目覚め-3
次の自慢されるターゲットは、滝沢黒子だった。
「やっほー。」
香は大声でそういうと黒子は気がつき驚いたような表情を見せた。
「か、香・・・はやいね・・・。」
今まで、香より遅く来たことがなかったのか、黒子は目を丸くしている。
香は早速、今日の朝の出来事を話した。
「今日ね、朝7時におきたんだけどなんかめちゃくちゃ早く着ちゃったんだー。」
「え!?マジで!?すごいじゃん。やっぱ、香はやれば何でも出来るねえ〜。うんうん。」
「えへへ。まあね!」
香と黒子は一緒に廊下を歩き、教室に入った。そこにはやはり、純がいた。
純は香と黒子が入ってきてしばらくすると、出て行ってしまった。きっと、なんだか気まずいのだろう。
さらに、3分たつとバスグループがぞろぞろ来た。ここの学校には学校から遠い人達のために、スクールバスがある。そのスクールバスの一番早いグループの人達が来たのだ。バスは、2台しかないので次来るバスグループの人達は、5分ぐらい後になるだろう。
「お早う!」
香は光を見つけるや否や、すぐすっ飛んで言った。
「よお。。。ってはやっ!香、お前いつからそんなに早くこれるようになったんだ?」
「えへへへへ。今日ね、朝7時におきたんだけどなんかめちゃくちゃ早く着ちゃったんだー。」
香はさっき、黒子に言った言葉とまったく同じ言葉で言うと、光は椅子に座り込んで頭を抱えた。
「はあ・・・。この俺様が香に負けるなんて・・・。がっくし・・・。」
「ま、まあ、それより明日楽しみだね!」
香がそういうと光は今度は顔を持ち上げ、香のほうへ顔を向けた。その目は、輝いている。
「そうだな!」
明日。明日は待望のデートをする日だ。光とデートするのは光が忙しいのでなかなか出来ない。なので、明日がめちゃくちゃ楽しみなのだ。3週間ぶりだろう。
その後、香は光といろんな話に花を咲かせていると、あっという間に時間が過ぎて、教師が教室に入ってきた。
「よし、みんな、お早う!」
「「おはようございます。」」
いつの間にかみんな来ていて、そして、一人一人が挨拶をした。皆、小さな声で言ったが、この教室にいる30人の生徒たちが同時に挨拶をしたので、教師の挨拶をする声と同じぐらいになった。しかし、教師は顔をしかめた。
「挨拶するときはもう少し声を大きくするんだ。じゃないと、聞こえないぞ?いいか・・・」
また始まった。この教師、荻田磐のいつもの長い口癖が。この学校では、挨拶が特に大事らしい。磐曰く、挨拶さえ元気よくすれば、相手に好印象を与えられる、そうだ。
しかし、香はそうは思わない。挨拶だけで相手に好印象など与えられるはずがないのだ。まあ、極稀に、好印象を与えられるかもしれないが、大抵は突然されると驚くはずだ。現に、さっき純と黒子を待ち伏せして、大声で挨拶をすると驚いた。そして、これが赤の他人にしたとすれば、その人は必ずこの人は元気がよすぎるだとか、少しうるさい人だなあと思うはずだ。香はそうは思われたくはないので、大声で元気よく挨拶をする相手は教師達か、自分のことをよく知っている友達たちだ。知らない人には少し控えめに言うということにすることに香は決めている。
とにかく、挨拶はそんな積極的にするものじゃないということだ。香の考えでは。
磐の口癖も終わり、早速1時限目に入った。教師は変わり、稿技貫太郎が入ってきた。
香は、バックから数学を取り出した。
貫太郎が生徒たちが数学の教科書を机に置いたのをみて、こういった。
「よし、じゃあ授業を始めるぞ。」
このとき、香は、いや、この学校の人達は校長を除いて知らないが、3年B組にだけ、監視カメラが、いや、隠し監視カメラが設置されていて、それが、誰かを写していた。それを、峰子が見ていた・・・。




