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くらいくらい  作者: 本間えるは
5/11

 まず向かったのは、かき氷屋さん。暑い夜だから、身体を冷ましたかった。同じ気持ちの人が多いのか、かき氷屋はとても人気で、並ぶのも大変だった。間違えてチョコバナナの列に並んでいたり、知らない人に割り込まれたりね。やっと僕の番が来て、提灯の下、爽やかなブルーのシロップが光る。僕が真っ青になった舌をべえ、と突き出すとユリちゃんはくすくす笑った。

 次はタコ焼き。僕はタコ焼きが大好きで、焼き上がるのがとても楽しみだった。差し出された舟の中には十個のタコ焼き。ふわふわと揺れる鰹節。つやつやのソースとマヨネーズ。思わずごくりと唾を飲み込んで、あつあつのを一口で頬張る。これは、最高だ。ユリちゃんにも一つ勧めたけど、断られてしまった。こんなに美味しいのに。

 熱いのを頬張ったからか、口の中がひりひりする。冷ますには何か、冷たいもの。もう一度かき氷を食べようと向かうと、あまりの盛況ぶりに売り切れてしまっていた。仕方なく、綿あめを買った。戦隊ヒーローの絵が付いた袋に入ったやつ。ひりひりするのは変わらないけど、甘さが口の中に広がって溶けていくだけで、とても幸せな気持ちになった。

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