おくりびと〜博士と助手〜
「山田くん!ついに異世界転生マシーンが完成したぞ!」
「博士…。僕の名字は佐藤です。」
博士とのいつものやりとりだ。ただ一つ違うのは眼の前には日野自動車のトラックが。
「博士、僕には日野のトラックにしか見えないんですが…」
「君はメガネを買い替えた方がいい。メガネのマスダに行きたまえ!!」
三重県民にしか分からないネタを…。でも、眼の前にあるのは日野自動車のトラックなのだ。
「よし!早速、テストドライブだ。ワシの計算だと60km/hでぶつかった相手が異世界転生できるはずだ。ワシが運転するから、君はトラックの前に立ちたまえ!!」
“あ〜あ…この人、トラックって認めちゃったよ。”
「僕よりも博士が異世界転生したほうが良くないですか?」
「何を言ってるんだね、山田くん。」
「僕は佐藤です。」
「私が異世界転生したら論文が書けないではないか!」
“なんだかムカムカしてきた…。”
と、思ったときには日野自動車のトラックに乗り込み博士を時速60キロで異世界に送っていた。
しょうがないから、論文は俺が書くか…。