プロローグ
「ワシ魔王止めて旅に出るわ。」
ある大広間でそんな声が響いた。
「「「「「えええええええええええええええ」」」」」
帰ってきたのはそんな絶叫である。絶叫を返したのは、明らかに人間ではない二足歩行で立つワニや熊、姿形は人間なのに箒に乗ってそらを飛んでいる女の人達、他にも自分の語彙力じゃあらわせないような生き物達であった。
なんでこんなことになったんだろう。
「どっ、どうして」「お考え直しくださいませぇっ」「何を考えておられるのですか⁉︎」
口々にそんな言葉がかえってくる。大広間は人気アイドルのコンサートみたいにうるさい。
「おい、お前ら、ちょっと静かに…」
「魔王様どうしてですか?」
「いや、だから」
「お見捨てにならないで下さぃぃ」
「話をやめ、」
「世界を取るのではないのですか⁇」
「黙れ」
一瞬で場は静まり返った。髭の生えた他の奴らから魔王と言われていたジジイはうなずきながら、
「よし、皆も言いたいことは色々有るだろう。だかワシは旅に出て、世界をみると決めた。止めても意味はない」
本当
「だが、このままお前らをほうりだしていくのもはばかられた」
なんで
「だから別の魔王を用意した」
こんなことに
「人間の北村 はじめ君でぇ〜す」
なったんだぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー
はじめは心の中で先ほどの喧騒にも負けないぐらいで叫んだ
読んでくださってありがとうございます
面白ければ幸いです