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虫歯騒動

どうしても書きたいネタだったので書きました。この手の話…好きなんです。

それと今回、アスタリスクを使ってみました。ーーーとどっちが見やすいんですかね?

家事のスキルを無くしてヤンデレなど名乗れはしないッ!

古今東西、あらゆるヤンデレ達は何故か卓越した料理技術を持っているのッ!


料理のマスターこそヤンデレの近道なのよ!!


…いや、まあね、ヤンデレ抜きにしてもさ、妹ちゃんや幼馴染くんの前で何回も醜態を晒したのは流石の私も恥ずかしいし。

千里の道も一歩からって言うじゃん?変に欲張らないで、簡単な料理からやってみる事にしたの!


まあレシピ見ても簡単って書いてあるし、流石の私でも…



***



『今回は失敗してないはず…あ、あれ?冷やしても固まらない…』


『じゃあ卵焼きなら…あ…焦げちゃった…』


『ならクッキー…焦げ焦げだ…』


全然上手くいかない…幼馴染くんもママも毎日凄いなぁ…

でも諦めないから!何れは私が毎日幼馴染くんにご飯もおやつもを作るんだから!


ヤンデレパワーなめんじゃないわよ!!!


…でも今日は疲れたし、片付けもしないとだから止めよ。

この残骸も責任持って処理しないとだしね。




******




『幼馴染くんの為に作ったの!はい、あーん』


『あー…うん!上手い!弥生は天才だな!』


『やったー!幼馴染くん!私にもあーんってして!』


『仕方ないな…ほれ、あー…ん?お前…口の中が虫歯だらけだな…』


『え!?嘘!?何でこんな虫歯だらけに…』


『…そんな虫歯だらけの女は嫌いだ。じゃあな』


『待って!行かないで!行かないでよぉ!』




******




「うわああああ!!!」


ゆ、夢…?良かった…でも汗だく…水飲んでこよ…


水を飲んだ瞬間、私の右頬から鋭い痛みが走った!


「ひぎっ!」


うそでしょ…?もしかしてこれ…







次の日、放課後


「う~…歯が痛いよぉ…」


「歯が?もしかして虫歯か?」


「たぶん…」


毎日の練習の残骸処理が仇になったか…別に歯磨きサボってた訳じゃ無いのに…


「とにかく、お前もさっさと歯医者行ってこい」


「分かってるけど…やだなぁ…」


ん?『お前も』?


「あぁ、俺も歯医者行くんだよ。歯茎が何か痛くてな」


「…いつ?後どこ?」


「次の休みの昼に◯△歯医者だけど…」


そこからの動きは早かった。速攻で携帯を出し、◯△歯医者の電話番号を検索。そして即電話をした。


「もしもし…はい、予約を…はい…じゃあその時間にお願いします…失礼します…よし!同じ日に予約取れたから一緒に行こ!」


「行動早いな!?別に構わんけど…」


は、歯医者デート…だよね?随分とマニアックだけど、デートには変わりない!

ちょ、ちょっとだけ気合い入れてこ…







歯医者当日


「やっぱやだなぁ…歯医者…」


「俺もだよ。こればっかは幾つになっても慣れないな」


適当に駄弁ってると、治療室から女の子の大きな声が聞こえたきた。


『いやー!痛い!痛いよぉ!』


『ほら頑張ってよねーちゃん!もう少し、もう少しだから!』


『お姉ちゃんでしょ!ほら!暴れないの!』


聞く感じ…弟が姉の付き添いなのかな?


「珍しいな。弟が姉の同伴か」


「普通に考えたら逆だよね」


「小学生程度の双子とかそんなんだろ」


そうこう話している内に、幼馴染くんの名前が先に呼ばれた。


「お、呼ばれたわ、じゃあ先行くな」


「行ってらー」


幼馴染くんが行ってから1分後、入れ替わるようにさっきの姉弟と思われる2人が出てきた。


「うぅー…痛かったよぉ…」


「ほら、もう痛くない、痛くないから。でもそろそろ1人で行けよ…高2になって弟が同伴って恥ずかしくないの?」


「痛いものは痛いし…恐いんだもん…」


うわー…大泣きだ…でも分かるよ、うん。私も嫌いだし。

って…あれ?泣いてて分かりにくいけど、あの顔って確か…


「優等生ちゃん…?」


「へ?」「ん?」


私に気が付くと、ハンカチで涙を拭き髪も即座に整え、眼鏡もかけた何時もの優等生ちゃんになった。

その間、僅か10秒。


「何ですか弥生さん。貴女も歯医者に用ですか?大方不摂生な生活でもしてたんでしょう?」


うぅ…不摂生は間違いでは無いから何も言えない…けど歯医者で涙目だと、何時もの説得力が無いなぁ…


「ブーメラン刺さってるよ、ねーちゃん。…もしかして姉の友達ですか?」


「まーそんな所かな」


「あ、いつも姉がお世話になってます」


「あ、ご丁寧に…」


おぉ、流石優等生ちゃんの弟だ。凄いしっかりしてる。


ま、それは置いといて。


「それにしても…あのお堅い優等生ちゃんにも苦手な物があったんだね~」


マンツーマン補修の時の仕返しと言わんばかりに、少しだけ小馬鹿にした感じで煽ってみた。


「人間ですから苦手な物の1つや2つあるでしょう。それを馬鹿にするとは実に愚かですね」


「でもねーちゃん、注射もホラーも雷もピーマンも結構色々と苦手じゃん」


「余計な事言わないの!」


ほほぉ、意外…堅物の完璧超人みたいなイメージあったのに…

結構子供っぽい所あったんだね。


「せめて外ではカッコ良くなりたいからって、こんなキャラ作…「だから言うんじゃない!!」」


優等生ちゃんは、弟くんの口を即座に手で塞いだ。

えぇー…あの敬語堅物ってキャラ作りだったの…?いや、私もヤンデレキャラを作ってる様なもんだから人の事言えないけど…


「ほら!もう行くよ!」


「おい!引っ張るなって!…学校でもねーちゃんをよろしくお願いしますねー!」


顔を真っ赤にした優等生ちゃんに弟くんが引っ張られて、歯医者を後にして行った。


すると、ほぼ同時に入れ替わる様に幼馴染くんも戻ってきた。


「おーっす。終わったぞ」


「あれ?早くない?」


「歯磨きのやりすぎで歯茎を軽く痛めてただけだったわ。だから薬塗って終わり」


これは…私も歯茎とかを痛めてるだけかもしれない!そうよ!歯磨きサボった事は1度も無いし、そうに決まってるッ!


そう思ってると私の名前が呼ばれた。


「じゃあ行ってくるねー!」


「おう」


ま、軽く行こ!かるーく!














「うごおおおお!!??」


無事、虫歯でした☆

何時も読んで下さりありがとうございます。

今後は優等生ちゃんも準メンバーとして参加します。

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