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星祭りの夜に  作者: まかろん
5/5

5 ルシアが……!

「……ここは?……あれ?僕の部屋?」

ルリが祈っている時、ベッドから声がした。

 この声は……ルシアの声!……てことは……!

 ルリは勢いよく振り向いた。ベッドでは、ルシアが起き上がって、こっちをじっと見ていた。

「ルシア!」

 そう言い、ルリはルシアに抱きついた。

 ルシアは戸惑いながらも、ただ、優しくルリを撫でてくれた。

 ……気持ちいい!それにら、落ち着く……。なんか、ずっと前に撫でてもらった事があるみたいな感じ……。ずっと撫でてもらいたい……。

「ルリ、僕、あれからどうなったの?」

ルシアはルリを撫でる手を止めて言った。

「あれからね、ルリがルシアをここまで連れて来たんだよ。それから日付が変わった。」

「……そうだったんだ……。」

ルシアは、やっぱり……という表情だった。

「ごめんね。僕のせいでこんなことになっちゃって……。」

「いいよ。それに、とめなかったルリも悪いし。ごめんね。」

「いや、こっちこそごめん。」

…………

しばらく沈黙が流れる……。

「「ふふっ。」」

ルリとルシアは同時に吹き出した。

 だって、ルリもルシアも謝ってばっかりだもん。

「二人とも謝ってばっかりだね。」

「そうだね。」

「あっ!そう言えば、星祭りで、何をお願いした?」

「ルリはね……ルシアが、目を覚ましますようにってお願いした!」

「ふふっ。」

ルシアが小さく笑った。

 どうして笑ってるんだろう?

ルリには、ルシアがどうして笑っているのかが、この時はまだ分からなかった。

「ねぇ、ルシア……あのさ……。」

うう……!なんか、これ言うの、結構恥ずかしいかも……。

「も、もう一回……撫でて……?」

「ふふっ……いいよ。」

やったー!……気持ちいい……。あれ?もしかして、ルシアの顔、赤くなってる?……なんでだろう……。見間違いかな……?

あー、やっぱり、気持ちいい……。

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