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話のついでに仕事してる

作者:

ジャンルが分かりません。

一応異世界のつもりなのでファンタジーにしたけどジャンル詐欺な気しかしない…

完全に現実逃避+息抜きで書いたものなので自己満足です。

突然だけど、話を聞いてほしい。

え?いきなりどうしたって?

そりゃ滅多に話せる話じゃないから聞いてくれそうな人がいたら話そうとしたって良いでしょ?別に。

まぁ、軽~く御伽話みたいに聞いてくれたらいいよ。


どうせ信じてもらえない。


それが私が前世で学んだ事だよ。

私は所謂転生トリップというものをしたんだと思う。思うってかそうとしか言えない、が正解なんだけどね。

前世について?うん、よく覚えているよ

できれば忘れたままが良かったんだけどね。

無駄に良い記憶力(笑)は死んで尚も健在らしいよ。凄いよね。しかも自分が死ぬ時まで鮮明に覚えているとなればもう笑えてくるよね。…あぁ、別に痛みとかその時の感情とかを覚えているわけじゃないよ?

ただ死んだっていう出来事があったなぁ~くらいだよ。流石に死んでるし前世の事はほぼほぼ他人だと思ってるからね。

それにしてもさ、どんだけ覚えておきたかったんだろうね、前世の私。


…まぁ、私の事は実の親も兄弟も嫌っていたから直ぐに忘れてるだろうし、なんとなく、自分はそうなると分かってたから私は私が死んだということを忘れないようにしたかったんだと思う。

死を悲しんでくれるまともな友達もいな…いや、いたか。

うん、いた。一人だけ。

常に息を殺して生きているのに必死だったのに周りから邪険にされてた私に近寄ってきた|友達<バカ>が一人。

本当に今考えても分からない。

なんで一緒に居てくれたんだろ。

なんで隣で笑ってくれてたんだろ。

なんで…私を友達と呼んだんだろう。


なんて…答えなんて出るわけないのにね。


まぁ憑依とかじゃなくてよかったよ

こんな奴に乗っとかれるとか可哀想過ぎて泣けるわ本当。

と言っても場合によってはそっちの方が良かったかも知れないけどね。

この国、いや、この世界は狂ってる。

君も知っているでしょ?

この世界で生きていたんだからさ。

奴隷、スラム街なんて当たり前。

世の中全て金。

金で買えないものなんて何一つとしてない!

そんな狂ったどうしようもない世界。

なんで言い切れるかって?

そんなの自分の強さも外見も金で買えるからだよ。そんな訳ないって?私もそう思いたいよ。でもね、外見なんて腕の良い魔術師を雇って命令すれば整形してくれる。

強さはどうなんだって?

いやいやこっちも簡単だよ。

この世界のステータスを決める協会は金に弱い。その協会にお金を払えばあら不思議。自分は何もしていないのに勝手にレベルが上がっていく!

え?どうしてそんな事ができるかって?

そのカラクリは簡単だよ。この世界はパーティー制度というものがある。ぶっちゃけていうと○ケモンの学○装置の様なもの。あぁ、ごめんね、前世の事を例えに出しても分かんないよね。えぇっと、闘わなくてもパーティーに入っていれば入る経験値は闘っている人と同じっていうことだよ。あ、いや、別に健全に使われれば良いんだよ?王族とかさ、そうそう狩りには行けないし。

ただここで問題があるのは闘うのはいいがモンスターを狩ることのできるプロハンターの数には限りがあるということ。

そんなに大したことないって?

いや~これが大した事あるんだなぁ~

王族や上級貴族なんかはなんとかなる。

だけど裏を返せばそれ以上は無理という事。

ならば他の人はどうするか

モンスターは強いから狩れない。だとしたら何を倒してレベルを上げるか。

モンスターの次に倒して経験値が多いのは人間。そしてこの世界にはスラム街や奴隷は当たり前。さて、ここまで言ったら分かるでしょう?人間が人間を殺して経験値を無理やり奪う。これで人の命もお金で買えてしまう。

お金が無いと奴隷に落ち、スラム街に放たれ逃げる事を許されずひたすら人を殺して周り、最後は契約者に殺されて経験値にされる。

生まれが権力のある金持ちならば自分の命の保証がされる。

さぁ、これで命もお金で買えたね。


あとはなにが買えたっけ?

あぁ、そうだ。

人の心、かな?

これも簡単に買えてしまう。

ふふ、本当にふざけた世界だよね。

反吐が出る。え、あぁ、買う方法だったよね?これはね、心掌剤<シンショウザイ>という液剤を買って…そうだね、例えばAという人がBという人の心が欲しいとする。Aは買ってきた心掌剤にBの身体の一部を入れて飲み干す。これだけだよ。簡単でしょ?

元々人の心は磁石に似ているんだよ。

自分に無い、あるいは正反対の人に惹かれたり自分と全く同じ人には嫌悪感を感じたり、ね。…人によって違う?まぁ、そうだね。

でも根本的な所は同じだよ。

人は自分と同じ物を他人に感じれば嫌でも気になる生き物だから。それが負の感情か正の感情かは異なるけどね。

つまりは、だ。この心掌剤は自分の一部を取り込んだ相手の事が気になって仕方なくなる薬なんだよ。

面白いくらいBはAの事を気にすると思うよ?

私は使った事も使われたことも無いから分かんないけどね。


これで心もある意味では買えちゃう訳だよ。

あ、そうそう、私が始めに言った言葉覚えてる?


あれってさ、愛されたいって事の裏返しなんだよ。

寂しいの。悲しいの。虚しいの。

愛してもらえない、信じてもらえないことは

こんな腐って狂ってる世界にそんな綺麗事求めるのは間違いだと思うんだけどね…

それでも探したいんだよ。

こんな世界で普通に人を好きになって信じている人を。


え………素敵な夢、ねぇ…

そんなに立派な物じゃないよ?

ただ自分は間違ってないって安心したいだけ

自己満足なんだよ。あとは仕事のついで


…なんで君にこんな話をしたか分かる?

それはね、私の仕事に関係するんだよ

私はね、所謂死神ってやつ

…あぁ、ごめんごめん。怖がらせたかったわけじゃないんだって

ただ、君はこの世界で死んだんだよ。

呆気なく経験値稼ぎの奴隷に殺されたんだよ

しかも心掌剤を飲んだ相手を庇って殺されたんだ。

そんなに驚いた顔しないでよ

この世界ではよくある事だよ?

だけどね、君は少し特殊だったんだ。

よくある人生でよくある殺され方をしたのに特殊なんだよ。なにが特殊だと思う?


正解はね、君の魂の損傷が一切無いって事。

これは天界始まって以来初の事なんだよ!

魂ってね、生きた頃の記憶とかで消耗するんだよね。それで消耗するだけ消耗して原型が分からなくなるくらいすり減った者は1回天界に逝って他の魂と混ぜ合わせて送り還されるんだよ

だから損傷が無い魂って有り得ないんだよ

私もビックリしたよ


ついつい年甲斐も無く慌てて天界に連絡しちゃったからね

…………これからの事なんて私に聞かれてもなぁ~

通常だったら魂は回収されてまた下界にいくんだけど…

君は…もしかしたら天界に昇格するかもね

あ、だとしたら先輩になるのかな?

だったら嬉しいなぁ

私、一番下っ端だからさぁ後輩って憧れてたんだよね



ありがとうございました(´∇`)

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