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異世界革命 〜龍馬転生〜  作者: チェック
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第2話 『成長と出会い』

 儂の名前は坂本龍馬…いや今はセントランス・リョーマと名付けられている、儂が生を受けたセントランス家は貴族の家柄らしく裕福な家庭のようだがまだ生を受けて半年しか経っていない為これ以上の事は分からない。


「あら坊っちゃま 今日もご機嫌のご様子ですね」


 これは儂の面倒を見る世話役メイドのミミ、少しドジっ子じゃが美人で凄く良くしてくれている。


「リョーマ起きたのミミ?」


「マリアンヌ様」


 この娘は儂の元へ日に何度も顔を見せに来る4つ上の姉セントランス・マリアンヌ。可愛い顔しとるがかなりのわんぱくっ娘ぜよ!


「今日は何して遊ぼうか? リョーマ♪」


 こんな感じでマリアンヌのオモチャになりながら日々を過ごしちゅうが、儂は陽が落ちたら夜な夜な魔力の操作に勤しんでいる。これがなかなか難しい…張り切り過ぎてすぐ魔力が枯渇しては爆睡、いや気絶しちょる有様じゃ。


———そんなこんなの毎日を過ごし儂は3歳の誕生日を迎え…しどろもどろだが言葉も喋れる様になり、字も読めるようになった。知らない知識を吸収出来て今は毎日が楽しくて仕方がない!


 4歳になり父上との剣術の稽古が始まった…父上は若い頃騎士団の剣士だったそうでかなりの腕前だ。まだ上手く剣が握れない儂は、マリアンヌに毎日の様にボコボコにやられている。


 5歳になり鑑定眼を上手く使える様になっていた儂は近くの森に薬草を採取しに行くのが楽しい♪最初は〝ただの草〟としか表示されなかったが使い続けるとレベルが上がり、今ではどんな薬が精製できるかまで表示されるようになったからだ。ここで儂の家族を紹介しておこう儂の父上の名はセントランス・パパリクス30歳…最近知ったのだがなんと領主という立場の人間であった!しかし貴族の位的には男爵なのでそこまでの権力は有していないみたいだ。そしていつまで経っても綺麗なままの母上の名はセントランス・ナタリー29歳…元は冒険者をしていたらしい、どおりで怒ると怖いはずだ。そして年々母上に似てきちょる姉上のセントランス・マリアンヌ9歳…剣と魔法の腕前はかなりの物で先日は森で魔獣を父上と退治しに行っていた———。


 こんな感じの家族の長男として産まれた儂は、本日初めて父上が治めている領土街に父上と共に出かける事になった。




 ーーー《セントランス領 パナップの街》ーーー



「リョーマよここがパパが治めているパナップの街だよ」


「うわぁ〜活気がある街だね」


 このパナップという名は元々パナップ村という集落があった場所らしく、そのまま街の名前になったそうだ。父上が領主となった時に商人や職人を集め、かなり発展させたと聞いている。中々のやり手じゃな父上ッ♪


「リョーマ パパは少し仕事があるからミミとその辺りを見て来なさい ミミ頼んだよ」


「畏まりました旦那様」


「じゃあねぇ〜 お仕事頑張ってねぇ〜」


 …さてと色々見て回るぜよッ!!


「ミミあっちに行ってみようよ!」


「はい 参りましょう」


 目に移るものが全て新鮮に感じた。武器屋や防具屋に宿屋に雑貨屋色々あったが儂が足を止めたのはやはり薬屋だった。一体どんな薬草でどの様な薬が作られているのか気になったからだ。


「ミミ 薬屋さんに入ってみよう」


「薬屋ですか? そう言えばリョーマ様はかなり薬草に御詳しくなられましたものね! いいですよ入りましょう」


 カランカランッ…と鈴の音が店内に響いた———。


「いらっしゃいッ… あら珍しいわね子供が来るなんて」


 儂の鑑定眼は物だけじゃなく人までも視る事が出来る。但しレベルが低い為全てはまだ視る事は出来ないが…家の者以外を視るのは初めてだ〝鑑定ッ!〟

 ・

 ・

 ・

 名前:ケナ・ビーナム

 性別:女

 年齢:24歳

 レベル:7

 称号:なし

 職業:パナップの街の薬屋店主

 能力スキル:錬金術Lv4 /火魔法Lv3 /水魔法Lv5

 特殊能力ユニークスキル:なし


 オォォッ! 錬金術ッ!!薬なんかを調合精製出来る能力スキルだ。儂もこの能力スキルが欲しいぜよ♪


「どうも はじめまして 僕の名前はセントランス・リョーマと言います」


「セントランス? 貴方が領主様の息子さんね 噂は聞いてるわ 私はケナ・ビーナム…ケナって呼んで♪」


「噂? ケナさん 僕の噂って?」


「貴方5歳児なのにかなり上物の薬草を採取しているそうじゃない♪領主様が自慢気に話してたわよ」


「あはははっ… そうなんですか」


「良かったら私の店に上物薬草を専属で卸してくれないかしら? ちゃんとお代も払うわ」


「いいんですか! それなら薬草の調合作業とかも見学させてくれませんか?」


「ッ? 薬草にかなり興味があるのね」


「最近採取してるだけじゃ飽き足らず調合に関する本なんかを読んで勉強もしてるんです! なんか凝っちゃって」


「いいわよ そんな事でいいなら♪ また遊びにおいで」


「ケナさん ありがとうございます! 近いうちに薬草持ってお邪魔しますね♪ 今日の記念に折角なんでこの下級回復薬下さい」


「ふふふっ 毎度♪」


 カランカランッ…


 思わぬところで錬金術を学べる機会を得たぜよ♪本だけじゃどうしても分からない所もあったからな。


 薬の知識は大事だ———。


 この先命の危機に直面した時必ず役に立つ時が来るぜよ!


「ん?」


「きゃあッ」 ドテッ… 「うぅ痛いよぉ〜」


「大丈夫かい? 見事にコケちゃったね」


「リョーマ様 どうやら膝を擦りむいているみたいですわ」


「あっ! この下級回復薬を使おう!」


「ッ!!! しかしそれは記念でお買い求めになったのでは?」


「いいのいいの♪ 怪我した時に使わなくていつ使うのさ」


 儂は下級回復薬を見知らぬ少女に与え傷を癒してあげた。実際怪我が治る所を見たかったってのが本音じゃが…少女の怪我も癒せたので結果オーライぜよ。


「ありがとう 私ローラ 貴方は?」


「僕はリョーマ 怪我が治って良かったね♪」




 幼馴染となるリョーマとローラの初めての出会いであったーー

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