雷雨から静かな夜空へ
「ちょっと!足ばっかり攻撃しないでちゃんと頭も狙いなさいよ!」
「えー?足にダメージ与えた方がモンスターも倒れる可能性高くないですかぁ?そしたら頭狙いましょうよー。それともそんな事も考えてなかったんですかぁ??」
「うっさいわね!アンタ誰のおかげで勝ててると思ってんの!」
と、まぁこのような状況が常に続いてる訳だ。
俺は「アハハ」「仲良くやろうよ」
「2人とも上手いから」
と褒めて褒めて褒めちぎってるのだが...
まだ出会って1日目なのに何でこんなに喧嘩しまくってんの?
今戦っているモンスターよりもお前ら二人の方がよっぽどモンスターじゃねぇか...
「よっしゃー!勝った勝った!ちょっとタコー?あんた何も仕事してなくない?寄生プレイやめてよね。ホントにー」
いやいやいや俺のおかげやろ。
何言ってんだか...ユウナ先輩怖い!
「勝ちましたねー♪これもアユとタコさんの連携が上手くいったからですね!あと一人の方は...ゴリラ見たいなプレイが印象でしたっ。」
ユウナと違ってアユは良い子だなー。
頭なでなでしてほっぺプニプニしたい...
「ユウナもアユも2人とも強いからすぐに終わったねー。次に何かしたいクエストとかあるの?」
するとユウナは「バンッ」と音をたて答えた。
「さっきからアユリちゃんの手伝いばっかりで飽きたんだよねー。私の素材集めも手伝ってくんない??」
お嬢様かよ...
でもユウナの顔可愛いから命令されてしまうと
ドキドキしてしまう自分もいる...
まさか俺はイジめられたい系男子なのか?!
ユウナのパンツ見ながら脚で踏まれるのも悪くないな...うん。良い!
「アユも素材集め終わったんでーメインクエスト進めるの手伝ってくれませんかぁ??アユ1人だと長くなるからタコさんと行きたい!」
アユは「行きませんかぁ?」と甘えるような声で俺にねだってきた。
可愛い!可愛いよ!君最高だ!
モデルのカメラマンの如く俺は心で褒めたたえた。
こんな後輩欲しい。人差し指でプニプニしたい...嫌がらせしまくりたい!
まさか俺はイジめたい系男子なのか!?
アユみたいな後輩に「先輩...苛めないでくださぁい...」とウル目で言われたらまず2秒で襲うな...
俺がSかMで迷ってる間に2人は意見が対立したことでまた言い争いをしていた。
「さっきからアンタのクエストばっかり手伝ってるんだから今度はアタシのクエストでいいでしょ!」
「えーっと、アユはタコさんとしたいっていったんですよー?ユウナさん誘ってませんよ?
アユとタコさんだけでクエスト勧めたかったのにぃ!」
ユウナは「ぬぬぬっ」と今にも怒りを爆発させそうな勢いだ。
アユは「アハッ」とユウナを嘲笑うかのようにニコニコしてるのが伝わってくる。
俺はといえばずっと2人の意見を聞いているだけだ。
俺は思った。
こんなんでいいのか?俺は男だろ?
二人をまとめれるのは俺しかいないだろ!
俺は無理矢理に心を奮起させ「ちょっと待ったぁぁ!」と声をだした。
「お前らぁ!クランとは一体何なのか教えてやる!ゲームとは同じ趣味を持つ者同士が一層楽しくプレイするために集まり賑やかにワイワイするもんなんだよ!しかし2人は喧嘩しかしてないじゃないか!!!まだ知り合って1日目だろ?やり直せる...いややり直そう!俺達はクラメン。そうだろう!」
ハァハァ...言ってやったぞ。
ノメさん!フニさん!俺、男見せましたよ!
俺が天井をみてガッツポーズを決めた。
しかしユウナとアユリは...
「タコさー、うだうだ何言ってんの?全く聞いてなかったからもっかい言ってくんない??」
「あっタコさんゴメンなさい〜っ。アユ携帯見てました〜。話聞いてなかったんでもう1回言ってくれませんかー。」
このザマである。
もうイヤだ!コイツら嫌いっ!
俺はガッツポーズした拳をそのままベッドに殴りつけた。
俺の心情もお構い無しアユは発言を続ける。
「アユとユウナさんで話すよりもタコさんが判断して貰いましょうよ〜。
タコさん...アユとユウナさんどっちが好きですか...?」
いやいや...何でどっちが好きかってなってんの?そこはどっちのクエスト行くかじゃないの?
「それでいいよ。ねぇタコさ。私とアユリちゃんどっちが好きなの?さっさと答えてよ!」
いやぁ、ユウナ先輩も何乗っかってんすかぁ...
...はぁ、こりゃ答えるしかないな。
「アユもユウナもどっちも可愛いから二人共のクエスト全部やろう。」
俺は少し恥ずかしかったがこれで仲良くゲーム出来るならまぁいいといった感じで素早く答えた。
「むぅ〜。引き分けですかぁ?まぁまだアユと出会って1日目ですししょうがないですねぇ。
分かりましたっ。今日中に全部やっちゃいましょ。」
「引き分けなのは納得いかないけどタコが手伝ってくれならいいや。その代わりちゃんと働いてよね!」
「よしっならさっさと終わらすぞー!」
俺は勢いよく答えた。
二人共何だか不満気な感じだが、俺一番良い回答をしたと自分で自分を褒めた。
良くやったぞ俺!
その後も少しは喧嘩をしてたが楽しくゲームが
出来て俺は満足だった。
「いやぁー疲れたなぁ。2人共まだやるの?」
俺はベッドに寝転び足を伸ばしながら言った。
「私は全然大丈夫だけど...アユリちゃんはどうするのー?」
「アユはもう疲れちゃたので落ちますぅ〜。
まだクランに入って1日目なのに2人と仲良くなれてとても楽しかったです〜。」
「もう落ちちゃうのね。なら私も落ちよっかな〜。私もこんなにはしゃいだの久しぶりだったなぁ。アユリちゃんこれからもよろしくねー。」
「こちらこそですよ〜。あとで連絡先交換しましょうねっ」
おぉいつの間に仲良くなってんだ。
女子って分からんな...
でも、2人が仲良くなれたならこれからもっと楽しくなりそうだな。
「なら俺は落ちるわー。今日は楽しかったよ!
アユもこれからよろしくね〜」
すると2人も「お疲れー」「タコさんまた今度2人きりでゲームしましょうねっ」と返事をしてくれ俺は笑いながらゲーム機の電源を切った。
「あ〜疲れた〜」
俺はゆっくり立ち上がり窓を開けベランダに出た。
外はさっきの雷雨とうってかわり雲一つない夜空が外に出た俺を迎えてくれた。
三階にあるベランダは風通しがよく
疲れた俺の体を癒してくれる。
「風呂入って寝るかー」
俺はベランダから部屋に戻ろうとしたが
「颯汰くーん!」
と元気な声が聞こえ、嫌な予感がした俺はベランダから下を見下ろした。
「やっぱりか...」
声の主はアカリだった。
「降りてこーいっ!」とアカリは元気よく手を振っている。
俺は「近所迷惑だから静かに待ってろ」
とだけいい、服装と髪型を整え
1階にある玄関へと行きドアを開けた。
「あっ颯汰君すぐに出てきてくれた!
塾疲れたから少しだけ話そうよっ」
そこにはいつも通りに笑顔が綺麗な美少女が立っていた。
最後まで読んでくださりありがとうございます。
ユウナとアユは可愛いですよねぇ。
アユのキャラが結構自分の好きなタイプでして笑
まぁでも書いてて一番楽しいのはアカリなんですけど...
テスト期間NOWで投稿遅くなると思いますが
これからもよろしくお願いします!
(*´∇`)ノ ではでは~