That's good to know.(それを知れてよかった)
英語で、「That's good to know」っていうフレーズあるじゃないですか。あれって意味としては「それを知れてよかった」とか、「いいことを聞いた」みたいな感じなんですが、このフレーズって日本語で使わなくないですか。少なくとも、僕は今日までしばらく生きてきて、「That's good to know」にあたるニュアンスの日本語を発する機会を持ったことはありません。
これは「That's good to know」に限った話ではないと思います。英語ではー程度にこそ差はあれどー普遍的なフレーズであっても、日本語ではさほど、人によっては全くと言っていいほど、使う機会がない。このような日常的会話のちょっとした違いは、外国語を学ぶ上で頻繁に感じられることだと思います。
僕は正直、語学って外国語を喋れるようになって、それで終わり、っていう学問だって思ってたんです。でも実際はそうじゃない。母国のそれとは異なった言語に触れることで、遠く離れた場所の文化に触れることができる。それは例えるなら、旅行のようなものだと思いませんか。大学受験のために、民間試験をとるために、英語を勉強する。僕たちは外国語を楽しむことを、「旅行」することを忘れているのです。
忙しすぎて、銃身を突きつけられたみたいに生きている僕たちには、旅行なんてできないんでしょうか。いや、そんなことはありません。港は、飛行船への入り口は、教科書のなかにあるんです。旅行を楽しむことを忘れてはならないんです。