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理容室
「どんな髪型にします?」
「なんでも良いっす。短くしてください」
「はい、かしこまりました」理容師が俺のボサボサになった髪を解かし、長さを確認し始める。どうさて俺は"ここ"にいるのだろうか。外の雰囲気はそんなに変わらない。違和感があるとしたら、近所の人の俺を見る視線。好奇心と哀れみが要り混ざった気持ちの悪い視線が俺に突き刺さった。なんて陰気で嫌な世界だろう。気持ち悪い。床に落ちた髪の毛の中にいるんだ、俺
「終わりましたよ、いかがでしょう」
「はい。いいです」
「後ろ見なくて大丈夫ですか?」
「良いっすよ!俺お兄さん信じてますから」
「ははっ。それは嬉しいなぁ」
作り笑い、上手く出来ただろうか。会計を済ませて俺は理容室を出た。




