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サイキッカーの異世界調査録(サーベイレコード)  作者: TOMA
第2部 黄金守りの不死竜と調査録 第1章 エレンディア編
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第46話[裏] 列車強盗団制圧戦・貨物車両へ

投稿日時を1日間違えていました……手動で投稿します!


<Side:Souya>

「弱いっ! 脆いっ! 弱い脆い弱い脆い弱い脆いぃぃぃぃぃっ! もっと纏めてかかって来なさいよぉぉっ! 汚物どもとゴミは全て粉砕処分にしてあげるからぁぁぁっ!」

 とても、とてもとてもハイテンションな声を上げながら、シャルが列車強盗団の群れを、戦闘用に改造されたレビバイクを、重機のような大型魔煌具を、片っ端から葬り去っていく。……人変わりすぎだろ。

 

 しっかし、なんだかもう剣や刀の長さと、一振りで倒れる敵の数が完全に合っていない気がするけど、どうやって斬っているのだろうか……?

 まあでも、無双的なゲームとかでも、武器の長さと攻撃範囲が合っていない事なんて日常茶飯事だったし、気にするだけ無駄な気もしないではないな。

 

 などという事を考えている間にも、どんどん倒されていく列車強盗団。

 ……これ、このまま放っておいたら全滅させられるんじゃなかろうか。

 

 まあ、情報を聞き出すための人間が残っていればいいので、治安を考えたらその方が良いのかもしれないな。

 ……よし、あっちは放っておこう。

 

 というわけで、勝手に掃討作戦に移行したシャルを放置し、貨物車両へと向かう俺。

 

「き、貴様、何故――」

 向かう先の車両のドアが開き、列車強盗団のガルフェン族の男性が、何かを口にしようとする。

 

「やかましい」

 ワイヤーをサイコキネシスで操り、足を引っ掛けて転倒させる。

 と、あっさりと床に頭を打ち付けて気絶するガルフェン族の男性。

 

 すぐに縛り上げて先へと進……もうとして、停止。

 一旦車外へのドアに近い壁を使い、隠れる

 まだ敵が残っているはずだ……今の俺の行動も見られているだろう。

 なのに駆けつけて来ないというのは、何かがある……

 

 クレアボヤンスを使って様子を見ると、案の定中で待ち構えていた列車強盗団の残りのふたりは、それぞれ異なる人質を取っていた。

 それぞれ離れた場所でひとりずつ人質を取って待ち伏せ……か。

 ひとりに対処している間に、もうひとりが人質を傷つけかねない。……というより、そうしてくるだろう。

 

 ……同時にアポートもアスポートも出来ないとなると……どうしたものか。

 そう考えた所で、例のワイヤーが目に入る。

 

 ……ああそうか。これをさっきの要領で使えばいいのか。

 

 俺はクレアボヤンスで位置を確認し、ふたりの死角へとワイヤー束をアスポート。

 そこから蛇のようにウネウネと床と壁と天井を這わせていき……よし、準備完了。

 

 その状態を維持したまま、敢えて車両へと踏み込む俺。

 

「おっと、動くんじゃねぇ」

「動いたらこいつらを同時に殺す」

 なんて事を言ってくる列車強盗団のふたり。

 

 だが、こちらに気を取られた時点で、お前らの負けは既に決まっている。

 こっちに視線を向けて、足元に視線が言っていなかった二人の足をワイヤーが拘束。

 更に武器をワイヤーで跳ね上げ、そのままワイヤーの一部をサイコキネシスで引っ張った。

 直後、車両上部の照明魔煌具を吊るしているバーに向かって列車強盗団に絡まったワイヤーが引っ張られ、

「うおあぁぁっ!?」

「なっ、なんだこれは!?」

 などという声と共に、人質から手が離れ、列車強盗団が宙吊りになる。

 

 ああ……こいつらは、このまま拘束しとけばいいか。

 

 そう考えた俺は、口だけ塞ぐと、そのままふたりを放置し、人質になっていたふたりや乗客たちに鉄道運行保安隊隊員とその支援者によって制圧作戦が進んでいる事を伝え、安心させる。

 嘘は言っていない。実際に外は制圧……殲滅が進んでいる。

 

 そのシャルに釣り出される形で、後部車両に踏み込んでいたであろう列車強盗団たちが外へと飛び出していくのが窓から見えた。……お、チャンスだ。

 

 期せずしてシャルが敵の釣り役になってくれたので、今の内に貨物車両へ急ぐとしよう――

 

                    ◆

 

 ――さすがに見張り役が1人ずつ残っていたが、1車両1人いた所で俺にとっては障壁でもなんでもないわけで……

 サクッと撃破していき、遂に貨物車両へと辿り着く。

 

 ……一見すると普通の建材……だな。金属が多いが……

 ……って、ん? 随分と細長い箱があるな……

 

「……は?」

 箱を開けた俺の口からそんな声が漏れた。

 ……し、仕方があるまい、まさか中に『銃弾』が入っているとは思わなかったのだから!

 

「というか……何の銃弾だ? これ……。そもそもこの世界では、銃は魔煌銃が最近出回り始めたばかりで、普通の銃――地球で使われているような物なんて、奴らが持っているくらいだし、ほとんど使われる事がないのだが……。いや、列車強盗団が奴らと関係しているというのなら、あるいは……」

 なんて事を呟きながら周囲の建材を見回し、そして気づく。

 

 まて……この金属の形状。そして、銃弾。

 ああ、そうか……これに合致しそうな物を俺は知っていたぞ。 

 それを認識した瞬間、俺の口から自然と言葉が漏れた。

 

「まさか、ここにあるのは、オートマトン……の材料……か?」

設定を間違えていて1日遅くなりました…… orz

なので、明日も投稿します!


追記

誤字と脱字があったので修正しました。

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