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手錠は乙女の慎み

ヤンデレと言ったらやっぱり監禁だよ!


大好きが溢れだして常に手元に置いておきたい…うんうん、分かるよその気持ち。私だって出来るなら幼馴染くんと一緒に居たいしね。


それに監禁を続けたらきっと…



ーーーーーーーーーー



『弥生…早く外に出してくれ…』


薄暗い部屋に手錠で繋がれた幼馴染くん…


『駄目だよ!幼馴染くんはずっと私と一緒に居るんだから!』


それを見て光の無い目をした私…


『そうか…奇遇だな。俺も弥生とずっと一緒に居たいと思ってた』


そしてお互いの思い…


『え…じゃあ…』


『結婚しよう』


『喜んで!』


ゴールイン!!!



ーーーーーーーーーー



「ふおおおおお!!!//////」


アリ!!これはアリ!!結婚ルートも確保!!こんなのやらない訳が無い!!


早く!早く手錠を買わなくては!!


でも手錠ってどこに売ってるのかな…


コンビニ…な訳ないよね。じゃあ◯mazon…ダメダメ。ママやお姉ちゃんが受け取ったら何言われるか分かんない。


うーん…



ーーーーーーーーーー



「てことで手錠どこに売ってるか知ってる?」


「何言ってんのアンタ」


この子は親友ちゃん!高校からの付き合いだけど一番仲良い子!弟妹の面倒を良く見てるらしくて、凄いしっかりてるんだよ!


「だからー!幼馴染くんを監禁したいから手錠が欲しいの!」


「監禁て…それを聞いて誰が答えるのよ…」


むぅ…親友ちゃんのケチんぼ…


「とにかく!犯罪の片棒を担ぎたくないから!私は教えないよ!」


待ってよ!それは困るよ!このままだと『幼馴染くんとラブラブ大作戦』が失敗しちゃう!


「なんかないのー!このままじゃ幼馴染くんがー!私の計画がー!」


「計画って何なの…そんなに欲しいならおもちゃ屋行けばあるんじゃないの?」


おもちゃ屋…確かにアリかも!小さい子なら警察ごっことかで使うから売ってそう!


「よし!じゃあ放課後、一緒におもちゃ屋さんに行こう!」


「え、私も?」


結局一緒に行きました。




ーーーーーーーーーー




弥生+親友ちゃんinおもちゃ屋さん


二人で子ども向けコーナーを暫くウロウロして、ようやく見つける事が出来た。


「おー!売ってたー!しかもお安い!」


「へー…たかが手錠でもこんな種類あるんだ…」


「おー?親友ちゃんも気になっちゃう?ならお揃いで買っちゃう?」


「手錠のお揃いとか聞いたこと無いんだけど…」


「またまた~ほらユー!素直になっちゃいなYO!」


「うっざ」


「ごめん。シンプルに傷付くからやめてお願い」


調子に乗り過ぎました。


あ、親友ちゃんにはちゃんと謝って許してもらったよ。











よし!手錠は手に入れた!後は幼馴染くんに付ければ完璧!でも問題はどこに繋げるかだよね…


ベッドに繋げる様に手錠着ければ良いのかな?とりあえず予行練習でベッドの脚にガチャンと…


ガシャン


「おー!引っ張っても取れない!」


完璧だよ!後は幼馴染くんを連れてきて腕に手錠を繋げるだけ!

んー…どうやって繋げようかな…


シンプルに後ろから?ドラマみたいに首チョップして気絶?それとも力ずく?


んー…他に良い方法あるかな~


私は繋がってない手錠を振り回しながら、良いアイデアがないか考えていた。


しかし…


考えるのに夢中になって…


手錠の片方が私の腕に向かってるのに気付かなかった!


「あれ?鍵が無い?どこかに落とし…」


ガシャン


「あ」








「はい幼馴染だけど」


「ふええええん!!幼馴染くうううん!!」


「ど、どうした号泣して」


「とにかく来てえええ!今すぐ来てえええ!」



ーーーーーーーーーー



かくかくしかじか


「で、ベッドにおもちゃの手錠付けて遊んでたら腕に付けて鍵も無くした、と」


「はい…」


「アホか…だから片付けをサボるなって言っただろ」


「あうぅ…言わないでぇ…」


「とにかく探すぞ。どの辺で無くしたんだ?」


「確かこの辺…」




ーーーーーーーーーー




数分後


「ほれあったぞ」


「じゃあ外してー」


「はいはい」


ふ~何とか復活!


とりあえず今後、手錠作戦は事故が起こるから却下かな。また新しく作戦を練らないと…


「そもそも何で手錠買ったんだよ」


「へ!?い、いや、これは…そ、そう!これ!親友ちゃんから貰ったの!ほ、ほら!居るでしょ!束縛系女子って!」


「えぇー…まさかの物理的な束縛って…親友さん何してんの…」


ゴメン親友ちゃん!今だけは許して!誤魔化す為に私は親友を売ってしまった。





ーーーーーーーーーー





そして安易なその場しのぎで親友を売った弥生は、次の日に天罰が下る…





ーーーーーーーーーー



次の日


「弥生ちゃ~ん?」


「へ?親友ちゃんどうした…」


言い終わる前に親友ちゃんは私にアイアンクローを決めてきた。


「ど~して私が手錠あげた事になってるのかなぁ~?だ~れが束縛系女子だって~?幼馴染くんの誤解を解くの大変だったんだよ~?」


「そ、それは言葉の綾と言うか…」


「…へぇ~?」


そう言うと手の力を強めてきた!や、ヤバいこれ!マジギレしてる!イタズラでカエルのおもちゃ仕掛けた時よりも、昨日のウザ絡みした時よりもキレてる!と、とにかく謝罪と命乞いを…


「あ、謝るから許し…」


「無理♪」


「ひょえええええええ!!」


みんなは友達を売ったりしちゃ駄目だよ!

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