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上手くなってるって事じゃん?
「進まないの、全く」
「はぁ」
「嫌になる。肩が凝るだけの5時間よ」
「マジ?」
「そうよ。書いたと思えば原稿用紙1枚も満たない」
「へぇ」
「こんなのありえない。あんな打ち込んでた自分が、いなくなったみたいよ」
「プロじゃねぇし、いーじゃん」
「.......そう......そうね......」
空いた間がどれ程かを考える余地もなく、裸体は続きを求めて触れ合った。
「見ろよ......上手くなってるって事じゃん?」
上手くなってるって事じゃんね。