日常から夢物語へ
私は北東大学に通っている21歳の大学生だ。
私はチビ、デブ、ブサイクの三拍子が揃った、theチー牛である。大学では一応サークルには入ったものの友達があまりできずに、サークル内では少し浮いてしまっている。
そんなチー牛大学生の日常を語っていこうと思う。まず午前7時に起きる、そしてシャワーを浴びて、
歯を磨き、うたうたしながら何とか家を出る、徒歩10分の駅まで歩いて、地下鉄に乗り、そして大学に着き、授業を受ける。文化人類学やら社会学などの文学部の簡単な授業だ。これらの授業ははっきり言ってしまえば、出席さえしてれば後は寝てても単位は取れてしまう。そんな程度の授業だ。そうしてそれらの授業を終えた後にサークルに参加しに行く。サークルはアコースティックギターを独奏で弾く、落ち着いた雰囲気のサークルだ。チー牛の私でもあまりビビらずに参加することができる音楽系の唯一のサークルだ。そこでギターをジャンジャカ鳴らして、夜の7時ごろに家に帰る。バイトのある日は夜の10時半ごろに帰っている。そうして家に帰ったらスーパーの半額弁当を平らげて動画を観ながら眠りにつく…
私はぐっすりと眠りについている。意識がボーっとしていて、まどろみの中にいる、今だけは何もかも忘れてしまっている。今だけは何もかもの嫌なことから逃れることができる。自分の就職活動がうまくいっていないこと、留年が確定してしまったこと。自分が予後悪い大学生であること、単位を取りきらないといけないこと、将来は働かないといけないこと。そういったことを忘れられる。気持ちがいい…
気がついたらお湯に浸かっていた、頭の上にタオルケットをのせ、木造りの浴槽にゆっくりと浸かっていた。あれ、今まで何をしていたのだろうか。うーむ、よく思い出せない。私が何者であったか、何故ここにいるのか、そういったことさえ思い出すことはできない。だがそんなことどうでもいいほどに気持ちがいい、長時間入ってのぼせるにはちょうどいいちょっと熱めの湯加減、周りは薄暗く、目の前には湯気がたっている、お湯のしたたる音だけが響くこの静かな空間はうつつとも夢ともわからぬところとなっていた。
ここがどこか、私は誰か、そんなことを考える前にまだまだゆっくり浸かってしまおう。そんな考えが私の頭の中に残った。だが、だんだんと嫌でも意識がはっきりとしてきた。周りをよく見てみよう。さっきも言った通り、浴槽は木造りのようだ浴槽内の床も木でできている、また浴槽の周りの床は石でできているらしい。またその周りは木々に囲われていて、ここは森の中にあるらしい。近くに松明もそして近くの石の床には服とバスタオルが無造作に置かれている。そしてその近くの木に大きな剣が立てかけられている。そろそろのぼせるにもうんざりしてきた。そろそろ出よう。私は湯船を出て、頭の上に置いておいたタオルで身体を軽くふき、近くに無造作に置いてあったバスタオルで身体や髪をしっかりとふいておいた。そしてそこに置いてあった服を着る。よく見るとどうやら戦装束のようであった。「なんで、こんな服を」そう思った、私は何か兵士や戦士のようなものだったのかとも考えたが、何も思い出せない。まぁ考えても仕方ない。ここよりどこか別の場所に移動しよう、何か見つかるかもしれない。そうして私は松明を手に取ると私はどこへとも知らずに歩みだした。




