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GOD SLAYER’S  作者: ネコのうた
― 第二章・それぞれの成長 ―
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第二十六話 戦況

より勢いづくヒーゴン軍に、敵軍がただただ怖気づく。


その最後尾から三柱の神々が、最前線に飛行してきた。


どれも身長が3Mはありそうで、【騎士】用の武器と防具を装備している。


兜はバケツ型の“グレートヘルム”なので、顔が見えない。


背中には左右1対の白くて大きい翼が生えているようだ。


〝ピタッ〟と止まった神々のうち、真ん中にいる1体が、右手を高々と掲げた。


すると、上空20Mぐらいの位置に、直径50Mの白い魔法陣が展開されたのである。


これに、ヒーゴンの国主である清虎きよとらが、


「いかん!」

「防げぇいッ!!」


と叫んだ。


勢いよく右手を振り下ろした一柱に連動して、魔法陣から幅10㎝×長さ1Mの[白色の光線(ビーム)]が、無数に降り注ぐ。


狸の獣人で【神官】の金時きんときが、直径10M×高さ4Mの半透明でドーム型になっている[結界]を出現させた。


これによって、近くに居た紫蓮しれんらも保護される。


また、戦場のあちらこちらで、大小様々な結界が発動されるも、あぶれた者たちが、


ドシュッ!


ズバシュッ!


と、貫かれていく。


旗色が悪くなっていく状況に、清虎が、


「ぬうぅぅぅッ!!」


と奥歯を噛み締める。


そんな彼の頭上を、幅20㎝×長さ4Mの[水の矢]が、後方100Mほどの場所から、


ビュオォッ!!


と、通過し、攻撃し続けている神の腹部に、


ドシュッ!!


と穴を開けた。


振り返ってみたところ、どうやら、【魔術師】である次男の晴清はれきよが放ったようだ。


長男で【戦士】の虎政とらまさが、


「でかしたぁッ!!」


と、笑みを浮かべながら下馬して、左隣にいる神官に結界を解かせる。


その最中さなかに、バランスを崩した一柱を、他の二体が両脇から、


「兄者ぁあーッ!!」


と慌てて肩を貸す。


そこに、おもいっきり〝ぐるんッ!〟と左回転しながらバトルアックスを薙ぎ払った虎政によって、全長8Mかつ、最小部分が15㎝で、最大部分が10Mの、[竜巻]が、


ビュオオオオッ!!


と、襲った。


これ(・・)に取り込まれた神々が、ローリングすると共に上昇していく。


「ぐッ!」


「ぬッ!」


「うッ!」


と呻いているところから察するに、ダメージを負っているのは間違いなさそうだ。


この三体が最頂に達した辺りで、竜巻が〝スッ〟と消える。


翼が破損したうえに、目が回っている連中が、


ヒュゥ――ッ!


と、墜ちてくる。


向かって一番左側の神に狙いを定めた清虎が、馬上で、刀を突く。


これに伴い、幅50㎝の“火炎の渦”が、


ズボオオオオォォォォッ!!!!


と伸びていき、直撃した相手を、


ゴォオオオッ!!


と、燃やす。


その間に、残りの二柱が、全身を、地面に、


ドォンッ!


と、叩き付けたのである。


晴清の一撃をくらっていない方に、最大幅15㎝×長さ1.5Mで三日月状(みかづきじょう)の[雷の刃]が、


ズバォウッ!


と横一文字に飛んでいくのだった―。


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