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雨も滴る良い女

少しずつですが、着実に延びてきました!皆さんの応援のお陰です!

とある体育の日


「ぜぇっ…ぜぇっ…何で女子はマラソンなのよ…!」


「普段あんまり運動してないからキッツい…」


…あれ?男子がどこにも居ない?


「そういえば男子って何やってるの?」


「男子はあっちのテニスコートでテニスだってよ」


ホントだ。遠目だけど、テニスしてるのが見えるね。

つまりあの中に幼馴染くんが…!


「普通逆だろ逆!!何で女子がマラソンなのよ!!」


てことはテニスしてるカッコいい幼馴染くんが見れるッ!


「親友ちゃんお先~」


「あ!ズルいぞ弥生!」


親友ちゃんには悪いけど、テニスしてる幼馴染くんを目に焼き付けないと!


どこだろ…せめて…せめて一目だけでも…!


あ!幼馴染くん見付けた!ペース落として、出来るだけ長く…


『くっそー!また負けた!お前強すぎんだろ!』


『いや、お前が弱すぎんだろ。サーブ全ミスとか聞いたことないぞ…』


『もう1回だもう1回!』


楽しそう…幼馴染くんとテニス、羨ましいなぁ…


「やっと追い付いた…弥生?あんたどこ見てんの?」


「え!?何でもない!何でもないから!!」


「??」


と、とにかく走らないと。


ピチョン


「ん?」


私の頭が濡れた気がした。周りを見てみると、グラウンドに濡れた後が幾つも出来はじめた。


「うわっ!雨!?」


しかもグラウンドもどんどん濡れてきてる!


「え!?結構強くなってない!?」


男女共に体育は中断。私達は着替えて教室に戻っていった。




教室にて


もう…急な雨とか困るよ…傘持ってきてないし…


あ、確か折り畳み傘がバッグの中にあったはず…


「…あれ?あれ?入ってない…」


ヤバい…これも忘れた…まあ仕方ない。親友ちゃんか幼馴染くんにでも入れて貰って…


いや…これってチャンスじゃない?傘を借りるシチュエーションを作って…




******




『おい弥生!そんなびしょ濡れでどうしたんだ!』


『あ…幼馴染くん…傘、忘れちゃった…』


『全く…ほら、入れ。このままだと風邪引くぞ』


『良いの…?幼馴染くんも濡れちゃうよ?』


『濡れるより弥生が優先だ。遠慮するな』


『えへへ…ありがと!』


『危なっかしい奴め…心配だから、これからも一緒に居てやるよ』


『うん!』




******




あ、相合い傘…幼馴染くんの隣…もはや夫婦…!


お…おぉ…あ…ヤバ…


「ふごっ!」


「ん?ちょ!弥生!鼻血!鼻血ヤバいって!」


「あたし保健室連れてくよ!」




放課後


さあ…誰よりも早く相合い傘計画を実行するッ!


まずは教科書とか濡れるのを防ぐために、机に全部入れて…

次は外に出るけど、あんまり遠くだと幼馴染くんの負担になるからなるべく靴箱の近くで…


「寒っ!!でも我慢我慢…」


相合い傘の為ならこの程度!!


最後に仁王立ちしてスタンバイ完了!さあ!何時でも来い!!


***


少し待っていたら、幼馴染くんより先に親友ちゃんと友達2人が来た。


「何してんの…」


「雨に濡れてる」


「見りゃ分かるわ!何をどうすればこのどしゃ降りの外に出んのよ!」


「てか透けてる!上透けてるから!」


嘘!?そ、それは流石に恥ずかしい…あ、でもスケスケ状態を幼馴染くんに見られるのもまた…


「とにかくこっち来なって!色々まずいから!」


親友ちゃん達に無理やり屋根のある所に戻されちゃった。もう…気を使わなくて良いのに…


「で、あんた傘忘れたの?」


「忘れた」


「じゃあ入れてあげるから…」


「あ、私置き傘持ってるよ。使う?」


その申し出は非常にありがたい!…でもね、時に女はやらなきゃいけない事もあるのよッ!


「断る!」


「はぁ?」


「私には入れて欲しい人が居るから…!」


そう…!私は幼馴染くんと相合い傘をすると言う目的があるのだッ!

ここまでびしょ濡れなら幼馴染くんだって無視できないはず!


さあ!早く来て!幼馴染くん!

私の準場は万全よ!


「てか弥生の机の中が凄い事になってたけど…」


「バッグの中身全部入れたからね」


「そこまでするか!?」



***



「弥生…お前何してんだ…」


こ、この声は…!間違いない!幼馴染くん!


「あ!幼馴染くん!傘忘れてびしょ濡れだから傘使わせて!」


「そこまで濡れたらもう要らんだろ…ほら、お前専用の傘だ」


ん?私専用…?ま、いっか!

とにかく計画通り!優しい幼馴染くんは傘を貸してくれた!


でもこのままじゃ幼馴染くんがびしょ濡れになっちゃうし、あ、相合い傘を…


「んじゃ、気を付けて帰れよ」


「へ?」


幼馴染くんは鞄からもう1本傘を出すと、走って行ってしまった。


「すまん待たせた」


「おせーぞ。さっさとコンビニ寄って帰ろーぜ」


「おうよ」


え?え?え?


相合い傘は…?


てか何で2本も傘持ってるの…?


「へぇー…幼馴染くん待ちねぇ」


「おー?もしかして惚れてる?相手も満更でも無いんじゃない?」


「だよねー。専用の予備傘持ってる位だし。ほら、ここに弥生の名前」


私専用…?あ、ホントだ。取っ手に私直筆の名前が書いてある…


そう言えば小学生の時…



******



『ひゃ~!幼馴染くん入れて入れてー!』


『おわっ!弥生!?お前傘は!?』


『忘れちゃった』


『天気予報で雨降るって言ってただろ…』


『だって見るの面倒だもん。あ!じゃあ幼馴染くんが私の分の傘も用意しといてよ!』


『お前なぁ…じゃあ明日折り畳み傘持ってこい。バッグに入れとくから』


『りょーかーい!』



******



そんな事があったような…


「さて、弥生の気も済んだだろうし帰ろっか」


「だね。それに弥生には色々と聞かないとだしね」


「いつの間にか抜け駆けした罪は重いぞ~?」



「弥生?」



「どうしたの?」


「私のズボラな所を恨んでるのさ…」


昔の私…恨むぞ…

読んで下さりありがとうございます!よろしければ評価やブックマーク等よろしくお願いいたします。

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