親から許可が下りたら、勉強会と魔法の練習の場を設けよう! 家の仕事や学園があるから、付きっきりというわけにはいかないが……可能な時間全てを使って教えるよ!」


「そ、そこまで――」


「そこまでしなくてもいい、なんてのは無しで。提案したのだから、その後もちゃんと見るに決まっているだろう。えーっと、ほら……友達として最後まで付き合うよ」


「…………」


 友達。その部分に嘘の臭いを感じた。

 どうして友達の部分で嘘をつくの? まさか、私はエルヴィン様を大切で素敵な人だと思ってるけど、エルヴィン様はそんなことを思ってない……?


「あの、私って本当に友達なのでしょうか……?」


「……すまない、咄嗟に誤魔化しの言葉が出てしまったようだ。正直に言うのは、少し恥ずかしくてね」


「で、では……?」


「そうだね。とても特別な人ってところかな」


「っ……!!」


 まるで魔法で全身を打ち抜かれたかのような衝撃と共に、胸が驚くほどの勢いで高鳴った。


 ど、どうしよう……特別な人だって……! なんでこんなにドキドキするのかはわからないけど、凄く嬉しい!


「こちら、前菜のスープでございます」


「これはおいしそうだ。アイリーン、冷めないうちにいただこう」


「え? あっ……そ、そうですね。いただきます」


 屋敷にいた頃に叩きこまれたテーブルマナーを駆使して、次々に出される料理に舌鼓を打つ。


 とってもおいしいのだけど……さっきの特別な人って言葉のせいで、胸がドキドキしっぱなしで、半分ぐらいしか味がわからない……。


 それに、さっきから尻尾がたくさん動いちゃってるから、エルヴィン様の食べる邪魔になっていないか心配だよ……。


「ふふっ……アイリーンの尻尾、今日もモフモフで可愛らしいな……本人の可愛さに似たのだろうか」


「エルヴィン様、なにを小声でお話しているのですか?」


「独り言さ。気にしないでくれ」


「そ、そうですか……はうぅ……」


 今聞こえた! 尻尾も本人も可愛いって! もうこれ以上褒められたら、色々とダメになっちゃいそうだよ!

 うぅぅぅ……パパ、ママ、助けて~! 私、このままじゃ恥ずかしすぎて爆発しちゃうよ~!

ここまで読んでいただきありがとうございました。


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