表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
サイキッカーの異世界調査録(サーベイレコード)  作者: TOMA
第2部 黄金守りの不死竜と調査録 第2章 遙かなる古の遺産編
587/764

第42話[表] リリア合流

<Side:Akari>

「コロニーとコロニーとを繋ぐ……通路?」

「ルナルガントの大公宮に存在する――いや、以前存在していた冥界と繋がっている空間の亀裂みたいなもの……か?」

 私と蒼夜がそれぞれそんな問いの言葉を投げかける。

 

「ルナルガントって?」

 蒼夜の問いの中に出てきたその名称が分からず、ユーコの方を見て問いかけると、

「ローディアス大陸の北西部にあるフォーリア公国の首都ですね」

 と、そんな答えが返ってきた。

 

「ああー、例の閉ざされた大陸の……」

 私が納得顔でそう呟いた所で、

「ルナルガントの大公宮にあったアレは、無理矢理時空を歪めて繋いだ『穴』のようなものですわね。当然、無理矢理ですので、永続的に繋いでおくのは不可能ですわ」

 と、問いかけに答えるリリア。

 

「うん、たしかにあれはもう使えない。うん」

「そうだな。いつの間にか閉じてしまっていたとリンとセルマから以前報告があったし」

 頷くロゼに続く形でそんな風に言う蒼夜。

 

 リン? セルマ? 誰だか知らないけれど、とりあえず『黄金守りの不死竜』の人間だと思っておけばよさそうね。

 

「――ですけれど、各コロニーからこの裏位相へ繋がるゲートを作る形にすれば、あとはそれぞれのゲート同士を通路で繋げば、行き来が簡単に出来るというものですわ」

「なるほど……たしかにそうだな」

 蒼夜がリリアの説明に納得し、顎に手を当てながらそう返す。

 

「もしそうだとしたら、ここから冥界だとか混沌界だとか鬼哭界だとか呼ばれる異界――別のコロニーへ行けるって事……よね? もしかして『竜の御旗』は、それが目的でゲートを確保しようとしていた……とかなのかしら?」

 私がそんな推測を口にすると、

「そうじゃなぁ……。リリアの言う仮説が正しいとするならば、その可能性は高いやもしれぬが……『竜の御旗』――というか、『銀の王(しろがねのおう)』たちはコロニー間を行き来する術を持っておるようじゃし、そこまで必要とは思えんのぅ……」

 と、クレリテが腕を組んで考え込みながら呟くように言ってきた。

 

「うぅん。だからこそ、うん、積極的に奪おうとして来ないのかも? うん」

「ふむ……。たしかにそうじゃな」

 ロゼの発言にクレリテがそう返した所で、

「まあ、その辺りも含めて、もう少し先へ進んで見るとしますわよ。ここから急にエレストリウム製の壁になっている理由もさっぱりですもの」

 と言って肩をすくめるリリア。

 

「エレストリウムってのは、この壁の事か?」

「ええ、その通りですわ。まあ、私も以前は『アウラセラムもどき』とか呼んでおりましたけれど、正式にはそんな名称があるそうですわよ」

 ロディの問いかけにリリアがそう答える。

 

 ……アウラセラムもどきとか言われても、そもそもそのアウラセラムとやらがなんなのかさっぱりだけど。

 なんて事を思っていると、

「アウラセラムというのは、アウリア文明の遺跡で良く使われている建材ですね」

 などと私に対して小声で補足してくるユーコ。

 

 う、うーん……。相変わらず、人の考えている事を読んでくるわねぇ……

 と思いつつも、それは口に出さず、

「――それはそれとして、この隠し通路を進む感じでいいのかしら?」

 という問いの言葉だけを口にする私。

 

「ええ、そうですわね。わざわざ隠されている時点で怪しさ抜群というものですし? まずはその先から行ってみるのが良いと私も思いますわね」

「それじゃあ、早速行ってみよー!」

 私に対して同意の言葉を紡ぐリリアに続く形で、マーシャちゃんがそんな風に言ってくる。

 

 隠し通路の先って、テレポーターなのよねぇ……

 どんな場所に繋がっているのやら……ね。

 

 なんて事を思いながら、私はマーシャちゃんに頷いてみせた。

リンもセルマも久しぶりすぎる登場ですね……(登場と言っても名前だけですが……)


とまあそんな所でまた次回! 次の更新は少々予定が詰まっており、再び平時よりも1日多く間が空く形となり……そうだったのですが、少しだけ出来ている為、平時通りの間隔でいけそうな感じだったりします。

というわけで、次の更新は7月26日(水)を予定しています!(……もっとも、その次は再び1日多く間が空いてしまいそうな感じだったりしますが……)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ