表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
GOD SLAYER’S  作者: ネコのうた
― 第二章・それぞれの成長 ―
57/336

第五十七話 一つの局面

雪が弱まっていくなか、中央では、両軍の攻防が繰り広げられていた。


紫蓮(しれん)たちも、武器やスキルに魔法などで、応戦している。


それと同時に、信義(のぶよし)であったり、翼や羽を有している者たちが、空中で激突しているようだ。


最後尾から前線に上がって来た敵兵らは[南陸(なんりく)第十神国(しんこく)]の精鋭らしく、なかなかに粘り強い。


それでも、ヒーゴン軍が、じわりじわりと押し返していく。


特に、総帥の近衛兵たちの働きぶりは素晴らしい限りである。



やがて、紫蓮たちが相手をしていた敵の隊が崩れ始めた。


後方で静観していた“四神将(ししんしょう)”の一柱が、


「ふむ…、やるようだな。」

「このまま勢いづかれる前に折っておくとするか。」


と呟き、宙に浮いたのである。



「ん?」

「何か、こっちに来るよ。」


リスの半獣であるラルが気付き、


「……、“神”か?」


褐色肌のヴォニ―が目を細めた。


シーフ(盗賊)】であるラルは、青色の服装に、黒の胸当て/肘当て/籠手/膝当て/脛当てを装備している。


ヴォニ―は、【戦士】の鎧兜を纏っており、その色は白を基調としているようだ。


飛んで来た一柱が〝ピタッ〟と止まり、〝スーッ〟と着地した。


身長は3Mほどであり、背中に一対の翼が見受けられる。


ところどころに金の装飾が施されている銀の甲冑は、騎士用であろう。


「全員、あの世に送るが…、恨むなよ。」


そう告げた男神が、左腰に帯びている剣を抜くべく、右手で柄を握ろうとするも、背後から、


「待てッ!」


と、飛来しながら声を掛ける者がいた。


その一柱が、地に足を着けるなり、


「俺も共に、ソイツらを屠るとしよう。」


と述べたのである。


彼らは、背格好や顔に装備品が、よく似ていた。


違う部分は、右腰に剣を帯びている事ぐらいだろう。


明らかに兄弟である。


「あ奴らか…、四神将とかいうのは。」


尋ねた侍王に、“影”が、


「左様でございます。」


と、頷く。


清虎(きよとら)は、赤色の当世具足と烏帽子兜を装着している。


黒を基調とした陣羽織に金糸で刺繍されている模様が鮮やかだ。


そんな総帥の近くには、“影”率いる100名の隠密隊が控えていた。


これとは別の100体が上空で戦っており、それら以外の100数は老将の元に送り込んでいる。


剣士用の白い甲冑を纏っている千代(ちよ)が、


「清虎様には一先ずお休み戴いて、私たちで手分けして当たろう。」


と周囲を促す。


「じゃあ、左側を男性陣が、右側を女性が受け持つ、という事で。」


提案したのは銀の鎧兜を装備している騎士のセルグであった―。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ