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くらいくらい  作者: 本間えるは
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 ……気が付くと僕は病院にいた。熱中症で道端に倒れていたところを、通りすがりの人に助けられたらしい。

 あの祭り以降、ユリちゃんに会うことは無かった。

 近かったはずの家の場所は、今ではもう思い出せない。あんなに遊んだ公園の場所も、だ。

 それでも、時々思い出す。風になびくユリちゃんの長い髪、ユリちゃんの笑う顔、最後の悲しそうな顔……。そしてその度に考える。

 ユリちゃんは人間だったのかな。それとも、何か別の……人ならざるモノだったのかな、ってね。

 正直な話、僕はユリちゃんが好きだった。その想いを伝えられなかったことを、酷く後悔している。

 もしもあの日、「食べてるところ」を見なかったなら、僕は想いを伝えて、今でもユリちゃんと一緒にいられたかな?




 ……なんてね。


 どう? 少しはひんやりした?


 よく分からなかった? それは、ごめん。


 ……。


 続きは無いよ。他に話も無い。


 暑いね。暑いけど、もう寝よう。


 おやすみ。

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